65話「デスゲームに参加しちゃった!④」
誰も意図せず、なんと開催者とグルだったヤクザが爆死してしまった!
その際のガス爆発によって水道が壊れて、これも意図しない水責めになってしまった……!
死刑囚はこれもデスゲームの一環だと思って、右往左往と混乱。
そして水位もヒザにまで上がってきていた。
「こうなったら死ぬ前にエッチエロエロしてやる────ッ!!」
何を思ったか大柄な男バシラがマモへ飛びかかるが、すかさず股間を蹴られて「グエー」と悲鳴を上げて悶絶。
シクラムとマロキョはキュッと内股締めてブルッと震え上がった。
マモは的確に反撃できてる。ありゃ慣れてるな……。
「ねぇねぇ無敵チャン☆ なんとかできな☆ エッチおk☆」
金髪ショートの褐色アイキは、はだけたブラウスを更に広げて、プルンと双丘を露出。
ウッフ~ンと抱きついてくるので、後方へ退いて避けていく。
「おまえ男だろ? チン○ンついてんぞ」
「なっ!?」
アイキは驚いて股間部分をサッと手で覆った。
そう『察知』した際に感触して分かったのだが、彼女は男だった。
女体としか思えない容姿は手術したのだろうが、何故か下の方はそのまま付いていた。それに口元の青ヒゲを褐色で隠しているという感じになっている。
「キャハ☆ バレちた☆ イヤンイヤーン☆」
絶句するシクラムとマロキョ。
どこに隠していたか、アイキは折りたたみ式の小さいナイフを取り出し、その刃が反射光で煌く。
「キャハ☆ イジメって殺☆ でさーイロイロ悪しまくて調子ノって逮捕ヤベッてなったワケ☆ 見た目オンナに転換☆ でもデモしっつコイ調査で逮捕サレ残念☆」
相変わらずブリッ子みたいな態度でナイフをブンブン遊ばせている。
参加者、なんか一般人とは思えないと思ってたけど、まさか極悪人とは……。
「そうなのか……」
「ウンそー☆ イジメって殺ぐらいで死刑ってシャレなんなお☆ 弱ゴミ殺ったぐらいで日本厳しすぎネ☆」
こちらへ歩み寄り、キャピキャピしながら顔を覗き込んでナイフの切っ先を危なげに揺らしてくる。
友達のノリで近づいてるように見えっけど、ドス黒い殺意は感じる。
「とりま正体バレたんでキミ殺☆ ゴメネ☆」
邪悪に歪んだ顔へクワッと豹変し、素早くナイフでオレの右目へ突き刺す。しかしバキンとナイフの方が折れた。
こんなほっそいナマクラじゃ目すら傷つけられねーって。
確かに目は柔らかい部位だけど、エーテルに覆われてて鋼鉄よりも硬いぞ。
青ざめて「え、ウソ☆ 目も効かな☆」と後ろへ退いていく。上昇している水のせいで焦りが強まる。
しかしアイキの背中が何かにぶつかる。ドン!
アイキは振り返ると、いつの間にか復活していたバシラが大柄な体で立っていた。
事もあろうか、怒りに満ちたバシラは歯ぎしりして顔を赤くしていく。
「よくも騙したなっ!! ヤらせろってた俺がバカみてーじゃねーかっ!!」
「ま、待って☆ 待ってネ☆ 待って待って☆ 話あおヨ☆」
「うるせー!! 許さんぞっ!! この野郎っ!!」
掴みかかるかと思ったら、アイキのチン○ンをガオンッと毟ってしまう!
まるで空間を削るような鋭いガオンだ!!
「ぎええああいぎあああばばあばががぁぁあああっ☆」
耳も覆いたくなる絶叫が響き渡り、バシャバシャ水飛沫を跳ねながら激痛でのたうち回るアイキ。次第に周囲の水に真紅が滲んでいく。
バシラはフーフー鼻息を立てながら、握ったチン○ンを潰す。グチャッ!
……オレは一体何を見せられているんだろう? 何このカオス?
バシラはマモを冷めた目で見やり「どうせタマついてんだろ」と吐き捨てて、この場を去っていく。
それに対してマモも「なに! 失礼しちゃうわねー!」とすごい形相で睨みつけた。アレが本性か。気付けばシクラムとマロキョもいなくなっていた。
プカプカと水面に浮いているアイキを気の毒と思い、回復魔法をかける。
数分で傷だけは完全に癒えた。さすがにチン○ンを再生させるのはオレじゃムリ。ヤマミじゃないとなー。
……まぁじき目を覚ますだろう。
おっと、水位も腰まで上がってきている! 早くしないと!
「ここだ」
前の『察知』で隠し扉的な仕掛けがあると感触した壁へ、光の剣をシュパパッと振るって細切れに斬り裂いた。
爆ぜるように厚いコンクリートの壁が吹き飛び、そこから水が流れ出していく。
その通路へ入り込む。薄暗くて微かな灯りが点滅していて不気味な雰囲気だ。
「おお!! た、助かったぜっ!!」
なんと大柄な男バシラは笑みながら不用心にやってくる。
「待て! 罠があるかも……?」
「お前はすっこんでろ! 俺は早く脱出したいんだ! 先に脱出できりゃ賞金の三億は俺のモノだからな!」
バシラはそのまま我先にと走っていく。
すると光の網目が形成されてスーッと通り過ぎて消え、バシラは細切れに崩れていった。
ひえ……。
『熊木バシラ』サイコロステーキになって再起不能!
幸い、まだ流れ出している水のおかげでグロ肉片が押し流されてどっかいっちまった。
しかし参ったな。これじゃ先へ進めないぞ。
……なにか止めるスイッチとかねぇ??
「ここからなら逃げれます!!」
「あーん! 待ってよー!!」
「キャハ☆ マジ助かり☆ マジ救い☆」
「こんなところで死んでたまるかぁ!!」
後の四人は知らずに走り去っていった。
思わず「待っ……」と手を差し出すが、網目のレーザーがスーッ!
「ギエ────ッ!」
『三峡シクラム』サイコロステーキになって再起不能!
『白田マモ』サイコロステーキになって再起不能!
『御船アイキ』サイコロステーキになって再起不能!
『大輝マロキョ』サイコロステーキになって再起不能!
まさかオレだけになるとは思わなかったぞ……。難易度高くねぇ?
こちらにも網目のレーザーが瞬時に覆いかぶさってくる。
しかし皮膚の表面で弾いて事なきを得た。今度は二段構えの光度を増した網目レーザーが襲いかかるが、同じく効か──ん!
三段構えの更に光度を増した網目のレーザーが襲いかかるが、全く効か────ん!
なんかショートして壁がボカンボカン小爆発で爆ぜたぞ。バチッバチッと火花散る。
網目レーザーを形成する装置が出力オーバーで壊れたのだろうか?
しかしよくもまぁ凄い防衛装置だなぞ。網目レーザーとか映画だけの世界だと思ってたけどガチであるんだな。
「げげ! やべっ!」
また全裸になっちまった! ←フルチン!
体は切り裂けなくとも、服は切り裂かれたようだ。しまったな。
実は三回目のクエストで、とあるキーワードでのみ網目レーザーを止めるのがあった。
キーワードはそれぞれどこかのモニターで一部として出てきてて、それは暗号になっている。それを解読できねば止められない。
しかも四人分までで、早い者勝ち。どうしたって誰か脱落する筋書き。
武器を持っていれば、それを駆け引きにキーワードを奪い合うのも予想されていた。
まぁ全部台無しになったけど……。
網目レーザー効かないとかチートすぎねwwwwwwwww
デスゲームでTUEEEEEEEEE展開とかwwwwwwwwww
サイコロステーキ先輩量産わらwwwwwwwwwwww
いきなり脱落者多すぎwwwww早くも残り一人wwwwwwww
いや一人で充分だろwwwwwwww
バイオハザードになってもコイツ絶対生き残るwwwwww
前隠せよwwwwwwww
おまフルチンwwwwwwww堂々とすんなバカwwwwwww
ってかアイキwwwwwww男かよwwwwwww完全騙されたわwwwww
ナッセの目が硬い件。
基本として、オーラやエーテルで覆えば防御力は飛躍的に増す。レベルが上がるに従って、それに比例してパワーは増す。
今のナッセは威力値が10万クラスなので、一般人が繰り出すナイフなんて豆腐以下。
目に豆腐をぶつけられても傷つかない理論だ。
(`・ω・´)キリッ!
まぁトンデモ理論なのは自分でも分かってるw 大目に見てねーw




