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次の日、翼はいつもより30分ほど早く家をでた。朝練が始まるからいつもより早く家を出なければいけないからだ。母親に無理矢理おこされて寝ぼけ眼のまま、家を出て数分後、陸斗と合流して、学校に着いた。
学校にはすでに陸上部の部員が集まっており、どの部員も、準備は整っていた。翼と陸斗も準備をして(翼はシューズもなにも買っていなかったため準備することはなかったが)まっていると、顧問の杉田がジャージ姿で校舎から出てきた。キャプテンである海斗が集合をかけ、部員達が杉田のまえで円陣を組むように集まった。
全員集まって翼がまず思ったことは、二年生が少ないことだ。―この学校は学年によって指定靴などのラインの色が違うので、各学年のラインの色を覚えていれば知らない生徒でも何年生かぐらい把握できる―杉田が最初の話を手短に終えて、全員でウォーミングアップをした。
全体でのウォーミングアップを終えると次は、各自でアップを始めた。翼は陸斗と一緒に400メートルある学校の外周を回っていた。走っている最中に他の先輩たちも同じようなことをしているのを見かけた。
念入りなアップを終え、いよいよ種目ごとの練習にはいった。100メートル走の選手がいればジャベッリックスロ-の選手もいる。全ての種目の選手が万全の体制で臨めるようにしなければいけない。今日から一週間、翼は1500メートル走のチームで練習しなければならない。練習は陸上部の顧問の他に、他の運動部の顧問が指導する種目があるが、1500メートル走は杉田が仕切ることになっていた。
「いいか。今日から一週間でお前達はとことん走り込みをするぞ。去年の大会の記録用紙を配るので、各自確認し、去年の1位のタイムをこえることを目標としろ。わかったな?」
「はい!!」
声変わりの時期がすぎて、大人びた声になった先輩達が返事をする。
早速杉田が言った通り、翼達はタイムトライアルにうつった。グラウンドの200メートルトラックは、ジャベリックスローの選手達がつかっているので使えないため、外周を走ることになった。競技場のトラックのような楕円形ではないが、一応400メートルあるので、本番に近い感覚で走れるはずだ。
通常のスタート位置からだいたい100メートル離れた場所からスタートすることになり。ここから3周と4分の3周走らなければいけない。選手全員がスタート位置についたことを確認した杉田は大声で号砲を発した。
杉田の号砲とともに一斉にスタートした約十人のなかで、翼は、集団の最後尾辺りを走っていた。陸斗以外は周りはみんな先輩で、学年差と経験の差というものもあるが、翼は集団について行くだけでも精一杯だった。少しでも気が抜けたらすぐに止まってしまいそうだった。
最初はやっとのことでついていけたが、中盤にさしかかるところで、だんだんと集団から離れてしまった。離れた直後はすぐに追いつこうとがんばったが集団はどんどん前へ進み、とても追いつけなくなってしまった。途中で離れてしまったのか、陸斗も一人で走っているあいだに見かけた。
残り二周半、自分のペースで走ったが、タイムは授業のときより遅い、6分3秒59だった。その日は職員会議で夕方からの練習はできなかったので、その日の練習はこれで終わったが、その後もなかなかタイムは伸びず、翼は、自分に自信が持てないまま市体陸上当日を迎えた。
う~ん。
なかなか文字数が上がらないな