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禁忌の島
二時間後、島が見えてきた。
小さな、無人島だ。
「あれが、禁忌の島か」
黒木が、双眼鏡で島を観察している。
「植生が、おかしいな」
「おかしい?」
「周辺の島と比べて、明らかに植物の種類が違う。まるで、人工的に管理されているみたいだ」
船が、島に近づく。
「おい、ここまでだぜ」
宮城が、エンジンを止めた。
「これ以上は、俺も近づきたくねえ」
「分かった。ここから、ボートで行く」
黒木が、船に積まれていたゴムボートを下ろした。
「三日後、ここに戻ってくる。待っていてくれ」
「おう。気をつけろよ」
俺たちは、ボートに乗り込んだ。
黒木がオールを漕ぎ、島に近づいていく。
浜辺に上陸すると、異様な静けさに包まれた。
「鳥の声が、しない」
俺が呟くと、黒木も頷いた。
「ああ。生物の気配がない」
ジャングルに入る。
木々が鬱蒼と茂っているが、確かに動物の気配がない。虫の音すらしない。
「不気味ですね」
「ああ。まるで、隔離されているみたいだ」
三十分ほど歩くと、開けた場所に出た。
そして、目の前に現れたものに、俺たちは息を飲んだ。




