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92話「地区予選 ~決勝戦だぞ!②」

 なんと敵チームは空間結界(リージョン)使いの創作士(クリエイター)だったぞ!


 ナッセ vs アニメ描写の空間結界(リージョン)使い亜仁目(アニメ)イイダロウ!

 フクダリウス vs デジタル描写の空間結界(リージョン)使い小露戸(コロコ)ロハダ!

 リョーコ vs 水墨画描写の空間結界(リージョン)使い寿絵(スミエ)ヌリエ!

 ヤマミ vs 漫画描写の空間結界(リージョン)使い賀廊(ガロウ)コミッコ!

 コハク vs ゲームのドット描写の空間結界(リージョン)使い例吐露(レトロ)ピコヒコ!


 それぞれ分断されて五局の戦いにされちまったぞ!


 だがこれではただの団体戦ではないか、という野暮なツッコミは受け付けませんぞ──っ!

 断じてチーム戦が面倒になったからって強引にそういう展開にしたというのは無い! 無いからなぁ!? メタタァ!




 ────ナッセの戦い!


 美しい緑生い茂る森林のジャングル(アニメver(バージョン))!

 ニューニューと赤い触手(アニメver)がこちらを絡め取ろうと周囲から伸びてきたぞ。それは臓物のようにドクンドクン胎動しててキモい。


「舐めるなぞ!!」


 光の剣でズバババッと触手を斬り散らす。

 すると今度は周囲から狼、熊、狸、カバなど様々な動物(アニマル)(アニメver)が砂煙を立てながら襲いかかってくる。


 ドドドドドドドドドドドドド────ッッ!!

「ガルルルーッ!」「ガオーッ!」「タヌタヌー!」「カバァァーッ!」


 特徴としては表情がデフォルメ調に人間っぽい感じだ。

 体格が人型っぽくデフォルメされたものが多いが、ちらほら二足歩行のヤツもいる。

 後半、鳴き声が適当なのは本物の鳴き声知らないんじゃ??


「ともかく、ジャングルにしたのは失敗だったなぞ!!」


 火魔法(ホノ系)の『衛星(サテライト)』を手の上から浮かし「ホノビ連弾!!」と火球弾を四方八方にばら撒いて爆撃していく。グエーと絶叫が上がる。

 更に「ホノバーンッ!!」と巨大な火炎球を撃って爆炎を巻き上げて山火事のように延焼させていく。

 ジャングル(アニメver)でも火に弱いんだぞ! これで詰みだ!!


 ゴオオオオオオオ……!


「なるほど、剣士(セイバー)と思っていたが……。魔法も多少得意なようですね」


 山火事だったのに、見る見る内に青空が曇っていってザーザー雨(アニメver)が降り注いで火事を消沈させてしまった。

 すると今度は沼地(アニメver)に!?


「ま、まさか!? 風景を変える事もできんのかっ!?」

「その通り! なんたって空間結界(リージョン)使いですからね」


 すると沼地のあちこちから、泥系モンスター(アニメver)っぽいのがヌモモモモと這い出てきて二つ目をパチクリさせて、二本の手を振り上げてきた。どっかの対戦モンスターに出てきそうなデザインだなぞ。

 そいつらが口から紫状の霧(アニメver)を吐き出してきた。モワモワーン!


「……毒かッ!! くっ!」


 具合が悪くなり意識が朦朧と身を屈んで膝を付く。それを狙って泥系モンスターが飛びかかってくるが、光の剣を幾重にも振ってスパパパーン!

 囲んでいた泥系モンスターまとめて何枚にもスライスされて吹き飛んだぞ。


 オレ自身の体にいくつか魔法陣が浮かび出てきて、それで状態異常を治療(ケア)している。

 体調は良好、全然ヘッチャラと笑んでみせる。


「まさか……僧侶(プリースト)の魔法までっ!? あなたは一体っ!?」

「悪いな! これで終わりだっ!!」


 素早くジグザグと空中を跳ねてイイダロウ(アニメver)へあっという間に迫り、斬りつけた。


 ズバ────ンッ!!


 呆気なく真っ二つに! 全く手応えない!? しかしそれは残像……?

 真っ二つにされた透明なフィルムみてーなのがヒラヒラと地面に沈む。


「いや残像ではない、これは()()()()か!?」

「その通り!」


 先を見ると後方まで連続してイイダロウを写したセル画像が並び、一番奥でその本体がいた。

 すかさず地を蹴ってセル画をことごとくズバズバ斬り裂きながら間合いを詰めようとするが、更にセル画像を連鎖して遠ざかってしまう。

「くっ!」

 全然追い付けない、と足を止めた。

 斬らずとも役目を終えたセル画像は数秒後、虚空へ薄ら溶け消えていく。


「近付かれないよう自動でセル画像で映し出す事で、自分の座標を遠くへ転移させるよう設定した。これが『座標転移(テレポート)』だ。ここでは私は全知全能の神。あなたは我が掌の上のサルよ……」

「くっそー! なにそれズルいぞー!!」

「何とでも言いなさい。格闘は得意じゃありませんし」


 ふふん、と長身美形男子イイダロウ(アニメver)は自慢げに見下してくる。


「なっろー!!」


 星光の弓(スターライトボウ)に切り替えて、光の矢をばらまくがセル画像で避けられてしまう。

 忍者で言う身代わりの術みたいなもんで、入れ替わってる感じ?

 この空間にいる限り二度とアイツに近づけねーし当てられねーって事か!


「自動の座標転移(テレポート)ってヤツ厄介だぞ!」


 向こうは得意げに「いずれの空間も同じような感じです」と別の所も同じだと突きつけてきた。

 今度はドバ────ンと無数の高層ビル(アニメver)が取り囲むように生え出してきて、たちまち現代風景になっちまったぞ!

 更にあちこちからカラス(アニメver)の群れが周囲から飛びかかってきたぞ! やはり人間の表情みてーだ!


「カーカー!」「バカカー!」「アホー!!」「フルボッコだー!」


 慌てて光の剣と全身の光の刃でズバババッと全て斬り裂いていく!

 バサバサッと無数の黒い羽毛(アニメver)が散る! どや!


 ブロロロロロロロ────ッ!!!

「異世界転生ひき逃げアタ──ック!!」


 途端に人面トラック(アニメver)が飛んできて、かわすと後方でドガーンと爆発!!


「あっそれ! はねちゃえ!」「ひき肉にしてやる!」「ブロロ──ッ!!」


 更に人面自動車(アニメver)が複数四方八方からぶつかりに来るもんだから、慌てて飛び上がってヒョイヒョイかわしていく! その玉突き事故でドカンドカンと爆発(アニメver)が巻き起こっていく!!


「カーカー!」「カカァー!」「カカカーッ!」「バカー!!」


 再び群がってきたカラス(アニメver)の大群を全部斬り切れず、撃ち漏らしたヤツから一撃一撃受けて激痛が走る。

「ぎ……ぎっ!」

 一つ一つは大した事ないが、積み重なるとヤベーぞ!

 だが、これだけ猛攻撃してると向こうさん力尽きねーか?


「この『空間結界(リージョン)』は自分の魔法力が循環され続けるので実質的に無限なのです。そうっやって無駄に抵抗し続けて力尽きなさい。ふふふ、はっはっは!」

「ええっ!? じゃあずっとこうなのかぞ?」

「モチロンさ! はぁーっはっはっはっはっはっは!!」


 長身美系男子イイダロウ(アニメver)は高らかに笑ってくる。


 こうしている間にも絶えない攻撃で休む暇もねぇ! 弾いたりかわしてるだけじゃ疲れてやられてしまう!

 カラス意外とうっとおしいし痛いし! 自動車やトラックも危ねぇ!!

 あとアニメver、アニメverしっつこいわ!!

 仕方ない、と太陽の大弓(サンライトビッグボウ)に切り替える。


「なら、一気にデカいの行くぞ────ッ!!」


 そして上空へ向けて太陽のような巨大な光球を轟音響かせて撃ち放つ。

 その発砲による余波で旋風が吹き荒れて、イイダロウは驚きに見上げていく。


「な、何をっ!?」

「くらえーッ!! サンライト・ソーラーデストロイッ!!!」


 真上へ撃ち出された灼熱の光球は輝きを増して、一気に爆散するように四方八方へと無数の光線をばら撒いた。

 全弾炸裂弾(バーストショット)でドドドドドドドッと容赦なく降り注ぐ。

 それはアニメverの建物やカラスの大群や人面車を徹底的に絨毯爆撃し、イイダロウも「ぐわああああ」と巻き込んだ。


「ばか……な……! 空間全てに攻撃など…………!?」


 向こうで棺桶化の爆発(アニメver)がドンと噴いた。よっしゃ!


 すると(あるじ)を失った空間はパァ────ンと破裂して、元の住宅地の仮想世界へ!

 しかしオレ一人だけで、周囲には四つの箱が浮いているのみだ。


「……あの箱があいつらの空間?? 破らねーと!」


 すかさず飛び上がって光の剣で斬りつけた! ガィ────ン!!

 かてぇ!! ……どうやらただの物質じゃねーみてぇだ! ならばっ!!


 ボウッとフォースを噴き上げながら、足元に花畑を展開していって背中から花弁を四つ翼のように浮かせ、銀髪がロングに伸び、目の虹彩に星マークが浮かぶ!

 妖精王となったオレは掌をかざす!


「これで結界を消し去ってやるッ! 攻撃無──」「待って!!」


 なんとヤマミの黒い小人が肩に乗ってきて、思わず掌を引っ込める。


「えっ? なんで……?」

「大丈夫!! 全員戻ってくるから信じて!」

「……そう言うなら」


 グッと堪えて待つ事にしたぞ……。




 そんな様子を見たカレンはガ────ンとショックを受けて、両頬に手で挟み込んだ。

 あの凛々しい銀髪少年が可愛らしい妖精みたいなのになったのだ。

 信じられないと放心してしまったようだ……。


「ど、どうしただか?」


 チササは心配そうに覗き込む。

 前から渋くてカッコいい方をカレンは好んできた。だからこそ女々しい風貌の男は好かないのだと知っていた。

 フルフル震えるカレンを、怒りに震えているかと気圧される。


「かわい────ァ!!!」


 目をキラキラさせてカレンは感嘆の叫びを張り上げた! 思わず跳ね上がるように無垢な少女としてはしゃぎ始めた! キャーキャー!

 さすがにチササはビクッと竦んだぞ。


 未だ大の字で壁にめり込んでいる変態オオガはグッタリしたままだ。

 今回のキャラ紹介!


亜仁目(アニメ)イイダロウ(魔道士(マジシャン))』

 現実では緑髪だが小太りのふくよかなメガネ青年だが、空間内ではアニメverの緑髪のショートの紳士服を着たキラキラ輝いている美系男子。インテリタイプなので運動は苦手。

 威力で押すよりも、からめ手で敵を詰んでいくスタイル。

動画監獄(アニメプリズン)(『空間結界(リージョン)』でアニメ調の世界を展開)

赤い触手(触手プレイ(アニメver)が好き。ただし美少女以外は萎える)

動物大進撃(色々な動物(アニマル)(アニメver)で襲わせる)

毒のヌマ蔵(沼系モンスター(アニメver)の毒霧でジワジワ息の根を止める)

カラス襲撃(カラス(アニメver)の群れが飛んできて体当たり攻撃)

自動車クラッシュ(次々と人面車(アニメver)が飛んできて轢く)

トラックボンバー(巨大な人面重量級車(アニメver)で押し潰す)

江武暗外理怨(エブアンゲリオン)(謎の生体ロボット(アニメver)で格闘や銃撃戦をする。形状が和風に拵えたエ○ァだったので大人の事情により披露せず)

ダンガム(宇宙戦争のロボット(アニメver)。形状がまんまガン○ムで完璧アウトなので披露せず)

プリッキュン(カワイイ変身ヒロイン(アニメver)が五人現れて格闘する。まんまプリ○ュアはアウトォォォ!! 披露せず)

ドラゴンオーブ(金髪に逆立つキャラ(アニメver)でインフレ格闘。まんまドラゴ○ボールはアウトなので以下略)

 威力値:25000

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