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世界の目覚め
ピラミッドの頂上から放たれた光は、一晩中消えなかった。
世界中のメディアが、この現象を報道した。
「謎の光の柱、世界十二カ所で同時発生」
「古代遺跡が放つ、翡翠色の光」
「これは自然現象か、それとも……」
カイロのホテルに戻ると、俺のスマホには無数の通知が来ていた。
SNSは、光の映像で溢れていた。
「見ろ、篠原君」
黒木が、ノートパソコンを俺に向けた。
画面には、世界地図が表示されている。十二カ所の光の柱の位置が、赤い点でマークされていた。
「気づいた人間がいる」
「何にですか」
「この配置だ」
黒木が、点と点を線で結んだ。
すると、完璧な幾何学パターンが浮かび上がった。
「正十二面体……」
「ああ。地球全体を、均等にカバーしている」
黒木が、別のウィンドウを開いた。
「既に、科学者たちが動き出している。この光が、何らかの警告である可能性を指摘し始めた」
「でも、まだ誰も真実を知らない」
「ああ。だから、お前が話す必要がある」
黒木が、俺を見た。
「世界に向けて、真実を」




