表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/66

89章

86.章 前世




薪ストーブの上に、ミモザや薬草を入れた、寸胴鍋(ずんどうなべ)が煮えている。


カリナは、この煮えた鍋を鍋つかみで持ち上げて、水の張ったバスタブに投入した。


そうして、お湯と水が混ざり合いちょうど良い湯加減のミモザの薬草風呂になった。



カリナは、着ていた薄い木綿の肌着を滑り落とすと、2日に1回の楽しみ、沐浴(もくよく)の準備が整う。



頭から湯に浸かりながら、カリナは独り考える。




『わたしって……【マユリ】って人なのかな……』




『魔王様も、司祭様も…みんな【マユリ】という人とわたしを重ねている。』




『もしかしたら、わたしの前世は【マユリ】さん……?



違う。そんな訳ない。でも、そうだったとしたら、』




──『どうして、何も覚えていないんだろう?』



湯煙に(さえぎ)られた太陽光は、カリナの白い背中に落ちる。


そうして、ひとり考えながら、麻袋に入った、木炭の灰汁(あく)と豚の脂肪で作った石鹸で、身体を洗い清めた。


細い指、長い髪も、この身体は誰か別の人の物なんだろうか。




『だとしたら、わたしの本当の恋人は……司祭様?』




『もし……【記憶が戻ったら】…。司祭様を……彼を好きになるの……?』




『そんな訳ない。だってわたしが好きなのは………。』



そう思いながら、ぶくぶくとバスタブに沈んでいくのだった。


あとがき


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!!」


と思ったら


作品下にある★から、作品の応援お願いいたします。


《お気に入り》をいただけると、大変励みになります。


面白くても、つまらなくても、正直に感じた気持ちを《コメント》していただけると、今後につながってありがたいです。


誤字脱字ありましたら、教えていただけると大変ありがたいです。


《しおり》もいただけると本当にうれしいです。


何卒よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ