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127★敵キャラ登場?6 ゲームの中でも宗教は……上



 バルドは、無言でいる和也に視線を送るだけで、あえて会話をしようとしなかった。

 それは、和也に考える時間を与える為…………。

 一方の和也は、無言でムカついていた。


 精霊達を使い潰す?って、いったい何様のつもり?

 どうしてそんなに傲岸不遜で非道になれるんです?


 精霊達は、自然を表す存在でもあるんです

 それを、完全に否定するというコトは…………


 彼らは、自分達の利益の為なら、自然を破壊する

 ことになんの罪悪感も無いというコトですね


 自然を神にみたてる多神教は、自然破壊を出来るだけ

 抑えるようにします…神々の座す場所を尊ぶ為に……


 まして、神を崇める者が、魔なる者と軽々しく

 《契約》を結ぶコトを許すなんて言語道断です……


 確かに、邪教ですね


 一神教徒が、他の宗教を攻撃するのは、良く見られる

 コトですが……ここまでとは……


 これは、現実のあの宗教に限りなく近いですね…………

 RPGとして大丈夫なんでしょうか?


 「…………」


 自分の思考に深く沈みかけている和也に、バルドは更に情報を与える。


 さて 若い皇帝は 邪教に対してどんな判断をする? 

 そして どんな行動を取る? 肯定するのか?


 無視するのか? 攻撃するのか? 弾圧するのか? 

 ゆっくりジワジワと攻撃又は弾圧するのか?


 それとも 苛烈に一気に攻撃又は弾圧するのか?

 綿密な準備をして、じっくと邪教の《力》を

 削いでいくのか?


 邪教との戦いに 人間達のみを使うのか?

 人間達に精霊達たして使うのか?


 もっと、多くヴァルキューレ達のような神々の

 眷属も使うのか?


 なんにしても、当分の間は退屈にならずに

 すみそうだな


 ワクワクする きっと 我が君もそう思って

 いるだろうと思うと嬉しくてしょうがない


 バルドも色々なコトを考えていたが、それを表情に出すことはない。

 ただ、淡々と、どういう輩かを説明していく。


 「全てにおいて アフラー神の信徒は

 上に立つ者だから それ以外の者は

 全て奴隷とするしかないと思っている


 また アフラー神を捨てて 改宗した者を許さない

 この場合は 改宗した本人及び一族の者を

 全て殺害する


 シーアン・スーニン教徒同士の婚姻しか認めない

 他の宗教から 改宗した者との婚姻も許さない


 他の宗教から 改宗した者は 同じ改宗者同士で

 婚姻する


 その間に生まれた子供も 扱いは改宗者でしかない

 と、言うのが、彼らだ」

 

 改宗と婚姻の話しを聞いて和也は、より眉を顰める。


 う~ん…現実の…回教徒より…婚姻については…

 ゾロアスター教に近いですね


 シーアン・スーニン教は、袋小路に入り易い

 宗教ですね


 産めよ増やせよを貫くか、婚姻できる相手を

 改宗者も含めないと終わりですね


 ゾロアスター教のように……滅びたと思っていた

 ゾロアスター教徒が、インドに、まだ存在

 していたのに驚きました


 それもタタ財閥の主達が、ゾロアスター教徒だった

 とはねぇ~って思いましたっけ


 でも、残念ですけど…もう少しで滅びますね……

 数万人しか居ないし…


 もう、遺伝子的にかなり不味い状態になっている

 はずですから………


 シーアン・スーニン教徒も、どこかの地域に

 封じてしまえば、いずれは遺伝子的に

 袋小路に入って滅びるでしょうねぇ~………


 でも、その前に…この大陸に…蔓延る前に…

 滅ぼしたいですね………


 和也の瞳がすーっと細くなったのを見て、バルドは笑う。


 はは……思いっきり嫌ったな……


 こりゃ利用するだけしたら…狂皇帝バルドと

 呼ばれている、アイツを皇帝にして…………


 現皇帝を、狂皇帝バスラと呼ばれるようにしよう


 ラ・アルカディアン皇帝の敵にならないように…………

 バルドとバスラの地位の交換は面白そうだし…………


 和也の様子を確認したバルドは、そ知らぬふりで、今度は別の一神教徒へと話しを移した。


 「似たような一神宗教の方は もっと緩やかだ

 サンクト・クロージア教とは 完全な敵対関係にある


 なお、サンクト・クロージア教の方が 成立年数が

 600年程古い その為か かなり多神教と近しいな


 偶像崇拝をサンクト・クロージア教は 許している

 教会には 主神ゼビウスとその妻である聖母アリア


 その子供のクロージアのどれかの像が安置されている 

 最近は、多数神信仰をあからさまに否定することも

 無くなったな


 また むやみやたらに 多神教徒を否定しない

 全ての神は 主神ゼビウスの御姿を 色々な神々に

 見間違えているのだという説を唱えている」

 

 バルドの説明するサンクト・クロージア教の内容に、和也は、ややほっとしたような顔をする。









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