終わりの鐘
ニュース速報です。女優の西園寺京花さんが殺人容疑で逮捕されました。西園寺さんは5歳の時にテレビドラマ「グッドバイ」でデビュー。7歳にテレビドラマ「いつかこの世でまた」で史上最年少という年齢で主演俳優賞を受賞しました。現在は18歳、高校3年生でー
テレビの画面、ネットニュース、渋谷のスクランブル交差点のビジョンも「西音寺京花逮捕」「西園寺京花殺人容疑」の文字。テレビの街頭インタビューでは「京花ちゃんが逮捕とか信じられない。小さい頃からテレビとかに出てるけど殺人なんて、、、そんなことするような子じゃないと思う。」「正直意外ですよね。よくバラエティー番組とかで共演者の人たちは愛嬌が良くてとにかくいい子だって褒めてたじゃないですか。」
続いてのニュースです。女優の西園寺京花さ…容疑者が警察署から出てくる模様です。新宿警察署から中継です。
窓ガラスに映る姿は黒いスキニーパンツにスウェット。国民的女優のキラキラとしたオーラはない。新宿警察署の自動ドアが開くとともにフラッシュがたかれた。カメラや記者の姿が見えないほど真っ白に。その閃光を突き破るように一歩踏み出しその場で止まる。一呼吸。
「この度、西園寺京花は芸能界を引退します。」
瞬く間に視界は真っ白になった。
この道30年。芸能人の取材をしてきた。「西園寺京花」「殺人」この2つの単語の見出しを見た時、新しいドラマか映画の役だろうと思った。「容疑者」と言う言葉を見つけても。いつ公開だろうかなど調べようとしたほどだ。西園寺京花には3回あったことがある。初めては5歳の時。その頃から笑顔が絶えない子で共演者みんなから好かれていた。僕が取材をした時も世界のみんなが注目を集めているアイドルのような笑みを浮かべながら受け応えてくれた。その姿は赤い薔薇が咲き誇っているように錯覚してしまうほど美しく、そして上品に輝いていた。そんな彼女が一体なぜ殺人なんぞ犯したのだろうか?いや、そもそも本当に彼女が行った犯行なのだろうか?