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石垣島
那覇で乗り継いで、石垣島に着いたのは正午過ぎだった。
「ここから先は、船だ」
黒木が、港に向かって歩き出した。
「知り合いの漁師に、島まで連れて行ってもらう」
「その漁師、信用できるんですか」
「金で動く男だ。信用はできないが、裏切りもしない」
港に着くと、一隻の小さな漁船が停まっていた。
「よう、黒木」
船の上から、日焼けした中年男性が手を振った。
「久しぶりだな、宮城」
「おう。で、そっちの兄ちゃんが?」
「ああ。世話になる」
宮城と呼ばれた漁師が、俺たちを船に乗せた。
「禁忌の島に行くんだってな」
「知ってるのか」
「地元じゃ有名だよ。まあ、俺は迷信なんか信じねえけどな」
宮城が、エンジンをかけた。
船が、ゆっくりと港を離れていく。
「二時間くらいかかる。ゆっくりしてな」




