十三 出会いは続く
「フィラー!どこだー!」
とセイがフィラの居場所まで辿り着くと、フィラとドラゴンが並んで眠っていた。
「なんか、仲良くなってる?」
翌朝、ドラゴンが勢いよく起き上がった場所は、動物園では無かった。
「ここは、一体……」
その時、その部屋のドアが開き、フィラが姿を現した。ドラゴンは尻尾をくねらせるが、フィラはドラゴンが寝ていたベッドにちょこんと座り、本を読み始めた。そして、さらにリーダーが現れた。ドラゴンは再び警戒心を露わにした。
「誰だ!」
「フィラの保護者だ。安心しろ、動物園には渡さない。充分人権侵害だからな。これでも俺は政府の方に少し関わりがある。動物園側が捕まるだろう」
ドラゴンは首を傾げた。リーダーはドラゴンと目線を合わせた。
「つまり、お前は自由になったという事だ」
ドラゴンは目をゆっくり見開いた。フィラは本に目を落としながら、
「好き、にっ、したら」
と頬を赤らめながら言った。リーダーはフィラに笑いかけた。
「珍しいな、人見知りのお前が昨日会った奴と話すなんて」
フィラはそっぽを向いた。そうしていると、ドラゴンはズカズカとフィラの目の前にやって来た。
「お、お前に負けたの、俺は認めてないからな!お前より強くなって、勝ったら出てってやる!」
フィラは「何それ」と答えただけだったが、リーダーは微笑んだ。リーダーはドラゴンに話しかけた。
「なら、お前も仲間になるか?」
「?」
「戦士に」
「なる!」
ドラゴンはカエルの様に跳ね出した。リーダーは顎に指を当てた。
「しかし、お前というのも無粋だな……。フィラ、名前付けてやれ」
「じゃあ、レオン」
それを聞いたドラゴンは、
「お前が勝手に決めるな!」
と喚いたが、フィラは
「勝ったし」
と短く答えただけだった。
「じゃあ、俺が勝ったらお前に変な名前付けてやる!」
とドラゴンはフィラを指差した。それは、二人が小さな頃の午後。
「なんてこともあったね」
五年後。二人は一気に大人びていた。しかし、フィラは本を読み、レオンはそんなフィラに話しかけるのは変わらなかった。
「結局、俺お前に勝てないままなんだが?」
「知らないよ。レオンのせいだし」
「お前が強くならなかったらいいんだろ?」
「なんで僕がレオンのために動くんだよ。脱皮を手伝ってあげてるのは誰?」
「うっ……」
レオンは体が白くなり、白くなった表皮を脱ぐ事で脱皮し大きくなっていた。
「そう言えば」
フィラは本を閉じた。
「あれ、出来る?」
「勿論だ」




