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126★敵キャラ登場?5 妖魔バルドのお楽しみ


 

 金髪の妖魔ルイスの発言を、あえて和也は、無視、無反応、無言を貫いていた。

 そんな和也をよそに、バルドは苦笑しながら話しだす。


 「ルイス…久しぶりに合間見えた…戦乙女の言葉に…

 一々反応する必要は無い…………


 彼女等とて……やっと………会えた…

 ラ・アルカディアン皇帝の勇姿に…うっとりし…


 もっと、彼が戦う姿が見たくて…

 我等を煽っているのだから…気にするな」


 バルドの言葉に、《いちの戦乙女》をはじめとするヴァルキューレ達は、いっせいに手にしていた黒い槍を構える。 

 ちょっと引き攣った笑顔で《いちの戦乙女》は、黒い槍を構えながらバルドに冷たい声で話し掛ける。

 

 「随分と失礼なコトを仰るのねぇ~…………

 この【黒い槍】で…浄化されたいのかしら?」

 

 『煩いわね…その口閉じなさい…じゃ無いと…

 この【黒い槍】で…殺すわよ?』


 しっかりと、そこに含まれる副音声を聞いた和也は、内心で頭を抱える。


 ボクをネタにケンカしないで下さい…迷惑です

 あれ? ……ラ・アルカディアンの皇帝って?


 ここには、ボクとエリカとエルリックしか

 人間は居ないんですけどぉ……えっ?

 もしかして? ボクのコト? 何故?


 いったいなんなの? ラ・アルカディアンって

 さっき亜空間で会った金髪のラインハルト? も

 ラ・アルカディアンの……って言っていたし?


 でも、下手にラ・アルカディアン帝国について

 聞くコトは出来ませんね


 何故か、藪を突いて蛇を出すという言葉が浮かびます

 ここは、知らないふりをしましょう

 

 グルグルする和也に、説明してくれる親切な存在は居るのか?

 もしかしたら、わかる範囲でエリカとエルリックが説明してくれるかもしれない。


 だが、そのとうの姉弟は、銀嶺と一緒に、和也からちょっと?離れているので、和也に説明出来ない。


 色々とラ・アルカディアン帝国や、その皇帝達に付いて、聞きたいコトが山のようにある和也だが、事なかれ主義を発揮して、無理矢理無言を貫いている。


 そんな和也に、気が付いた精霊達は、生温い視線を和也に送り無言を貫いていた。

 自分を無視する和也に、バルドは苦笑しながら、再度、和也に話し掛ける。


 流石 少年といえど ラ・アルカディアンの皇帝

 不用意な発言を避けているな


 本当なら好奇心で 色々なコトを聞きたいだろうに

 さて どうやって 皇帝の気を引こうか


 予定通り 邪神アフラーの話しをしようか?

 いや その前に謝罪しておこう


 「ラ・アルカディアン皇帝よ 我は妖魔族のバルド

 人族の呪術師と《契約》し 翼竜を探していた


 そなたの翼竜とは知らなかったのだ すまなかった

 我の名はバルド 皇帝 そなたの名前は?」

 

 バルドは、あざとい程にこやかに笑って和也に話しかけた。

 それに対して、和也は苦笑する。


 妖魔という割りに、華やかな男? ですね

 無駄に色気があるし、不気味なほど明るい


 でも、本名を名乗るのは、不味いような気がします

 ここは、ゲームのハンドルネームでも名乗りましょうか


 「ボクは、アレックス・ライト・ナインターク 

 極東の島国出身の極普通の少年です


 とりあえず、ボクの翼竜を諦めてくれるんでしたら

 今回のアンデッドモンスターのコトは、忘れます」


 和也のあっさりとした名乗りと、了承にバルドは苦笑する。


 完全に 我を疑っているな いっそ清清しい

 偽名と偽の出身地だな

  

 が、我の謝罪を受けてくれただけで良しとしよう

 そうだ 今回の非礼のお詫びといって

 邪神アフラーの情報を渡そう

 

 「アレックス 我に 《契約》を持ちかけたのは

 アフラーのみを唯一絶対の神として崇める

 一神教のシーアン・スーニン教徒だった」


 バルドの説明を聞いたとき、和也は現世?のある宗教を思い出し嫌そうな顔をした。


 唯一神アフラーって、回教の絶対神アッラーに

 似ています……誰です、困ったことをするのは


 これは、このゲームを造った人が付けた神様の

 名前なんでしょうか?


 宗教名のシーアン・スーニン教って、シーア派と

 スンニ派を合わせて付けるような…適当感溢れる名

 前ですね……いったい、誰が付けたんでしょう?


 元から、このゲームの原型を造ったスタッフさん達

 でしょうか?


 それとも、ボクみたいに参加しているアルバイターの

 ゲームクリエイターなんでしょか?


 考え始めるときりが、ありませんね

 とりあえず、情報収集してみましょうか?

 

 バルドは、和也が話しに食いついたと判断し、邪教について語りはじめる。

 

 ここは、我が知っている情報を与えて皇帝の

 反応を見てみようか…………

 面白い反応をしてくれると嬉しいんだが………

 

 「唯一絶対の神 アフラーのみを神として崇め

 他の神々を全て否定している


 また 彼らは 偶像崇拝を絶対に許さない

 それに 他の宗教や神々を信仰する者を否定し

 殺すコトを推奨している



 また 精霊達を捕らえ支配し使い潰すコトも

 奨励している

 我のような妖魔などと《契約》して 使う?

 コトも 許している』


 淡々と言うバルドに、和也は眉一筋動かさずに、その内容を黙って聞いていた。









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