プロローグ〜悪夢〜
廃墟の街中に、大きな爆発音が轟いた。
ビルが建ち並ぶその場所は、まるで戦場の跡地かのような景色が広がっていた。
土煙の中から一人の少年が走り出てくる。紺色の髪を持ったその少年は、激しく肩を上下させながら肩越しに後方を振り返っていた。
ーまるで、悪魔に追われているかのように。
「 ・・・くっ・・・」
片手に握っていた拳銃を構え、撃鉄を起こし、後方に銃口を向けてトリガーを引く。
あぁ、またこの夢だ。
いつもいつも同じ夢を視てーーー殺される。
崩壊した建物の瓦礫の陰に隠れ、頬を伝う汗を拭い取る。壁に背中を預けるが右腕に鋭い痛みが走り、とっさに左手で押さえる。
ーおそらくこれは、もうもたないな。
壁から背中を剥がし、走ろうと一歩踏み出した時、金属音が少年の足を止めた。
全てがスローモーションで再生される。
黒い物体が地面で数回バウンドし、少年の右足に転がってくる。それを『手榴弾』と認識した時にはもう遅かった。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
巨大な爆発音とともに右足が明後日の方向に吹き飛ぶ。身体が前に倒れ、とてつもない激痛が全身に走っていく。
ー貴方は何も持っていない。
どこからか少女らしき声が聞こえてきた。
だが、今はそれどころではない。早くここからにげなければ。
「はっ、逃がすかよ」
「ーーーーーーっ!?」
「隠れていれば見つからないとでも思ったか?あんたは相変わらずバカだな」
突如現れた男に、少年ははっと息をのんだ。
フードをかぶっていて、男の顔はよく見えない。
フード男は少年の前でしゃがみ込むと、少年の髪を掴み上げた。
「あんたは何を犠牲にして『ここ』にいる」
「はぁ・・・はぁ・・・。失せ、ろ・・・っ」
「・・・あっそう」
フード男は掴み上げていた髪を離すと、まるで興味を失くしたかのように歩き去って行く。
ーだって、そうでしょう?
遠のく意識の中、少年はフード男ではない誰かが、少年に手を差し伸べているのを感じていた。
「・・・あっ・・・」
必死に手を伸ばす。
だがその手が届くことはない。
なぜなら、今まで一度も届かなかったからだ。
ー貴方はその手で、全てを破壊するのだから。
初めての投稿ですっ!( ̄^ ̄)ゞ
だぶん、いや〜きっと下手くそだと思います(笑)
なので、この小説をよんでくださった皆さんっ!お願いします。どうか感想を!( ̄◇ ̄;)
早咲いのりは、これからも頑張って投稿していくつもりなので、今後ともよろしくお願いしまぁぁぁぁぁすっ!