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物怪村物語-モノノケムラモノガタリ-  作者:
春里 七海 - ハルサト ナナミ -
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004

「つまり、存在しないんだよ。物怪村なんて村は」


榎木田は、結論として、そう断言した。勿論、納得出来る訳もない。

存在しないなんてのは、有り得ないのだ。現に俺はここにいる。物怪村に住んでいる。昔から、大人達だってそう呼んでいる。


「だから、隠されているんだよ。うん、ここは確かに村だよ。でも、"物怪村"じゃない。物怪村なんてのは瞞しだよ。みんな騙されてる。この村に住んでいる人も──村の外にいる人も」


「いや、何言ってんだよ、騙すって、まさに今のお前じゃねえかよ」


俺を騙すにしては相当雑な嘘である。なめられている気がする。


「いやぁ、私は騙してなんかいないよ。騙されてもいない。現にほら、みんなはここを物怪村と言ったり、福来村と言ったり様々じゃない?でも、人ならざるモノは騙せない。GPSなんてのは、いくら何でも騙しきれないんだよ」


だから消えたんだ──と、榎木田は言う。

全く分からない。



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