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074★バイトを紹介したのは、誰?6+α(緋崎くんと氷川くんのゲーム内容)



 緑川に続いて、浅黄も呆れたように言う。


 「そうそう……哺乳類でも…性別差が…はっきりしているのは……少ないぜ……」


 トドメとばかりに、和也がシレッとした顔で言う。


 「卵で生まれる生物で、性別が判り易いのは鳥類です…有名なのは、オシドリとかキジ、クジャクってとこでしょう……ねっ…緑川くん…浅黄くん…」


 和也の発言に、捕捉するように緑川が冷たく説明する。

 

 「だから、リザードマンは、トカゲがベースになっているから……卵で生まれる……生物と思ってみてイイのだよ……そこから…導かれる姿は……性別差が…無い…または…ほとんど無いと思って良いのだよ………」


 緑川の説明に、青木がガックリしたと顔に大きくかいて文句を言う。


 「んだよ……もったいぶってるから…ボンキュッボンが…てっきり…いると思ったのに…でも、リザードマンって…実際に見た感じは……どんな姿だった?」


 それでも全然懲りない青木の質問に、氷川があっさりと答える。


 「顔立ちは、トカゲに近いし、全身がウロコで覆われていたし、長いシッポもあったよ」


 可愛いものが、大好きな紫島も質問する。


 「服装はぁー……それとぉー…剣とか…持っていたのぉ?」


 紫島の質問に、ちょっと嫌そうな顔をして緋崎が答える。


 「剣を腰ベルトと肩ベルトの両方で支えていた……諸刃のダンビラって感じの…ゴッツイ…剣だった」


 和也が、小首を可愛らしく傾げて言う。


 「身長はどのぐらいだったんですか? ……男女の身長差はあったんですか? ……体つきは、細身? ガッシリ? 他に携帯していた武器は? ………緋崎くん達が……会ったときの姿って……フルトランス? ハーフトランス? それとも…本体?

 …その当たりも説明して欲しいですね」


 「僕は、どんな旅用の装備を持っていたか? 知りたいのだよ」


 「緑ちゃんが、会ったエーリース達は、森の管理者って名乗ったし、薬を色々と作れるって言ってただろ……お前等の会ったリザードマンは? ……俺は、そこんところが知りたいんだ」


 次々と重ねられる質問に、緋崎がタジタジしていると、氷川が助け舟のように、さらりと質問の1つに答える。


 「身長も体型も、オレや高雅と変わらなかった……ただ…体重はあるんじゃないかな? って…思ったなぁ」


 氷川の言葉にすくわれ、緋崎も答える。


 「男女の体型差は、ほとんど無かったけどぉー……基本的に…女が…ちょっと大柄だって言っていたぜ」


 「恐竜もどきに襲われていたから…フルトランスしていたって……武器は、剣と槍、弓矢を使うんじゃないかな? ……装備していたのは……それだけだったから」


 「簡易なテントで、雨風をしのぐって言ってたし、食料は草原にあるから、干し肉や塩なんかを持ってあるくだけだって…………」


 「草原を見回るときは、洋服は着ないんだって……フルトラスを維持するから……村に居る時は、本体に戻るから、ちょっとした服を着るって言ってた」


 説明の中で、気になるワードを拾い、やっぱり全然懲りていない青木が聞く。


 「なぁ…本体って……どうだった? ……」


 2人は顔を見合わせてから、明言を避けるように言う。


 「村以外では、フルトランスでいることが、掟なんだって…………」


 そのセリフに残念そうに言う。


 「……んじゃ……お前等は…本当の姿を見なかったんだぁ…………」


 緑川は、嘆息して言う。


 「僕もエーリース達のフルトランス姿以外は、見ていないのだよ……こっちの好奇心を押し付けるのは……失礼なのだよ」


 そんな緑川に、紫島も同意する。

 

 「確かにぃー……そうだぁーねぇー……でぇー……種族名はぁー? ……」


 答えられる問いかけに、緋崎が遠い瞳で言う。


 「草原を駆ける狩人トーカゲン族って…名乗っていたなぁー…」


 和也は、内心で溜め息を吐く。


 そういう話しの流れですか…………

 種族の名前って、緑川くんの時と一緒で、いい加減なんですねぇ…………

 緑川くんは、好きじゃ無いネズミの仲間ってことで……

 適当に…思いついた名前にしたんでしょうねぇー…………


 緋崎くんと氷川くんは、なんでもイイやで付けた感じがします………

 だって、ボク達のアルバイトってゲームクリエイターなんですから…………

 自然と、創造した者に反応した名前になるんですね……はぁ~……


 なんか……突っ込み…を…入れる気力もなくなりますねぇー……

 ボクが突っ込まなければ、誰かが突っ込むでしょう……たぶん……


 そう和也が想定した通り、浅黄が突っ込んで聞く。


 「狩人なのに……恐竜に狩られていたんだぁー……」


 浅黄のセリフに、氷川が首を振って言う。


 「本来は、あそこまで成長する前に、狩っているんだって言っていたんだ」


 それに頷きながら、緋崎も重ねて説明する。


 「あの恐竜達ぐらいの大きさの固体が増えると…獲物が減るし…人間も獣人も襲われるからって……適切な個体数を維持する役割があるんだって言ってなぁー」


 その説明に、浅黄が首を傾げて聞き返す。


 「えっ……それって? ……」


 問いの意図に反応し、氷川が答える。


 「今の冥府の管理者である冥王神よりも古い、名を忘れ去られた古い神に、命じられたんだってさ」


 紫島は、その内容に、素直に感心する。


 「へぇー……すごいねぇー……」


 和也は無意識に双眸を細める。


 ほぉ~……ここでも、名を忘れ去られた古き神ですか……

 それに、今の冥府の管理者は、女神と付かないようですから…………

 冥王神は、男神ということですね…………なるほど

 改めて、あの時の女神様のセリフに納得しました










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