マミ②
マミは聞いたら28歳だった。
見た目は完全35歳くらいだった。
落ち着いてたしそれもなおさら年上に感じたんだろう。
マミは俺のことを異性として好きというより母親的な感じだった。
なんか放っておけないというかそんな感じらしい。
俺にはまったくわからない感情だった。
1セットの90分が終わった。
マミの友達は結局だれも指名しなかった。
マミとその友だちは2人でチェックをして2人で出て行った。
「またね」
そういってあっさり出て行った。
マミの友達はそれ以来会うことがなかった。
会計は2000円。
初回料金の1000円と指名料金の1000円。
金額の問題じゃなかった。
頑張ろうとした瞬間に来てくれたのがありがたかった。
もはや会計の金額はどうでもよかった。
モチベーション的な問題だった。
その日の営業は久しぶりに楽しかった。
営業が終わってからマミにLINEした。
「今日はありがとう!いきなりでびっくりした(笑)」
その日に返信はなかった。
次の日昼頃に起きたらLINEが来てた。
「おはよ!いえいえ。ゲンキ頑張ってたね」
どうやらマミは他の卓でヘルプをして飲みまくってたのをさりげなく見てたらしい。
まったく気がつかなかった。
これが2週間前のヤル気がない俺だったらそうなってなかったかもしれない。
やはり女は良く見てんなぁ。
「ホストたるもの営業中はいつでも気を抜くな」
よく言われてた。
こういうことか。
なるほど。
次来てもらう時はカナデさんにヘルプに着いてもらおう。
そう思った。
その日は意外とすぐに来た。
3日後またマミは来た。
この日も特に何も言わずに来店した。
「やっほー、サプライズ!」
まったく可愛くはなかったが、嬉しかった。
俺が少し着いてから俺は席を外れた。
カナデさんにヘルプに着いてもらった。
新人王はもうすぐ。
新人王に絶対なってやる。
マミには風俗におとさなければ。
そのためには自分1人の力では無理だった。
カナデさんには仲良くなってもらい
「ゲンキは頑張ってるけどなかなか結果が出ないんよなぁ」
みたいなことを言ってもらった。
あと、新人王というのがあることも。
その時のマミのリアクションは
「そーなんだ」
みたいな感じだったらしい。
あまり執拗に言っても逆効果なので程ほどにしてもらった。
まあもちろん、カナデさんにはそんなことわざわざ言わなくてもわかってる。
そこから会計自体はそんな高くはないが、週に2~3回来てくれるようになった。
良い感じに育ってる。
そんな感想だった。




