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変なスライムの物語  作者: フラフラ
変なスライム、学園に通う。
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雨とスライム

中間試験で数学が赤点ギリギリの62点だった俺は毎晩寮の部屋でヤスに数学を教えてもらっていた。数学は隠語じゃないぞ。

ゴンもアホみたいだから一緒に勉強している。

ヤスは全部90点後半みたい。ゴンはほぼ赤点ギリギリらしい。イカロスも90点台だから俺達の狂った答えを聞いてゲラゲラ笑ってる。

この学園って赤点が60点なんだよな。

赤点高すぎない?普通30点位じゃね?ここ高専?みたいなもんか。入学できるのはエリートだけだからな。高専ってそうなの?なんでもいいか。

わからないやつをテキトーに答えたらドスの効いた声で「ハァ?」って言われるからめっちゃ怖かった。

ゴンが散々唸って絞り出したトンチキな答えには怒らないからテキトーに答えてるかどうかは確実に見抜かれてるな。

てかコイツの声ってやっぱ某地獄の補佐官に似てるな。

1回「ドスケベマダムス!」って叫んでくれない?って言ったら叫んでくれた。

コイツ結構ノリ良いんだよな。

てかめっちゃそっくり。むしろ本人。

イカロスが笑いすぎて疼いてた。お前にもやらせるからな。

イカロスに「俺のリロードは、革命レボリューションだ!」って叫んでって頼んだらやってくれた。

めっちゃそっくり。てか本人じゃん。中の人が同じだもんな。これ以上はいけない。

俺がはしゃいでると皆がキョトンとしてる。まぁそうだろうな。

あ、赤点ギリギリは数学だけだったぞ。道徳は暗記科目だからな。

物覚えは良い方だから道徳は余裕の70点だ。他のも大体70点だな。どうでもいいか。

そういや最近雨が多いな。梅雨かな?この体になってから雨が降るとテンションが上がるんだよな。なんで?スライムってそうなの?

あと何故か雨水を吸うと体力と魔力がめっちゃ回復する。トレーニングも捗るし、気分も良くなるなんて雨っていい事だらけだな。

あ、スライムってか魔物で思い出したけど、雨季限定で湧く魔物とかもいるみたい。

最近の部活はその雨季限定の魔物の討伐ばっかりやってる。

弱いけど珍しい素材が手に入るし良いか。何に使えんの?

雨季限定の魔物ってのはでっかいカエルとなんかグロいカタツムリ。

めっちゃグロい。なんか角とかピロピロしててヤバい。たしかこんな感じの寄生虫居たよな。

魔物の名前はレインデスフロッグとゾンビなんとか。

カタツムリの名前は忘れたけどグロいカタツムリって言えば通じるからオッケー。

因みにこのグロいカタツムリを素手で触ると触った手とかから蛆虫が大量に湧き出して蛆虫に食い殺されるらしい。怖っ。

カエルはデカいだけ。食ったら生臭い鶏肉の味がした。焼いたら美味かったけどな。

そういや雨がどんだけ降っててもお構い無しに依頼を受けるから靴とかビショビショになってレベル100の水虫みたいになってる部員が結構いた。

めっちゃグロい。塹壕足?っていうらしい。なにそれ?

雨が降るようになってからちっさい同胞の姿をチラホラ見かけるようにもなった。

そこら中でうっかり踏み潰されて死んでる。かわいそう。

なんか雨季になると何処からともなくスライムが湧いてくるんだと。

キャベツはこの事も研究しているらしい。なんで湧いてくるのかすら分かってないみたいだけどな。

多分雨でテンションブチ上げ状態なだけだと思うぞ。俺がそうだもん。

そういえば最近、あの騒がしい女が妙に静かだ。

ずっと暗い表情をしているし、1言も喋らない日もある。髪の毛とかボサボサしてるし、化粧もしてないっぽい。あんま変わらないけどな。

忘れ物をよくするし、たまに服が破けてたりするし、あの纏わりついてた男共とお喋りしてるのも見かけない。飽きたのかな?

そういや雨がよく降るようになってから静かになったよな。なんで?人間族って雨が弱点なの?でもコイツだけなんだよな。まあいいか。

今日は夜明け前からすっげぇ土砂降りだった。

なんかもうテンションがえらいことになって昼休憩の時間に学園内を暴走していると、あのうるさかった女が土の地面の水たまりの中でドロドロの布を抱えて泣いてるのを見付けた。

何してんの?てかアイツの名前なんだっけ?まあいいか。声かけよ。

「お前も雨浴びてんの!?雨ってテンション上がるよな!?てかお前誰!?誰でも良いか!!アハハハハハ!!」

「……って……さい。」

「エ!?ナんテ!?キこエなイ!!!!」

「放っておいてください!」

女がいきなりキレて寮の方に走って行った。なんだよ。まあいいか。

また学園を暴走しようとしたら前に女に纏わりついてた王子様キャラがなんかキレながら近付いてきた。

「お前か!?お前だな!?アリアに何をした!?」めっちゃキレてて笑える。あはは。

「アリアって何だよ!?Gスポットか!?お前溜まってんの!?てかお前誰!?だっ…アっ!?ダッテメコラー!!スッゾコラー!!ドグサレッガー!!」

「さっき走って行ったのがアリアだ!答え「アリアリアリアリアリアリアリアリ!!アリィーッ!!ンで!?オまエは!?」質問しているのは俺だ!さっきからなんなんだお前は!?馬鹿にしているのか!?」

王子様キャラブチギレ。笑える。殺すぞ。

「パープルゥ…ヘェエェエェエェエェエェイ!!んで!?お前は!?オまエは!?」

「…………。俺はこの国の第1王子、ユリウス・フジイだ。答えろ、アリアに何をした?」

何だその目付き?やんのか?てかお前王子なのかよ。

なんか街で良く見る紋章みたいなのを見せてきた。あ、あれってこの国の紋章だったのか。

コイツマジモンのリアル王子だったわ。

でも名字が日本語だとなんか残念な感じになるな。まぁ見た目は外国人っぽいからユリウスだけなら違和感は無いか。

てかなんか俺が泣かしたみたいになってるよ。なんで?

普段ならボコるけど土砂降りでめっちゃ気分良いし特別に答えてやろう。俺は優しいからな。

「シらナいッ!!ナんカきったナい布持って泣いテた!!声カけタらキれテどッか行っタ!!ドっカ!!シらナいッ!!キれッきレ!!バいバい!!」なんでギョッとしてんの?

「そ、そうか…。俺の早とちりだったようだな。すまない、謝罪する。」

「慰謝料ハっ!!命でッ!!払ッてネ!?コろス!!タすケて!!!ダれカ!!!!」

「なっ!?どうしたんだ!?」なんでコイツびっくりしてんの?

アァ…なんかテンション下がってきた…。

あ、ついでに纏わりつかなくなったのも聞いてみるか。

「そういやお前らって最近アイツに纏わりつかなくなったよな?なんで?飽きたの?ヤリ捨て?」

「いっ、いきなり落ち着くな!ま、纏わり…ヤ…。お前っ!」またキレてる。

「てかアイツの名前何だっけ?」

「アリアだ!さっき言っただろ!?」

「そうだっけ?」

「お前っ…まあいい…。」なんか落ち着いたみたい。少し黙ってからまた喋りだした。

「……最近、アリアの様子がおかしいんだ…。何か有ったのなら教えてくれって言ったらはぐらかされてな…。あれ以来、露骨に避けられているんだ…。」「はぇ~。」

めっちゃ説明してくるよ。まぁ確かに最近のアイツ静かだなとは思ってた。

「最近の彼女は入学した時とはまるで別人だ…。誰かに何かされているんじゃないかと思って、もしそうなら犯人を捕らえて始末してやろうとアリアを尾行していたんだ。」何かって確実にいじめだろうな。てか始末に尾行って…。お前本当に王族か?暗部的なアレじゃないのか?本人だとしたら引くわ…。

「うわぁ…ストーカーじゃん…。ヤバぁ…。」

「ち、違う!俺はただ心配で!」

「衛兵呼ばなきゃ…。コイツ吊るさなきゃ…。」

「おい!話を聞け!」その後めっちゃ長々と説明してきた。弁明って言った方がいいかも。弁明にしよう。どっちでもいいか。

弁明してたけどやっぱストーカーじゃん。

てかアリアアリアってうるせぇなコイツ。

アリアリ言うな。お前ジッパーでバラバラにしてくるギャングか?シンプルな丸刈りか?金髪サラサラヘアーだったわ。

まぁ要するに、アイツの様子がおかしいから心配になってストーキングしてたら俺がアイツと喋ってるのを見て犯人だって決めつけて絡んできたって事だよな。迷惑な奴め。

あ、あの女は平民なんだって。王子が平民をストーキングとかヤバいな。

てかなんで王子と平民が仲良くしてんの?おかしくね?ラブコメか?あっ、これってラブコメあるあるじゃん。アイツ主人公なの?ここゲームか漫画の世界?俺はどういうポジション?マスコット?

てか平民の女に纏わりつく王族とか貴族とかってまんまじゃん。王子がストーキングしてるって事は王子ルートかな?分岐でトゥルーエンドになりそう。

まあラブコメなら原因はモブ貴族令嬢の脅しだな。間違いない。ラブコメあるあるだからな。ですわ口調で恫喝してくるとか関西のオッサンか?腰がオシャカですわ〜。

あれ?光堕ちした悪役令嬢とか居ないの?縦ロールの転生令嬢とかは?転生者何してんの?まあいいか。

「多分貴族の女とかが脅してんじゃね?身分弁えろとかこれ以上王子に近づいたら実家潰すぞとか逆らったら家族諸共奴隷にして豚とヤらせるぞとかそんな感じで。」

「何!?貴族がそんな事をすると本気で思っているのか!?それに、その最後のえげつない脅しは何だ?貴族を何だと思っているんだ!?無礼にも程があるぞ!?」

なんかキレてきた。笑える。身内が皆善人だと思うなよ?

てかコイツ王子の癖に誘拐組織から奴隷買ってた貴族とか知らないの?お前の先祖がいっぱい吊るしたじゃん?

「カスみたいな奴は貴族にも居るだろ?違法奴隷買った貴族とか吊るされてるの見たもん。」

違法奴隷って聞いて王子がなんか反応した。

「違法奴隷だと?見たとはどういう事だ?いつ?どこで?どこの貴族だ?答えろ。」

なんでそんな凄んでんの?貴族贔屓?てかお前なんか殺そうと思えばワンパンだからな?

「200年位前にここの貴族と商人が公開処刑されてたじゃん。なんか竜人とかエルフとかを素材目的で買ってさ。あ、まだあの公開処刑ってあそこでやってんの?死体くれない?たまに人間食いたくなるんだよ。」なんか王子が半歩引いて剣に手をかけてる。何してんの?

「公開処刑は長い事行われていない。と言うよりお前、やけに詳しいな?まだ習っていない筈だし、そもそもそんな詳しい話なんて教科書に載っていないだろう?」なんかコイツ察しが悪いな。王族って皆こうなの?それともコイツだけ?

「俺が見付けた奴隷の売買契約書に書いてたからだけど?面倒くさいから詳しい話はヤスに聞けよ。アレ、殺し屋みたいな奴。俺と同じ1年生。アイツの一族ってノースフォートの貴族だっけ。」

「見付けたとはどういう事だ?ノースフォートの貴族といえばニシキ辺境伯家だな。新入生のヤスノブ・ニシキの事か?殺し屋って…酷いなお前。」「お前身内を殺し屋呼ばわりとか酷くね?」「お前が言ったんだろ!?」「そうなの?」

王子が何か言おうとしたらチャイムが鳴った。授業受けなきゃ。あとはヤスに聞けって言って教室に向かった。

雨最高。もっと降れ。学園が水没する位降れ。いや水没したら困るか。

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