前へ目次 次へ 23/36 種としての遺産 場面が変わる。 会議場のような場所。多くの人々が、議論している。 『逃げるべきだ。宇宙へ』 『いや、この星を守るべきだ』 『無駄だ。災害は避けられない』 議論は、平行線をたどる。 そして、一人の老人が立ち上がった。 『ならば、種を残そう』 老人の声が、場を静めた。 『我々の知識を。記憶を。次の文明へ』 『記憶結晶に、全てを刻む。そして、世界中に配置する』 『いつか、次の文明がそれを見つけるだろう』 『彼らに、我々の過ちを繰り返させないために』