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6.地上への帰還

「まぶしい。」

時刻は3時半。48時間ぶりに地上に出られた。

スマートフォンの電波も回復している。

「さて、ここはどこだ。」

地図アプリで確認すると、練馬区某所。

落ちた穴から約2キロ離れた場所だった。

「連絡が遅くなり申し訳ありませんでした。」

「一体どこで何をしていたんだ!今からすぐ出社しなさい!」

地上に戻れた後、携帯には鬼のような着信とメールが届いていた。早速会社に連絡すると、ものすごい剣幕で怒鳴られた。要領を得ない説明をしつつ、謝罪の言葉を繰り返した。

ぼろぼろのスーツ姿のまま近くでタクシーを拾い、会社へ向かった。当然運転手からは胡散臭いの目を向けられたが。上司に説明をするなら、かえって都合がよかった。

車内の移動中、途中のコンビニで買ったおにぎりを頬張りながら、ダンジョンにいる間の出来事についてネットで調べたが、地震の報道だけでダンジョンの穴については一切報じられていなかった。


上司は俺を前にするなり、「何だ、その恰好は?」

そう、言い放つ。それより、人を案じるような言葉は出て来ないのか?こいつはくずだなと思いながら、弁明する。

「ですから、帰社する途中で事故に遭ったんです。A社との契約はうまく行きました。これが、契約書です。」

契約書を上司に渡すしながら、

「これは労災ですよ。これから病院に行ってくるので、後で連絡します。」

そう言い、会社を後にした。

その足で、労災を勝ち取るためにも病院に向かい、検査をしてもらう。

「さんざんでしたね。体には特に異常はありませんが、2,3日入院して精密な検査をしましょう。」

医師から言われたことを上司に報告した後、入院の準備をするために一度自宅へ戻り、シャワーを浴びる。体のあちこちを見ると多少のあざは見られるが、外傷はなさそうだ。3日分の着替えをデイパックに詰めて病院に向かう。

入院中は様々な検査を行い3日があっという間に過ぎ、精密検査の結果が出たが、身体には特に異常は見られなかった。入院中にステータス画面を眺めながら、いろいろと検証することが思い浮かんだので、医師と相談した結果、精神的な疲労を理由に2週間の自宅療養を勝ち取ることができた。上司にはしばらく出社できないと伝え、しぶしぶ了承してもらった。

目出度く退院した後、ダンジョンの穴がどうなっているか確認するため、取引先近くの公園に向かった。記憶を辿りながら、その場所を確認したが、そこは平になっており穴が開いたような痕跡すらなかった。近くで散歩をしていた子連れの親子に聞いてみたが、そんな穴を見かけたことはないようだ。

索敵と念じてみるが、この付近では異常な気配は感じられなかった。ダンジョンを踏破したことによって、ダンジョンそのものが消えたのか、、、分からない。

これまで、様々な人を鑑定してきた結果、概ね次のようなステータスとなっていた。


鑑定結果

-----------------------------------------

名前 :成人の平均

年齢 :-

種族 :ヒューマン

LV :0

EXP(経験値):0

HP(体力) :20

MP(魔力) :0

ATK(攻撃力):10

DEF(防御力):10

AGI(素早さ):10

INT(知力):10

DEX(器用さ):10

LUK(運):10

武器:なし

防具:なし

スキル:なし

称号 :なし


自分のステータスを確認する。


 ステータス

-----------------------------------------

名前 :青木大介

年齢 :26

種族 :ハイヒューマン

状態 :健康

LV :5

EXP(経験値):460

HP(体力) :240/240

MP(魔力) :150/150

ATK(攻撃力):45

DEF(防御力):35

AGI(素早さ):30

INT(知力):32

DEX(器用さ):35

LUK(運):25

武器:なし

防具:なし

スキル:鑑定、アイテムボックス、索敵(レベル2)、投石(レベル2)、剣術(レベル1)

称号 :人類初のダンジョン入場者(経験値10%アップ)

    人類初のモンスター討伐者(経験値10%アップ)

    人類初のダンジョン踏破者(経験値10%アップ)


「取りあえず帰ろう。」

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