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090★再びゲームイン 和也と銀嶺の常識の違い



 和也の瞳に映るのは、地平線まで広がる白い砂漠だった。


 ボクの瞳の前に広がるのは…………あたり一面の砂漠…………

 どぉーして……普通は……データーをセーブした場所に出るモノでしょう?


 これじゃぁ……また……

 ひたすら、オアシスを求めて歩くしかないじゃないですかぁ…………


 面倒くさいからって、制服でアルバイトに来て、後悔することに…………

 ありえないでしょう?


 ……ボクは……あのオアシスに出ると思っていたのに…………

 本当ぉーにこのゲームは、予想通りに動かないですねぇ…………

 

 砂漠を見つめて溜め息を吐き出す和也に、銀嶺が声を掛ける。


 『ますたー……あのオアシスまで……私に乗って行きませんか?』


 銀嶺の問い掛けに、和也はちょっと驚いて……すぐに……微笑んだ。


 「ありがとう……銀嶺……

 でも…ボクは…飛竜に乗る為の装備を持って無いし……

 乗る為の訓練もしていません……乗りたいけど……無理ですね」


 『私に乗るのは、イヤなのですか?』


 「飛竜のウロコは、とぉーってもすべすべですよね…………」


 『ハイ……? ……』


 「あのね、銀嶺…………人間は、基本的に、馬に乗るときは

 鞍を着けて乗ります……知っていますよね? ……」


 『ええ……知っていますけどぉ? ……』


 「それは、鞍無しだと、基本的に、馬に乗れないからなんです」


 『でも…鞍無しでも…馬とかに…乗っている人間もいますけどぉ?』


 「それは、馬を育てる人とか、馬に乗るコトを職業としている人達です」


 『…? ……? …』


 「ボクは……鞍無しで…馬に乗った経験がありません…」


 『……はぁー……そうですか』


 「ですから、鞍無しでは、馬にすら乗れません」


 『えっええぇぇぇぇぇ~』


 「そんなに驚かないで欲しいんですけど…………」


 『すっすみません…………』


 「ボクの居た国では、馬に乗るのは、物好きです

 というか…馬に乗れる人は………極ひとにぎりの人間なんです


 ……それだって……鞍無しで乗れる人は、まずいません……

 それほど……ボクの国では、馬に乗る人は居ないんです」


 『馬に乗らないなら……移動は…歩足鳥とか…なのですか?

 ……でも……歩足鳥は、馬ほど荷物は運べませんよねぇー……

 それって、不便なのでは? ……』


 歩足鳥ってなんですか? ダチョウみたいなモノですか?

 それとも、某ゲームに出て来るチョ○ボ見たいなモノですか?

 質問するの面倒ですね………たぶん…鳥でしょうけど…………

 イイや鳥断定で話しをすすめてしまいましょう


 「鳥は使いません…人間を乗せて歩けるほど大きな鳥は

 …ダチョウという一種類しかいません…

 でも、人を乗せて走るコトは出来ません……

 ですから…鳥に乗るコトは無いんです…」


 『では、荷速犬とかを使うのですか?

 ……荷速犬は…気性が荒いので…あまり使われていませんが………

 種類によっては……馬などより…多くの荷物を運べますけど?

 ………でも…馬に乗れない人間には…絶対に扱えないモノですけど………』


 「犬ぞりを使うのは、北極圏に住む少数民族だけです

 ……ですから……犬も乗り物としては使いません」


 『では……何に乗って…移動するんですか?』


 「日常的に移動する手段は………

 近距離なら…自転車やバイクや

 ちょっとした中距離は、車やバス

 長距離には、電車…飛行機を使いますから……

 生き物を乗り物としては、基本的に使いません」


 『ますたー達は、アンデットモンスターを使役して………

 乗るんですね?』


 どぉーして、そういう話しになるんですか?

 どこから、アンデットモンスターが出てくるんですか?

 いいや、面倒臭い…………このまま黙っていたら…………

 銀嶺は、なにを話してくれるんでしょう?


 「…………」


 『そうですねぇー……ますたーは…………

 冥王神の大神官を遥かに越える存在なんですから………

 アンデットモンスターでも聖別して…………

 使役可能にするんですねぇ~』


 どぉーしても、アンデットモンスターから離れられないんですね

 そして、ボクに使役させたいと…………そんなのごめんです


 「どぉーして…この、ボクが…………

 アンデットモンスターなんてモンを…………

 わざわざ聖別して、使役しなきゃいけないんです……


 車とかは器械です…だから…

 生き物って言わなかったんですけどね……」


 『…………良かった……ますたーが…………

 アンデットモンスターを使ってなくて…』


 ようやく納得しましたか、でもなんでアンデットモンスター?

 ふつうに、四つ足動物で良いと思うんですけど………


 「だから……アンデットモンスターなんて………

 ………ボクの世界には、存在しないんです


 存在しないモノを使役することはデキナイんですよ……

 でも……ボクとしては、姿が崩れていたり…………

 うっぷ………腐っていたりするモノを、側に置きたくないです」


 『もしかして……私のような……飛竜も居ないんですか?』


 「ええ居ません」


 飛竜という存在が……まったく……無い世界と聞いて銀嶺は驚いた。

 

 そういえば…歩足鳥も…荷速犬も……存在しないって…………

 ペガサスもユニコーンもグリフォンも居ないんでしょうねぇー…………

 では、精霊は? ……サンドワームや…スナワニは?

 …ああー……気になります……








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