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抹消された古代遺物~5万年前から届いたエメラルドの秘密~  作者: 畠山ゆな@姉弟で小説共作✏️


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再会

高橋さんが入院している病院は、都内の大学病院だった。



「面会は、十分だけです」



看護師に案内されて、ICUに入った。



そこに、高橋さんがいた。



ベッドに横たわり、無数の管に繋がれている。



「先輩……」



俺は、ベッドに近づいた。



高橋さんの顔は、やつれていた。でも、まだ生きている。



「ケンジ……」



か細い声が、聞こえた。



「先輩! 聞こえるんですか!」



「ああ……何とか、な」



高橋さんが、薄く目を開けた。



「お前、やったんだな……石を、起動させた」



「はい。先輩のおかげです」



「いや……お前の、力だ」



高橋さんが、小さく笑った。



「俺は、何もできなかった。ただ、データを渡しただけだ」



「そんなことありません。先輩がいなければ、俺は何もできませんでした」



「ケンジ……」



高橋さんが、俺の手を握った。



その手は、驚くほど冷たかった。



「頼む……最後まで、やり遂げてくれ」



「最後って、何を言ってるんですか。先輩はまだ――」



「俺は、もう長くない」



高橋さんが、静かに言った。



「彼らに、拷問を受けた。体が、もう限界だ」



「そんな……」



「いいんだ。俺は、お前に託せた。それで十分だ」



高橋さんの目が、優しく俺を見た。



「ケンジ、お前は強い。きっと、人類を救える」



「先輩……」



「約束してくれ。諦めないと」



「約束します」



俺は、涙をこらえながら答えた。



「絶対に、やり遂げます」



「ありがとう……」



高橋さんが、目を閉じた。



心電図の波形が、ゆっくりと弱くなっていく。



「先輩!」



俺は、叫んだ。



でも、高橋さんは答えなかった。



ピーーーーー



心電図が、フラットになった。



「先輩! 嘘だろ、先輩!」



医師と看護師が、飛び込んできた。



蘇生措置が始まる。



でも、高橋さんは戻ってこなかった。



「ご臨終です。午後三時二十七分」



医師の声が、遠くに聞こえた。



俺は、その場に崩れ落ちた。

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