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179話「六界篇⑮ 悲しき過去ァ!」

 なんと修羅道で、叔父にあたるタツサダがいた!?

 なんの縁か城路(ジョウジ)本家であるタツロウとアッキーは、若いままのタツサダと会ったぞ!


「……まず前提として、ここは『修羅道』。六道輪廻の内、特に苦しみが酷い三大世界の一つだ」

「ええっ!? 地獄じゃん!」

「まさか、貴方さまが地獄へ落ちていたとは……」


 タツサダは首を振って否定する。


「インドは極めて木星に近い環境になっている。その上でプラーナに流されると六道輪廻である六界いずれかに移転されるのだ」

「なんと!?」

「故に木星人でもあるインド人は『(ジャーン)』でプラーナに流されずに済むのだ」

「じゃあ俺たちは、そのプラーナによって地獄へ落ちたのかよっ!?」

「そうだ」


 アッキーは「なんて事だ……」と愕然(がくぜん)


「もしやタツサダ殿も?」

「私は自ら修羅道へおもむき、修練を重ねていただけだ」


 タツロウは「ううむ」と、タツサダの若々しい肉体を不思議に思っていた。

 これほど全盛期に満ちた筋肉質の肉体。到底、タツゲンさまの弟とは思えない。


「それを前提にして私が何故こうなっているのかを語ってやろう」




 ──────それはある日の事!


 城路(ジョウジ)本家の道場にて、中学生のタツサダはコオオオオオ……、修練された息に整え、全身からエーテルを噴き上げていく。

 ゆっくり木刀で()を描くように振るい、後方へ引いていく。


辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう奥義(おうぎ)宝龍天上天下疾駆ほうりゅうてんじょうてんげしっくッ!!」


 タツサダは「ハアッ!!」と見開きながら地を蹴ると床が爆発。まさに龍が地上スレスレを超速で飛行しているかのような獰猛なエーテルの激流を身に纏いながら疾走。

 模型人形を通り過ぎながら、一太刀(ひとたち)で薙ぎ払った。


 ゴオオオオオオンッッ!!!


 まるでミサイルの爆撃が起きたかのように、広々と衝撃波が弾け散りまくっていた。(もはやテンプレ化w)

 その凄まじい威力と響き渡る地響きに、誰もが思わず縮こまった。


「ま、まさか!! その年で完璧に奥義を極めているとはッ!!」

「しかも威力値も五〇〇〇〇を越えておるっ!!」

「なんてことじゃーい!!」


 そして兄者であるタツゲンは呆気に取られた……。

 未だ極めるにも遠いと思い、日々修練を重ねていたというのに弟はアッサリやってのけてしまった。

 同時に稀代の天才とも言えるタツサダが恐ろしく思ってしまう。




 タツロウは汗をかきながら「ああ、それで本家の人々はその才能を恐れて追放と……?」と察したが、タツサダは首を振って「違う」と否定。

 話の続きだと言わんばかりに回想シーン続行。




 本家の方々はザワザワしながら会談をしていた。

 タツサダの事である。


「確かにお前は城路(ジョウジ)本家の歴史においても稀代の天才だが……」

「しかし認められんっ!!」

「それ以前の問題だ!」

「何故なんです!? 認めてくださいませんかっ?」


 頑なな認めない本家の方々に、タツサダは納得できぬと声を荒げる。




 タツロウは汗をかきながら「ああ、後継者うんぬんで揉めた為に追放されて……?」と察したが、タツサダは首を振って「違う」と否定。

 話の続きだと言わんばかりに回想シーン続行(ツー)




 ふすまが開けられて幼稚園児である幼女が「サッダー」と無垢に歩いてきた。

 本家の方々が険しい顔で沈黙する。

 タツサダは「おお! シレナちゃん! 待ってろよ!」とシレナという幼女の頭を撫でた。

 ピンクのベリーショートにポニーテール。園児の青い服が可愛らしい。


 桃園(ももぞの)シレナちゃん(5) ど んっ! (登場擬音)


「えへへー! サッダーとけっこんできるッ!」

「ああ! 必ず認めてもらうからな!」


 そう!


 タツサダは超絶にロリコン(スリー)だったのだ────────っ!!!


 ん? 知らない?? よし説明すっか!

 おめえたちに分かりやすくロリコンの事を教えてやろうってんだ。

 成人女性に欲情する男が、まずふつうの状態だろ。


 ふつうの性癖であるロリコンは中学生ぐらいの女子に欲情する。

 それを超えたロリコンは小学生の女子に欲情できる。つまりロリコン(ツー)ってトコかな。

 これが、さ……更にそれを超えた……ぐ……ぐ……ぐがががが…………があああああ……ああああ…………!!


 ……これが七歳以下の幼女に欲情できるロリコン(スリー)だ……。

 時間がかかってすまなかったな。まだこの性癖(せいへき)に慣れていないんだ……。

(地文でそんな(りき)入れた説明すんなw)



 タツサダはキリッと引き締めた顔で、シレナちゃんの肩を引き寄せて!


「まず結婚して、最速出産のギネス世界記録を出したい!」キリッ!

「わーい! わーい! こどもうむッ!」


 本家の方々は「…………」と汗タラタラで黙り込む。




 タツロウは汗をかきながら「いや、普通認めんじゃろ」と呆れるが、タツサダは悔しそうに「なぜだ……!」と顔を歪める。くっ!

 話の続きだと言わんばかりに回想シーン続行(スリー)




 結局、いろいろ問題となり、シレナちゃんの両親もカンカンに怒ってて城路(ジョウジ)本家も頭を下げるしかなかった。

 そしてそれでもタツサダは「シレナちゃーん」と悲しげに手を伸ばすが、シレナちゃんと家族は遠くへ引っ越しされた。

 怒った本家の方々によってタツサダは地下牢へ幽閉された。


城路(ジョウジ)本家の恥さらしが! 二度と表に出れると思うな!」


 シレナちゃんとの関係を引き裂かれたロリコン(スリー)は希望を失って、日々牢屋でやせ細っていく。

 さすがに兄であるタツゲンは気の毒と思っていく。例えロリコン(スリー)でも血を分けた弟なのだ。

 それに……気持ちが分からんでもない。


「弟よ!」

「おお……兄者……! わたしは……わたしは間違っていたのか……!」


 しかしタツゲンは首を振る。何を思ったかコミックLOを渡す。

 タツサダはワナワナ震えながら手に取る。


「隠しておるが、俺もロリコンだ。小学高学年までだがな」


 兄者タツゲンは自ら隠し続けていた性癖を暴露する。

 彼は亡くなられるまで、己の性癖を隠し続けてきたのだ。

 尊敬に値する。(え?)


「……このままでは一生獄中生活だ。だから今の内に脱獄しろ!」

「兄者……!」

「この本は餞別(せんべつ)だ。さぁ!」


 タツサダは泣く泣く城路(ジョウジ)本家の屋敷を逃げ出して、今生の別れとなったぞ。




 回想シーンを語り終えると、使い古されたコミックLOを取り出す。


「これこそが兄者の形見と言えよう……。これだけは無くすものか!」


 悲しげな顔でギュッとコミックLOを握り締める。

 タツロウとアッキーは呆れた顔で「そうなんだ……」と脱力する。

 ロリコン(スリー)草ァw


 実はロリコンっても、アリコンとかハイコンとか色々種類あるけどねw

 真面目に説明すんのもなんなので、ネタっぽい造語にしたw

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