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ネトゲ廃人予備軍  作者: 桃花鴇子
第1章 ネトゲの沼へ
4/11

第4話 知識取得とワンリス研究

いつの間にか第4話。最近、主さんの就活が忙しくてなかなか活動できてなかったのですが私は元気です。

 やっとこさ学校が終わった。私は、数年ぶりに走って家に帰り、すぐにパソコンを起動させた。別に、今日の分のワンリスをしようとしているわけではない。もちろん今日の分のワンリスもするけれど、今はそんなことをする暇がない。なんてったって、みんなにワンリスの魅力を伝えるためにワンリスについて知り、ワンリスについての研究をするのだから。

 まず知識取得に一番手っ取り早いのは、動画投稿サイトだろう。あそこには解説動画はあまりないし、日本人プレイヤーによる動画投稿もないものの、言語関係なら翻訳機にかけるだけでわかるし、それに動画を見てるとある程度分かるからね。日本人以外の、いろんな人のプレイ動画をワンダーリスクだけでなくWonderRisk Adventureまで全部何度も繰り返して見ていこう。その中で気になったものがあったら、その動画を再生リストに追加していつでも見れるようにする。そして、動画を見て気付いたことがあったらメモしていこう。

 もう一つ知識取得にちょうどいいのはやはりウィキだろうか。とはいえ、WonderRisk Adventureのウィキは全くないのでワンダーリスクのウィキを見ることになる。基本的に移植だから目立つような変更箇所はあまりないかもしれない。ならば読む価値はありそうだ。調べて、変更箇所があったら随時メモするなり布教すると時に教えたりすればいい話だし。あとは、ゲーム配信サイト内のコミュニティーや、ゲームSNS内のコミュニティー、公式SNSアカウントのチェックもだね。あそこは英語ばかりだけれど、さっき言った通り翻訳機にかけていけば問題は無いと思う。

 さて、ワンリスの知識取得頑張るか。とはいえ知識取得だけで日にちが過ぎてしまうのは個人的によくないから…とりあえず十七時までは知識取得に力を入れよう。そう思い、私は動画投稿サイトを開いてワンリスのプレイ動画を見ていった。

 古のネトゲ、ワンリスのプレイ動画のほとんどが海外版と言えど、日本人プレイヤーによる動画投稿がいくつかあった。日本でサービス終了しても海外版で遊ぶくらいの根強いファンがいたのね。最初に見た動画のやつもそうだけど、みんなプレイが上手だなぁ。特に対戦で、あんな感じで素早くキャラを動かすことができるなんて相当やりこんでいるガチ勢か、ガチを超えた廃人か、あるいはチート行為を使っている人だろうな。きっと今でもそういう上手すぎるガチ勢や廃人がいるはず…いや、三年も経っているんだし普通にいるだろう。私には対戦なんてできなさそうだ。

 前に見たやつと、この動画を見比べてみると操作キャラの数がかなり違うわね。何度かアプデされるたびに増えていった感じかな。今ではソシャゲのワンリスでも顔なじみあるキャラが操作キャラになっていて、まさにワンダーリスクって感じがしている気がする。いいなぁこういうの。

 キャラの転職によって、キャラ技使用時のカットインイラストも変わっている。蒼の剣士と槍士のイラストでこんなに違うなんて…素敵だな。そういえば、このイラストの絵柄…今使われている奴と全然違う。このプレイ動画で見るキャラのイラストはなんていうか…まさに昔っていう感じのイラストになっている。まぁ、どちらの蒼もかっこいいんだけれどね。なんで変わったんだろうな…制作陣が途中で変わったことによってイラストが差し替えられたのかな?

 日本人プレイヤーによる動画投稿と言えば、日本でサービスされていた頃なら聞けるはずの声は…聴けないな。どれも、別の音楽が流れているせいでみんなの声が全く聞こえない。どんな声だったのか気になるのに…まぁ、これに関しては仕方がないか。確か前に見たウィキペディア上の情報によると、声優さんがソシャゲ版と全く違う人だからきっと今と全く違う声なんだろうな。


 動画を見るだけでも、いろいろと気付くところがあって動画を数本視聴しただけでPCに入力したメモの文字数がいっぱいになってしまった。時間もいいところだし、今日の分はここまでにしてそろそろWonderRisk Adventureを始めようかな。私はCtrlキーとSキーを同時に押してメモソフトに入力したものを全て保存してから閉じて、デスクトップ画面からワンリスを起動させた。

 研究も兼ねて遊ぶことができるなんて、夢にも思わなかった。まさか、ワンリスでこんなに夢中になるなんて…そう思いながら、いつも通りタイトル画面が表示されたら、いつものサーバーを選んでいつも通り蒼を選んでゲームプレイを開始した。

 当然ゲーム内でやることもいつも通り、ひたすらダンジョン攻略をしてレベリングをするだけだ。SSランクでクリアできなかったステージはSSランクになるまで繰り返しプレイ。最近のゲームなら、レベリングするための狩りすらしなくても何かしらのアイテムを使ってすぐレベリングできるものばかりだけど、それはレベリングするための作業に飽き、苦痛を感じる人が多いからだろう。そういうのは人にもよるけれども、特に現代の日本人は仕事に費やす時間が多い故に時間がなく、時間がかかるレベリングがまともにできないまま周りについていけなくなる…なんて人が多いイメージがあるからなぁ。

 もちろんそんな人ばかりというわけではなく、私とは縁のない不登校な子供たちや就活をしない、クリエイターでも何でもないニートなんかはゲームに費やせる時間がたっぷりあるのだから、それこそゲームの世界だったらレベリングしまくれる故に有利になるだろう。…なんて言ってしまうと、まるで日本国外に住んでる人や不登校な子供、ニートはみんなゲーム廃人であると同じようなことになってしまうね。実際、彼らは廃人ではない…と思う。

 そんなことはさておき、WonderRisk Adventureはそんな何かしらのアイテムを使ってレベリングするようなシステムはなくて、ひたすら狩りを続けてレベリングをするシステムなので、現代日本人にとっては優しくないシステムかもしれない。けれども、私的には「苦痛を乗り越えてレベリングすること」こそがゲームの醍醐味だと思っている。実際、アイテムを使ってレベリングするのは苦痛を乗り越えることでゲームの面白さを感じることができないからね。

 まぁワンリス自体が昔のゲームで、これはそんなワンリスを今のパソコンでもプレイできるよう移植しただけだからかもしれないけれど、そういう、何かしらのアイテムを使ってレベリングするようなシステムが無いのだから、WonderRisk Adventureは純粋にゲームを楽しめることができる。だからこういう、ひたすらダンジョン攻略をしてレベリングする作業がとても楽しい。あぁ、この楽しさを早く他の人たちに…それこそ日本中に広めたい!

 …そうだ、こういうことも布教する時に伝えよう。私は、なぜかたまたま近くにあった白紙とペンにさっき思ったことをメモした。そうして、私はWonderRisk Adventureのプレイをしながらいろいろなことをメモしていった。

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