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072★バイトを紹介したのは、誰?4+α(緋崎くんと氷川くんのゲーム内容)



 浅黄は、そういうモノも、クリエイターバイトのゲームの中には存在していたんだぁー的なニュアンスで言う。


 「へぇー…リザードマンねぇ…そんなものいたんだぁ……」


 ふぅーんという表情で、和也は問い掛ける。


 「で、見ているだけにしたんですか?」


 緋崎は、ちょっと腰が引けつつも、自分の行動を和也に説明した。


 「いや、けっこうライフル銃の射程距離があったから……恐竜モドキを撃ってみたんだ……」


 和也は、その結果を知りたくて聞いてみる。


 「それで、その恐竜は倒せたんですか?」


 確認する和也に、ちょっとだけ自慢を滲ませて答える。


 「一応な……目と目の間に、連続で3発打ち込んでやっと倒れてくれた」


 その時の苦労?を思い出して後半は苦笑していた。

 緋崎がそれなりの苦労をしたらしいコトを感じ取り、和也は確認の意味も込めて聞く。


 「もしかして、同じ箇所に撃ち込んだんですか?」


 緋崎は、なかなか倒れなかったコトを思い出しつつ、和也に答える。


 「当然だろ……頑丈な頭蓋骨だったから……1発めで頭蓋骨に穴を開けて、脳にちよっち損傷を与えて…2発めでより脳に損傷を与える……で、3発めで完全に脳にダメージを与えるって…感じかな? 一撃じゃ倒れてくれなかったよ」


 なるほどという表情で頷いた和也は、同じ場所にログインした氷川を振り返って聞く。


 「それじゃ、氷川君は?」


 和也の視線にちょっと引きながらも、緋崎がきちんと状況説明できていたので、氷川も素直に、その時の状況を答える。


 「オレは、高雅より小さい恐竜に、火薬つきの矢をクロスボウで打ち込んだけど…………」


 氷川は、どういう風に言えばイイかちょっと戸惑い、最後はちょっと言いよどむ。

 が、そんな配慮をする気の無い和也はズバッと聞く。

 

 「それで、威力はどの程度のモノなんですか?」


 和也の質問に、その部分はわりと自信があったので、氷川は素直に答えられた。

 

 「けっこう、強力だったから……1発で倒せたよ……でも…矢に火薬をつけて撃つから…クロスボウに…素早くセットするのは………って感じだった」


 「なるほど………たしか、緋崎くんとハンティングとかに行ってるという話しですが………現実とはどれくらい相違がありましたか?」


 和也の質問に、ちょっと首を傾げ、氷川は感じた違和感?を口にする。


 「……ふだんは、火薬のカプセルみたいなものつけないから……面倒だったなぁ……飛距離も短くなったし……威力も低下していたと思うんだよねぇー……はぁー」


 その時を思い出した氷川の溜め息を無視して、和也は更に問い掛ける。


 「それじゃぁ、君たちが、その恐竜モドキを撃って倒している間に、リザードマン達は、どうしていたの?」


 その問いに、簡潔に緋崎が答える。


 「道路にあがって来たよ」


 なるほどと頷いてから、和也は別の質問をする。


 「そう言えば……リザードマンって…馬とかに乗っていたの? ………それとも、そのまま走っていたの?」


 和也の質問に、青木がチャチャ?を入れる。


 「おいおい和也ぁ~…それだと、エリマキトカゲみたいになっちゃうぞぉ~………」


 そのチャチャに、紫島が反応して聞く。


 「ふぅーんー……そぉれぇじゃー……ティラノサウルスぅみたいにぃー、頭をぉー前にぃー倒し気味にしてぇー、尻尾をぉー水平にしてぇーバランスをぉー取ってぇー疾走っていたのぉー?」


 見かけのわりに、素直な性格の氷川は、マジメに考え、その時の光景を思い起こす。


 「うぅ~んとぉ…たしかぁー………センザンコウとトリケラトプスをあわせたような……ウロコのある四つ足歩行の…動物に乗っていたんだ」


 騎獣の姿に納得した和也は、次の質問をするが、内心では…………。


 なるほど、そういう生き物も居るんですね

 ボクも、そういう普通に騎獣できる生き物が欲しいです

 

 「それで、道路には、どうやって登ったんですか?」


 和也の質問に、当事者以外の人間達が頷いた。

 その姿に、緋崎と氷川は、顔を見合わせて苦笑する。

 勿論、瞳と瞳で通じ合うをしてしまう。


 実際に、館の階段を登ってきたところは、見たけど…………

 どうやって登ってきたかって…………


 見てないんだよねぇー…………

 館の前に、気が付いたらリザードマンが居たって感じだったよなぁー…………


 ハンティングに、夢中だったって…………

 正直に、答えたら…………


 マズイよねぇ…………

 特に、和也には…………


 和也には、緋崎と氷川のそんな内心が、手にとるように読めてしまう。


 ふぅー……2人とも……シューティングゲームが好きだから……

 まして、大きなマトですし……楽しく遊んでいましたね……

 特に、緋崎くんは、同じ場所に、3連射しないと倒せないなんて…………


 氷川くんは、面倒なカプセルをつけて撃つということが…………

 緋崎くんとのハンディーって感じて楽しんでいましたね…………

 赤沢くん達のくすくす笑っている姿が、脳裏に浮かびますねぇー……

 とりあえず、状況を聞いておきましょう…………


 和也は、内心で色々と思っていたが、あえて口にはしなかった。

 そんな和也の配慮?に気が回る余裕の無い2人は、身体に似合わぬ小さな声で、ボソボソと説明する。

 

 「オレと高雅は、道路に模様があると思っていたんだけどぉー…………」


 「直径2㍍ぐらいの丸い大理石が均等に、道路の壁面についていたんだ」


 わくわくした顔で、浅黄が尋ねる。


 「もしかして…それは…回転して…道路の中に入れるとか?」









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