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260話「土星大侵攻編④ ナッセ新兵器を編み出す!」

 午後17時23分の夕方……。


 オレはマンションの部屋で星光の弓(スターライトボウ)を具現化して、じろじろ見ていた。

 側でヤマミが漫画を読みふけっている。


「うーん。いつも剣で戦ってたからなぁ……」

「気になる事でもあるのナッセ?」

「いやぁ……射撃あんましないから、発展型とか思いつかないかなーと」


 ヤマミは漫画を閉じて、テーブルに置く。


「だったら、試さない?」

「なにを?」

「奥義はいつも剣でやってたけど、弓でした事あるの?」


 星光の弓(スターライトボウ)をかざして「ああ、そういや無いな」と首を振る。


仮想対戦(バーチャルサバイバル)センターはムリだから、山奥に行って宇宙に向かって奥義放つで」

「いいのかなぁ?」

「いいわよ。広い宇宙にはなーんにもないから」

「それもそうだなー」



 さっそくと、オレとヤマミは妖精王化して夕日の空をビューンと飛んでいったぞ。

 とりあえず滋賀県の高い山の頂上へ降り立つ。

 周囲に『察知(サーチ)』を広げて人や建物がないのを確認。

 もう真っ暗になった夜空を見上げる。星々がキラキラしてる。


「よし! 行くぞ!!」


 太陽の大弓(サンライトビッグボウ)を掲げて、あちこちから“(しずく)”を生み出し、かき集めるように収束させていく。

 すると螺旋状の銀河を象るような超巨大な弓が生成されたぞ。


「これが初の『銀河の巨大弓ギャラクシィギガントボウ』だぞっ!!」


 ヤマミもパチパチ拍手。リョーコ並にノリがいいな。

 オレはギシィと超巨大な銀河の巨大弓ギャラクシィギガントボウを上に向かって構え、光子の矢(フォトンアロー)を生み出すと、巨大な槍みてーになった。これは驚いたぞ。


「宇宙の果てまで届けぇ────シャインスパークアロ──ッ!!!」


 渾身の力で射ると轟音を伴って大地を揺るがした!

 放たれた巨大な光の矢は勢いよく一直線と軌跡を描いて、夜空の彼方(かなた)へと飛び去ったッ!!

 その速度、実にマッハ100を超えるぞっ!!





 螺旋円盤の集団が地球へ接近していく。ゴゴゴゴ……!


「見えたぞ! 見えたぞ……! その青い惑星!」


 感涙極まる美しい星に渦魔王(ウズマキング)は打ち震え、蹂躙(じゅうりん)したいという欲が渦巻いていた。

 これから凄惨極まる戦禍で地球人は地獄へ落ちるのだ。

 それにわざわざ弱小惑星国家に宣戦布告など必要あるまい。


「何も知らぬ愚民はこれからくるべき地獄に阿鼻叫喚をあげ──……」

「なにか飛んでくるぞ?」


 目視したが最後、超マッハの矢は円盤艦隊の中心で陣取っている巨大な螺旋円盤に直撃。

 大きな振動と共に閃光が溢れて、渦魔王(ウズマキング)は「うわぁ!」と驚く! カッ!


 ドガアアアアアア────────ンッ!!!


 螺旋円盤がど派手に大破して、広がった大爆発が破片を散らしいく。

 渦魔王(ウズマキング)とモモシリプルは「チッ」と爆風から抜け出す。彼らは強いので多少はへっちゃらだぞ。

 だがここでは終わらなかった。


「おい! オビエンゾ見ろ!!」

「……うっ!」


 ズズズズズズズズズズズズズ……!!


 中の滅亡兵器に誘爆したのだ。徐々に空間が歪んで大規模の螺旋状に侵食し始めていく。しかも円陣で組んでいた為、他の滅亡兵器も誘爆されて複数の螺旋状の歪みが覆い尽くしていく。

 更に五芒星効果により倍増されて超強力な空間断裂を引き起こす結果に……。

 哀れ、螺旋円盤にみならず土星人もろとも吸い込まれてゆく。


 ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズ……!!


「な、な……何て事だッ……!! まさか……気づかれてたッ……!? こ……これはヤバッ……!!」


 渦魔王(ウズマキング)は咄嗟に時空間魔法で自分の亜空間へ飛ぼうとするが、強烈な兵器の空間断裂から逃れず絶望が胸中を覆ってしまった。

 モモシリプルは「あ、詰んだな」とアッサリ観念。

 他の土星人も「うわああああ!!」「助けてくれ~~!!」「ぐわー」と阿鼻叫喚しながら吸い込まれ引き裂かれていった。


「こ、こんな……バカなぁぁぁぁぁ~~~~~~!!?」


 ズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズズッ!!


 全て吸い込まれた後は閉じて、何事もなかった事になった。





 地上から見上げる夜空でカッと小さく爆ぜて、すぐに消えてしまった。

 心配性のオレは竦む。


「あ……! な、何かに当たったんかな……?」

「あの規模だと、隕石とかに当たっただけでしょ」

「そーかな?」

「うん、心配しすぎ!」


 ヤマミはオレの背中をポンと叩いて(なだ)めてくる。

 まさか攻めてきた土星人たちが超強力な時空断裂殺戮兵器で自滅したなんて、誰も夢にも思うまい。





「ギキイイイイイイイイイ……!!!」

「うっせぇわァァ!! あいつら、いつ召喚するんだァァア!?」


 うるさく歯軋りする土星の星獣に、フールニィは両耳を手で覆うしかない。


 カグイヤーンは自分の亜空間に引きこもっているのでへーき。

 あと監禁してたイケメンは痩せ細ったので、元の故郷へ帰しておいたぞ。

 そして平和になったのだ……。平和の平和にな……。




 ~土星大侵攻編・完~

あとがき


 4話で終わたw ごめw

 (*^ω^*)

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