46話「劇場版インドラの野望③」
劇場版ナッセの奇想天外な大冒険!
『インドラの野望 ~選ばれし四人の勇者~』
神秘と文化とカレーの聖地インドで繰り広げられる限界突破の究極バトル!
全ての謎を、真実を、生き様を……その目に焼き付けろッ!!
燦然と輝く明日をその手で掴み取るために四人の勇者たちは立ち向かう!!!
稲妻の勇者・神雷ゴロゴ!
後光の勇者・城路クニロー!
彼らの活躍を刮目せよッ!
大阪のどこか、綺麗な建物が豪勢に建てられ、その土地は広大なものらしい。
さすがに各地で展開されている夕夏家と比べれば見劣りするが、組織としては相当なものと見てもいいだろうね。
それこそ政府も危険視しているカルト信教『ウェハー教』ですぜ。
トレーニングルームがたくさん整備されていて、体を鍛える為にはもってこいだ。
しかもサウナもマッサージもあって温泉要素盛りだくさん。あ、湯上がりにコーヒー牛乳などのビンも販売されているので快適間違いなし!
そこで信者は日々体を鍛え上げてムキムキの肉体美を手に入れられるんよー。
それこそウェハー教の教義なのよねー。
だから信者は常にムキムキで笑っていて「ウェハー」と奇声をあげている。いやホントマジでイミフな宗教なのだが、意外とハマる人が多くてもうヤバい。
カルマホーンが生えて行方不明続出するまでは結構大きな反社勢力となって、日本転覆を謀ろうとしてると噂があったんよ。
やはり元凶たる上層部の人は野心満々で悪意満載でそらカルマホーン生えまくって魔界オンラインへダストシュートは必然な事でして、今や単なる規模のデカいトレーニングセンターってだけになってますぜ。
それでも日本転覆を未だ企む男がいた……。
ダンボールみたいな形状のゴツゴツした鎧(ウェハーアーマー)を身にまとい、露出部にはムキムキの肉体が窺える。左腕にはデュ○ルディスクっぽい銃器(雷撃砲ゴロゴロくん)を備えている。
大柄な体躯で顔もゴツめでギザギザ黒髪の男。左右のこめかみから二本のカルマホーンが生えていた。
その者の名は神雷ゴロゴ!
「ゴロロロロロ────ッ!! 巨乳風俗いっちょくせーん!!」
己の性欲を抑えきれず、屋上から飛び立ってオーラをまとって飛行。もの凄いスピードであっという間に風俗並ぶ商店街へたどり着いたんよ。
そして事もあろうか、彼は宗教の財産を横領した金で巨乳揃えた店でアフーンイヤーンエロエロ楽しみまくって、深夜まで入り浸ったようですぜ。
なんとゴロゴは絶倫で何発撃っても衰えないっていうスペックってか。
「ウヒョッヒョッヒョッへ────ッ!!!」
巨乳美女に囲まれてデレッデレの赤面で下卑た顔。浮かれまくって日本転覆などとうの彼方。
今は頭も心も巨乳だらけで埋まっていて理性蒸発&思考放棄&煩悩爆発。
気付けば深く酔っ払って千鳥足でフラフラ。意識もおぼつかずベロベロのまま沈んだ。寝転がった場所がどこなのかもう考えられない。
身に付けたダンボールっぽいのが致命的で、朝にやってきた収集車の業者に気付かれる事なく無事回収されました。
最後に行き着く先は焼却炉……。
「ギエ────!!」
焼却されて死 ん だ!
オーラを纏って降りてきたシヴァ。
赤いマントを羽織っていて、青い肌で優男だが強そうな顔立ちでキリッとしている。右手には炎を模した剣。左手にはハサミっぽい武器だぜ。
彼が見据える先はウェハー教のトレーニングセンター前。
「おい! ここにゴロゴいただろ? 呼べ!」
その辺のムキムキ信者(島田くん)に詰め寄った。
「あ、あー! 知り合いなんですか?」
「いや人探しだ。隠すのは為にならんぞ! ヤツがどこにいるか言え!」
「……一昨日まではここにいましたよ。でもバッタリ行方不明になっちゃって音沙汰ないんです」
思わずシヴァは「なんだと!?」と島田くんの胸ぐらをハサミで締め上げた。
「ひい! い、いつもなら毎日のように女信者へしっつこくナンパしに来るんですが……、でもセクハラとかパワハラとか色々酷い事してましたから……、カルマホーン伸びてて……行方不明になったかも…………?」
「カルマホーンだと!?」
「極悪人にしか生えないツノって言うかな? 生え出すとモンスター化していなくなってしまうんですよ」
未だ怪訝そうなシヴァは胸ぐらを離し、島田くんは尻餅をついた。
魔界オンラインンの存在は裏社会でも噂になっていた。もちろん情報網の広いインドラ狂信派にも届いている。それがどうした!
「地の果てまでも追いかけてやる! 魔界オンラインまで行ってやるぜ!!」
魔界オンラインは『洞窟』に通じていると噂があり、シヴァはそこへ入っていった。
破壊神シヴァ、その名の通り圧倒的な熱量の炎と破壊によって並み居るモンスターどもを焼き払い続けていった。
三日間も『洞窟』を駆け抜けていく事になる。
「フハハ! どこにいようともゴロゴ! 貴様を追い詰めてやるぞ!!」
大した因縁もないのに何故かシヴァはゴロゴに夢中だ。
とある交差点のフロアへ差し掛かると、不気味な黒いイバラが曲がり角から溢れ出していた。
この世の全ての厄災を凝縮させたような、超濃度の邪悪なフォースがイバラの形をとってジュクジュク蠢いているのを見て、シヴァは見開きゾワッと身を震わせた。
これまで圧倒的な破壊でもって世界を食らわんと奔走してきた自分は無敵とも思っていた。だがそれは単なる自惚れ。所詮井の中の蛙大海を知らず。そう思い知らされた。
それほどまでに黒いイバラのフォースは禍々しくて、巨大すぎる威圧だった……。
「く! こ、この俺が負けるワケがない!! 俺こそ真の破壊神なんだーっ!!」
負けじと自ら突っ込んだ!
「ギエ────!!」
死 ん だ!
稲妻の勇者・神雷ゴロゴとシヴァは人知れず命を落としたので再起不能!!
勇者と四神の紹介!
『神雷ゴロゴ』(狂戦士)
稲妻の勇者と呼ばれるはずの男。鍛え抜かれた筋肉を持ち、ダンボール箱みたいな鎧(ウェハーアーマー)を着込んだ黒髪の男。デュ○ルディスクみたいな銃器(雷撃砲ゴロゴロくん)は太陽の光を集めて電撃ビーム(ゴロゴロキャノン)を放つ武器だ。
カルト宗教の信者。だが裏の顔はパワハラセクハラ満載のロクでない男だった。でも自分は常に真面目で正しい心を持っていると錯覚している。
巨乳好きで、胸が大きい女に目がない。風俗やキャバクラへ毎回行って散財する。
電撃をまとって格闘するのが得意。
恵まれた身体能力と戦闘力を持ちながら、性欲に溺れて自滅した。
ゴロゴロキャノン(ソーラーパネルを備えた銃器で雷撃ビームを撃つ)
ライトニング・ボルトブリッド(交互に手を突き出して雷玉を連射する)
ライトニング・ランチャーボール(雷の極大玉を撃ってドカーンする技)
威力値:31000
『シヴァ』(遊撃士)
破壊神を自称する四神。大雑把で破壊すればなんとかなると思っている。
ゴロゴとは知り合ったかのように執着する。理由は不明。多分ストーカーじゃないかな?
火炎一辺倒で攻撃するのが得意。コイツも脳筋。
恵まれた身体能力と戦闘力を持ちながら猪突猛進で自滅したバカ。
破壊(とにかく火炎ボーボーで敵を倒せばいい的な)
威力値:155000