変わらぬ不滅の絆
困っちゃうなぁ、お姉さんなの?オネェさんなの?
どっちが好きなの♪
ガルクとオールレは会えなかった時間を埋めるように...
喧嘩をした
彼らは恋人でなければ、家族でもない、親友というには少し仲が悪い...戦友だ。
昔から全く変わらない関係
それは片や国民からの人気者、方や国民からの腫れ物、そしてお互いが軍事力としては国のトップにたっても変わらない
だからこそ信頼できるのかもしれない
「それで、なんでカクをうちに入れさせた」
相方の考えはわからずとも、なにか考えあってのものだろうと
「守り型のあんたのところなら安全に強くなれると思ったのよ」
なんでか知らないけど二人とも自分が物理型か魔導型か解ってたけどね!と言って続ける
「相手が攻めてきた所を迎え撃つ...そのやり方なら突然のアクシデントも起こりづらいでしょ」
「ふむ、しかしその考えは甘いようだな」
「なんですって...?」
「あの子はアタッカー系よ、私とは戦い方が違う」
「へぇ...」
物理型はおおきくアタッカー系とディフェンス系にわかれる
アタッカー系は素早さ、腕力、器用さを求められる
また素早い人はクイッキー、腕力が強い人はボマー、器用な人はアサシンへとわかれる
そしてディフェンス系は体格、腕力を求められる
体格が大きい人はガードマン、腕力が強い人はアーマーへと
あの時は気のせいだと思っていたが、長年の勘が鈍るわけがない
あの子は本物だ、鍛え上げれば精鋭部隊にだって入れる
ゾクリと戦士としての血が体を沸きたてる
「あたしのと似たような感じね」
「と、いうと?」
「マオはヒーラーよ、しかもシスター!
男でシスターなんて聞いたことないわよ!!」
魔導型はおおまかに魔導士とヒーラーにわかれる
シスターはヒーラーの中でも物理面の防御力、攻撃力が低い
そして魔導面の攻撃も低い代わりに防御が非常に優れている
魔導防御が高いものは治癒能力に長けており戦場では優秀な働きを見せる
...はずなのだがシスターは女性の職業であり、例外を除き皆一様に戦場に出たがらない
基本的に病院や子供の教育場、教会などで妊娠や手術の痛みを和らげたり、子供の怪我を治したり、戦争の恐ろしさを説き神に仕える身となる
...それがシスターという職業なのだが
「あの子の好戦的な性格は魔導士としては最高ね...♡
他の魔導士はやれ研究だの、やれ修行だのって戦場に立つことすら恐れてるんだから
なのに!まさかのシスター!あたしの専門外じゃない!?」
どうどうと落ち着かせる
「それにしても好戦的なシスターか...聞いたことはないな」
「ほんっと、前代未聞よ
せっかくあたしの後継者にでもしようって考えたのに」
思わずブッと噴き出す
「お、オルの後継者!?」
「えぇ、あたしもそこそこの立場になったしそろそろかなって
魔導界隈ではああいうタイプは滅多に居ないもの、さっさと叩き込んどかなきゃ
あたしと師匠の代だけでこの魔導部隊を終わらせるわけにもいかないものね」
昔から変わらない...それは二人の間だけだ
二人自身は大きく変わった
いつもよりも大人っぽく見えた気がするオルに微笑みかける
「あんなにちっちゃい子だったのに」
「ちょっと、それどういう意味!?」
あははと笑い、少し安心する
でも、こんな場つなぎのような安心感にいつまでも浸っているわけにもいかない
「私も変わらなきゃなって思っただけよ」
「ガル...。」
あの時から私達はずっと変わらない
今でもオルは師匠のことを馬鹿にするし、でこピンしたらでこピンし返すし、それに
「えいっ」
「いたっ!何をするんだ!」
「あんたが変に色々考えてるとこっちの調子が狂っちゃうわよ
あんたは単細胞なのがいいの、あたしの前でくらいそのイケメンっぽいの止めなさいよ」
...ありのままの、戦友である私を受け入れようとしてくれる
「それじゃあ、やり返し!」
「いたっちょっと!あたしの顔に傷つけないでよ!!」
気に入らないヤツの方が話しやすいってことあるよね
でも、それはきっと信じてるだけだからじゃない
信頼、つまり頼れる存在だって思ってるからなんだ
ということでここまで見ていただいてありがとうございます!
今回はいつもよりもだいぶ短いです
仲のいいライバルって親友よりも見つからない存在だよね
ぼっちの私には関係ないけどね...はは...ははははは!!...はぁ。




