呪われたアリア
素敵な素敵な土砂降りだったのに、部活が始まる頃には完全に雨が止んで空が晴れてしまった。かなしい。
雨降らす魔法とか無いかな?有ったら覚えて毎日土砂降りにしよう。
毎日ハッピープライ〇パラダイ〇だぜ。
あれ?なんかこんな曲有った気がする…。
部活が終わって寮に帰ると、ヤスにすっごい怒られた。なんで?
俺が怒られてるのを見てゴンとイカロスが震え上がってた。お前ら怒られたら漏らすんじゃね?てかイケメン鳥人とガチムチ虎獣人の怯えてる姿ってなんかこう…良いな。
何かがゾクゾクする。
まぁ普通にめっちゃ怖かったもんな。
普通に喋ってるのになんでこんなに怖いの?お前恫喝の天才か?
怒られた内容は、いくら身分は関係無いといっても人としてどうのこうのだって。だから何だよ?俺スライムなんだけど?
口答えしたら殺されそうだから大人しく怒られた。俺偉い。イケメン。顔無いけど。
てか鬼〇様めっちゃ怖い。あ、コイツ〇灯様じゃなかったわ。でも声はそっくり。むしろ本人。ドスケベマダムス!(バリトンボイス)
でもなんか角が見えた気がした。いや実際は角なんて生えてなんかいないんだけどな。そんな気がしただけ。
どうやらあの王子がヤスに俺の事を聞きに行ったみたい。
アイツ盛りまくってチクったな…。
こんなに怒られるとかあり得なくね?覚えてろよアイツ。薄毛の呪いとあったらかけてやる。
イケメンの薄毛ってある意味1番キッツいからな。覚悟しとけよ。頭スカスカにしてやるからな。
あ、そういやあの女どうなったのかな?名前なんだっけ?たしか王子がアリアリ言ってたよな?とりあえず女子寮に行ってみよう。
ヤスの恫喝が終わったから部屋を出て女子寮に向かった。向かったって目と鼻の先なんだけどな。俺にはどっちも無い。
女子寮に入ろうとすると敷地の入り口で何かに弾き飛ばされた。何が起こったの?
鑑定したらどうやら結界らしい。カッスいからぶっ壊そうと思えば普通に出来るけど、壊したらリリーの時みたいに騒ぎになるよな。
またヤスに怒られたくないし、こっそり結界を弄って侵入しよう。
魔法の授業で結界の事は習ったからな。結界ってちょっと弄ればニュルっと入れるみたい。てか入れた。
ちょっとややこしいだけで結界なんて全部…駄目だこれめっちゃムズい。普通に朝までかかるレベル。しかもこれ警報めいた機能まで付いてる。これは無理だな。
う〜ん、どっかに抜け道とか無いかな?
俺は細うどん位の隙間があれば侵入できるからな。
いや、最近は冷や麦位まで細く出来るようになってるな。そのうち素麺を超えるぜ。これ極めると自分の体でワイヤートラップとか出来そうだな。でもまずは素麺を目指そう。
あ、素麺食べたい。茗荷マシマシで。シャクシャクするぞ。歯とか無いけど。
結界に隙間が無いか女子寮の周りをウロウロしているとドロシーを見付けた。
見付けたってか近づいてくる。てかめっちゃ走ってくる。なんでバチバチ剣抜いてるの?なんで強化しまくってるの?お前また裸に剥くぞ。あ…今度ドロシーを裸にしたら退学だぞって言われてたんだったわ…。あの反省文の時にめっちゃ言われたもんな…。
とりあえずお嬢様の真似をするか。コイツなんかズレてるし多分バレないだろ。
「あらぁごきげんよう、ドロシーさんじゃありませんことぉ?貧弱な胸部装甲がプルプルと揺れてますわぁ。おかわいそうに、プルプルとお淑やかに揺れてますわよぉ?プルプルと…ウヒヒヒ!あっ。その胸は平坦であった。でもないか。かわいそう。でもそんな君が好きだ。あっ、好きですわぁ。ギョーッホッホッホ!…なんか違うな。オー「色々と言いたい事は御座いますが…。グミさん、何をして居られるのですか?」ウッス。」
バレた。なんで?仕方ない、正直に言おう。
「結界に隙間無いか探してた。」
「結界に隙間があると、本気でお思いで?それにそもそも、女子寮は男子禁制ですよ?」「あっ。」どこぞの2人合わせたらスポーツ飲料みたいな名前の姉妹じゃあるまいし、そりゃそうか。
「なんで入れてくれないの?入れて?入れ、あっ。先生、女子寮に入れてもらってもいいですか?「駄目です。」」
ブリブリブ…やめとこ。
てかお前セリフのタイミング完璧じゃね?その食い気味な言い方絶対知ってただろ?知らない?そっかぁ…。
俺はアリアリが今どうしているか教えてもらう事にした。
「アイツどこ?アリアリみたいな名前の奴。」
「アリアリではなく、アリアさんの事ですよね?何故その様な事を?」
「アリィーッ!」
「ふざけるのなら教えません。」
「サーセンした。教えてくださいバー〇ラ・セ〇サロイド様。」
「それって、ヤ〇ーズの歌ですよね?またふざけましたね?もう教えません、お帰り下さいませ。さようなら。」
「すいませんしたもうしません教えてくださいお願いします。」土下座っぽい動きをした。
「フフッ。はい、宜しい。」おっふ…許された。その言い方なんかドキドキする…ドキドキするぞ!にょへへへ!心臓無いけど。おっふ…!
てかあの曲知ってたのかよ。お前の制作意図にも確実にアレは含まれてるからな。
アリアはどうやら自殺未遂をしたみたい。
寮の部屋の5階の窓から飛び降りたんだって。
幸いにも飛び降りたのが木の上だったから骨折と切り傷と打撲だけで死にはしなかったみたい。地面ならフツーに死んでただろうってさ。でもその傷も割と重傷じゃね?
てかおかしくね?アイツが自殺なんかするか?
最近じゃ窓乗り越えるどころか歩く気力すら無さそうだったぞ?まぁ俺が話しかけたらキレたけ…あっ。
もしかして…俺のせい…?ヤバぁ…どうしよう…。よし、暗殺しよう。
あ、暗殺したらリリーが捕まるか…。やめとこ。
なんか地面に落ちたあと、折れた足で走り回ったり体をガクガクさせながら叫びまくったりしてたらしい。元気いっぱいだな。水吸って日光に当たってたら治る…訳ないか。
コレは確実に何かがヤバいと騒ぎになってアリアを拘束して連れて行ってから女子寮の結界を最大レベルまで引き上げた上で見回りをしているんだと。
アリアは今学園の医務室にいるらしい。じゃあ見に行こうかな。俺は医務室に向かう事にした。
ドロシーに礼を言って別れてから気付いた。医務室の場所知らないんだけど…。医務室どこ?
また戻ってドロシーを呼んで医務室の場所を聞くと呆れられた。なんだよ。聞くは恥がどうのこうののアレだからいいだろ。
医務室に行くと先生達がいっぱい居て追い返された。アリアもチラっと見えたけど生きてはいるっぽい。
普通ならこれで諦めるんだけど…俺、転移出来るんスよ。もう医務室の中は見たぞ。俺の勝ち。
医務室の天井に転移すると血の滲んだ包帯まみれのアリアがベッドに寝かされてた。でもなんか様子がおかしい。
ブツブツとうわ言を言ったかと思うと突然悲鳴を上げたり、狂ったように笑いだしたり、折れた腕で体中を掻きむしったりとアリアがカオスな事になっていた。
暴れる度に先生が何かの魔法をかけているけどあんま効いてないみたい。
コイツなんか色々おかしくね?コイツラリ…あれ?なんか黒紫のモヤみたいなのが纏わりついてるぞ?なにこれ?なんか毒霧みたいだな。
モヤがもっとモヤモヤするとアリアが暴れ出してる。毒じゃないの?とりあえず鑑定しよ。モヤモヤ。
鑑定すると呪いをかけられてるみたい。
でも先生達は気付いて無いっぽいな。なんで?お前らクソエリートだろ?使えねぇ。
呪いを詳しく鑑定すると、どうやら鑑定の魔道具に引っかからないように作られてるみたい。コイツら鑑定スキル持ってないのかな。あ、鑑定の魔道具だ。皆が順番にアリアに魔道具を翳してるって事は皆持ってないって事だな。
てかこのままだとコイツその内死にそう。なんか呪詛みたいなの喚きながら自分の目ん玉抉ろうとしてるよ。先生達が必死に両腕を押さえつけてる。
とりあえず先生に教えてやろ。
「なあ、コイツなんかの呪いにかかってんぞ?」全員が俺の方を向いた。
「グミ!?お前どうやって!?いつからそこに居た!?見るな!さっさと出ていけ!さっ、とりあえず降りてこい!」あ、担任の先生だ。名前なんだっけ?
「さっきから鑑定をしておるが何も出ん。お前は何を言っているんじゃ?」コイツ誰?知らない先生だ。保健室の先生?ジジイとが保健室の先生とか誰得だよ。
「お前誰?まあいいか。この呪いって鑑定の魔道具に引っ掛からないようになってるみたい。誰か俺以外に鑑定持ち居ない?ハイエルフとか限界突破した奴が鑑定持ってるよな?誰か限界突破した奴とか居ないの?」
「お前…何故それを知っている!?」なんか知らないヒゲハゲジジイ…いやコイツ学園長だわ。コレに逆らったら生徒クビになるのかな?
てかなんでだっけ?なんで焦ってんの?もしかしてコレって秘密なの?
「誰か教えてくれた。誰だっけ?お前知らない?てかお前だれ?あ、学園長か。生徒クビにしないでね。」
「儂が知る訳無いじゃろう!?」そりゃそうか。あ、鑑定持ちなら俺結構知ってるじゃん。ヤバ嬢…アイツは駄目だ。あ、ここ学校だし公務員のキャベツ連れてこよ。
「ちょっと待ってて、知り合い連れて来る。」「おい待つのじゃ!」「何処行く気だコラァ!」「テメセッゾコラー!」「おいコラグミ待てコラァ!」「ダマラッシェー!」
俺の担任プロレスラーか?怖っ。なんか学園長も絡んできたし。
「もう夜じゃ!学園の外に出るんじゃない!」「ワメッコラー!」「なっ!?言ったな…。」「あっ。」「覚えておけよ…。」「やめて?クビにしないで?」「んん~どうしようかのぅ?」コイツなんなの。
俺キャベツを連れてくるのにノースフォートに転移する事にした。




