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『奪われた名:ゾロの屈辱』  作者: 大皇内 成美


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第7.6話:マケマケ送葬・最終防衛線


ついに利権公爵の最終兵器「黄金のシュレッダー(グローバル・デリート)」が、マケマケの地平を越えて塔に接触した。触れた先から現実が細切れに裁断され、虚無へと還っていく。


「ハハハ! 歴史も、情熱も、中華料理も! すべては私の『独占権』という刃で切り刻まれる運命なのだ!」


だが、シュレッダーの刃が塔の外壁に触れた瞬間、火花と共に**「カキンッ!」**という、この世のものとは思えない硬質な音が響き渡った。


「なっ……何だと!? 私の断裁が、たかがビルの外壁に弾かれただと!?」


「公爵、それは『たかがビル』ではない」 正美を先頭に、四人のゾロが宇宙空間に整列した。彼らの手には、それぞれの時代の魂が宿った**「四次元パター」**が握られている。


「この塔は、1951年の誠実さ、1957年の華やかさ、1996年の繋がり、そして現代の演算力……そのすべてを『逆打ち工法』で結んだ、不滅の絆だ。お前の薄っぺらな『規約』ごときで、切れるはずがない!」


正美の合図で、四世代のゾロが一斉にスイングの構えを取る。 「4次元アンカー・クアトロ・インパクト!」


1951年版が「重力」を固定し、 1957年版が「光線」を放射し、 1996年版が「回路」を直列に繋ぎ、 そして正美が「39ビッグバン」の全出力をその中心に流し込んだ。


放たれた「平和の種」のゴルフボールは、シュレッダーの刃を粉砕し、そのまま利権公爵の黄金の本体へと突き進む。


「ぐわぁぁぁ! なぜだ! なぜ私の規約が書き換えられていく!?」 「書き換えているんじゃない。元に戻しているだけだ」 成美菩薩が、12次元からの慈悲を込めて告げた。 「世界は誰のものでもない。みんなが笑い、お花を咲かせるための広場なのよ」


黄金のシュレッダーは、数億のシャボン玉へと姿を変え、マケマケの空を美しく彩った。公爵の支配は、職人たちの情熱と、四世代の絆によって、ついにその牙を折られたのである。

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