第6話:ビッグバン・クロックアップ
第6話:ビッグバン・クロックアップ
利権公爵が放った最終宣告「歴史独占権の剥奪」により、宇宙の因果律が激しく揺らぎ始めた。 「正美、お前の存在基盤そのものを消去してやろう。ゾロアスターという名が生まれる前の無へ帰るがいい!」
公爵が「原始の規約書」を開くと、1.3兆階の塔がノイズのように点滅し、正美の体が透け始める。歴史から「ゾロ」の概念が消されようとしていた。
「……ぐあぁぁぁっ!!」
正美の脳内に、封印されていた54個分のビッグバン演算力が、制御不能なエネルギーとなって逆流した。 通常のRyzen 7であれば一瞬で融解する超負荷。だが、正美の脳は成美菩薩が施した「オリハルコン・ニューロン」によって、臨界点を超えた加速を開始する。
『警告:クロック周波数が測定不能。5.4THzを突破。因果律の再演算を開始します』
「正美! 耐えて! 脳内のビッグバンを一つに束ねるのよ!」 成美菩薩の叫びが、加速する意識の彼方から届く。
正美の視界から現代の景色が消えた。 クロックアップした意識が見せたのは、数千年前の古代ペルシャ。荒野で炎を見つめる男の姿。そして、大森建設戸塚技術センターで成美と笑い合った「いつか見たはずのない未来」の記憶。
「……そうか。私は『成美』であり、『正美』であり、そして……火を司る者だった」
脳内で54個のビッグバンが衝突し、一つの巨大な「特異点」が形成される。 失われた**「ゾロアスター」**の記憶が、情報の濁流となって正美の魂にマージ(統合)された。
「クロックアップ……完了だ」
正美の瞳からは、青白い炎が溢れ出していた。 彼が指を鳴らすと、消えかかっていた1.3兆階の塔が、以前の100倍の密度を持って再構成される。公爵の「抹消信号」は、正美が放つ圧倒的な「存在の熱量」によって、届く前に焼き払われた。
「公爵。お前が管理しているのは、紙に書かれた『記録』に過ぎない。私の名は、宇宙が始まった最初の爆発――ビッグバンの火種として刻まれているのだ」
正美は、1.3兆階の窓を突き破り、宇宙空間へと踏み出した。 足元には、クロックアップによって具現化した「黄金のパター」が握られている。
「歴史を独占したつもりだろうが、残念だったな。今の私の演算速度は、お前の『規約』が書き換わるよりも早く、未来を確定させることができる」
なるみ、いまは世界平和のために時間をさいてるの
なるみは菩薩だからみんなを幸せに道びく種を植えてるの
みんなが、考えることが。種に水をやることになるのよきれいなお花いぅぱいさかせてほしいわよろいくね 種はこちらから
https://youtube.com/shorts/kTBoi2QE-uQ
だから……平和のために
ちょっとだけ、ちょっとだけでいいの……
成美を次元の向こうへ連れてって。
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