75章
75.章 課題の違和感
屋敷の大ホールでの、爆発は凄まじく、
衝撃波はカリナのいる、山ひとつ離れた場所まで、届いた。
カリナは、この音とビリビリとした衝撃で手元から、空に視線を移した。
「この音、なんだろう…?」
ロアーナ山の山裾の尾根沿いの道をぬけ、ギリザ洞窟をめぐり、崩落の庭でカリナは薬草を探していた。
『音は屋敷の方から聞こえた…?』
カリナは、この音を不思議に思う。
不思議ついでにこの課題についても思うところがあった。
「どうして、薬草、見つからないんだろう?」
気持ちがそれた事で、気づくこともある。
あっと、カリナは薬草リストをよく見た。
「…ん、??この薬草のリストおかしい。」
「季節も群生地も、微妙にずらされていて、全くのデタラメ。絶対見つかりっこない。
…先生はどうしてこんな、お使いを頼んだんだろう?」
『いくら、はやく帰って欲しくないからって…。』
そこに血のついた、白い羽根がひらひらと一枚、空から落ちてくる。
「血……?」
空を見上げると、白い鳩が頭上をくるくると旋回している。
「あれは…わたしの鳩…」
「ピピ!」
鳩の名を呼びかけると、鳩はカリナの腕に止まる。
血は付いているものの、鳩に怪我をしている様子はない。
「あっ…!」
鳩はカリナからメモ紙を奪うと、再び飛び去った。
「こら!…返しなさい!」
鳩は何かを伝えたそうに、空を何周も、旋回している。
『いつもはいい子なのに、どうしたんだろう?』
そう考えていると、カリナはようやく気づいた。
「先生に、何か…あったんだ…!」
あとがき
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