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変なスライムの物語  作者: フラフラ
変なスライム、子供を育てる。
67/232

王都と3姉妹

リリーはスースーと寝息を立てて寝ている。ずっと見てるけど飽きないな。またよくわからん気分になった。この気分何?よくわからん気分。でもなんかいい感じ。朝までずっと見ていられる。いい感じ。かわいい。

あ、寝返り打った。かわいい。蹴らないで?やめて?蹴らないで?殺すぞガキ。かわいい。

そうしているといつの間にか朝になっていた。なんで?

とりあえず起こして顔を洗わせて着替えさせてから朝飯を食わせることにした。

「起きろ。」「う〜ん…。」「起きろ。」「う〜ん…。」「なんだコイツ。」揺すってたら起きた。

「お母…さん…?」「スライムだけど?」「う〜ん…。」パニックは起こさなかった。

井戸まで連れて行って顔を洗わせて部屋に戻った。服出さなきゃ。なんかかわいいの出してやろう。

今日の服は桃色のなんかフリフリした服とスカートだ。靴は白いピカピカした靴。下着はテキトーでいいか。フリフリしてるぞ。かわいい。

着替えさせて炊事場に行くと、隣の部屋のキモいのが居てパンイチでメシ食ってる。なんでパンイチ?キモっ。

「お?おはよう!いい天気だな!」元気良いなコイツ。とりあえず挨拶しといた。リリーにも挨拶しろって言おうとしたら俺の真似をして「ウッス。」って言った。ウッス。朝飯作らなきゃ。

朝飯は昨日のスープとハムとチーズとレタスとゆで卵のサンドイッチだ。しっかり食えよ。食わないとお前食う。

リリーにメシを食わせていると、キモいのが話しかけてきた。

「そういえば、自己紹介がまだだったな!僕はマサゾウ・タムラ!Aランク冒険者だ!よろしくな!」お前Aランクかよ!?そんなキモい顔してんのに!?マジかよ…。てかコイツ転生者?そんな年いってないし、俺が来るちょっと前のちゃんとした転生者かな?とりあえず俺も自己紹介しとこ。

「俺グミ、Cランク。コイツはリリー。リリーは仮登録?ってのをしたぞ。てかお前転生者?」リリーは食いながら会釈している。またキモいのが話しかけてきた。

「僕?僕はこの世界の人間だよ?転生者って初代国王様の事だよね?君、もしかして転生者?」「そうだけど?」「そうなのか!僕、転生者って初めて見たよ!」コイツうるさいんだけど?まあいいか。

この世界の奴でも日本人っぽい名前の奴が居るんだな。そういや角刈りもそうだったな。

「ところで、今日は何かするのかい?」

キモいのがまた話しかけてきたけど、そういや今日する事何も考えてなかったな。何かする事…あ、歯ブラシ買わなきゃ。

「歯ブラシ買いに行く位だな。」「歯ブラシ?そうか!」なんかコイツうるさくね?まあいいか。コイツに街を案内させよう。なんか悪いヤツじゃなさそうだし。

「あ、歯ブラシ買ったら街案内してくれない?」「いいよ!僕が案内してあげる!」コイツいい奴だな。でもやっぱうるさくね?

そうしているとリリーが食い終わったみたい。口とか拭いてやってるといつの間にかキモいのも食い終わっている。お前いつの間に食ったんだ?

キモいのが服を着てくると言ったから先に歯ブラシ買ってくるって言っておいた。

俺達はその辺の店に歯ブラシを買いに行った。何かの獣の毛?みたいな歯ブラシか木を割いただけみたいな歯ブラシしか無いみたい。ナイロンとか無いもんな。でも歯磨き粉はある。なんで?

歯ブラシと歯磨き粉を買ってアパートに戻ったら、キモいのが待ってた。普通の服着て剣を装備している。剣は自衛の為なんだって。武装しないと街も歩けないの?王都なのに?異世界怖っ。

キモいのにまず街の事を教えてもらう事にした。いきなりウロウロしても覚えられないしな。

この街は東西南北に門があって中央まで一直線のぶっとい道がそれぞれある。そういや門の前の道ってすげー広かったな、なんか変な門だけのもあったし。何だっけアレ?凱旋門だっけ?アレって何に使うの?誰か吊るす?まあいいか。

街の中心に城があって、その外側に貴族だけの住宅街があるらしい。中央貴族ってやつかな?

その外側に兵舎とか訓練場とかの軍隊関連の施設と、刑務所とか処刑場とかの罪人関連の施設のエリアがあるらしい。公開処刑もこのエリアでするんだと。公開処刑か…やっぱギロチン?それとも縛り首?それとも火炙り?この前魔王ん家の庭でクソガキ炙ったぞ。

その外側に平民の金持ちとかが住んでるエリアがあるんだと。魔王ん家もこの辺だったな。高級住宅街ってやつ?そういや金持ってそうななんかムカつく見た目のババアがちっさい高そうな犬掴んで歩いてたな。

その外側がデパートなんかの商業施設とか役所とか病院とか学校とか宿とか公園とかなんかもう色々いっぱいあるエリア。この王都で一番広いエリアらしい。観光するのも大体この辺なんだと。今日はこの辺メインで案内してくれるらしい。

あ、この街のデパートは24時間開いてるんだって。なんで?

その外側に庶民のエリアがあるらしい。俺達のアパートがあるのもこの辺だな。平和そのもののエリア。一応ちっさい公園とかもあるらしい。今度リリー連れて行こう。

その外側にやっすい飲み屋とか娼館とか賭場とかなんか怪しい店とかスラムとかのディープで危険なエリアがあるらしい。

そういや冒険者ギルドからアパートまでの道でなんかきったねー場所がちょくちょくあったな。あのリリー泣かせたから炙ったクソガキはこの辺に住んでるのか。次リリー泣かせたらギョロメが来る前に毒ぶっかけて体爆破して殺してやるからな。

あれ?俺なんでこんなムカついてんの?なんで?まあいいか。

そして街の一番外側に冒険者ギルドとか商業ギルドとかのギルド系の施設があるんだと。結構棲み分けできてるんだな。

説明が終わったから街を案内してもらうことにした。スラムとかのディープなエリアは教育に悪そうだしリリーが居ない時に案内してもらおう。

その日1日はずっとあちこちウロウロした。

あの秘伝の粉の材料になる草共と塩と胡椒大量に買った。リリーの服とかまた買っちゃったよ。ぬいぐるみとかオモチャとかも買った。リリー嬉しそう。ぬいぐるみ抱きしめて歩いてる。かわいい。

昼になったからメシ食いにキモいのオススメの食い物屋に入ったらアカメとチクチクが居た。

2匹に昼メシ奢ってやるからお前らも来いって言って王都ウロウロに参加させる事にした。お前ら此処ぞとばかりに食ってない?別に良いけどさ。リリーはハンバーグのセットを食ってる。

ハンバーグおいしい?口の周りソースだらけじゃん。きったねぇ。綺麗に食えよ。殺すぞ。

そういやアカメとキモいのは付き合ってるらしい。あ~んってさせ合うな。

お前コイツの何処がいいの?顔とかヤバくね?ってアカメに聞いたら、「顔とか正直どうでも良いッス、強いならソれで十分ッスからね。ワタシは強い男の子供を産みたいッス。」だって。ド直球だなコイツ。ゴリラ紹介しようか?おいキモいの、デレデレすんな。リリーお前子供ってどうやって作るの?とか聞かないで?お前それに近い事されてたからな?

ちなみにチクチクにも彼氏が居るらしい。カブトムシの虫人なんだって。やっぱお前ってそうなの?そのカブトムシの彼氏って緑色してない?蛾みたいな奴とか仲間にいない?てかあのゲームのあいつらって付き合ってたの?あ、ここは違う世界か。でもなんか不安になってきた。お前本当にブーメランとか使わない?槍?あ、デフォルメされたハチがよく持ってる黒い矢印みたいな槍じゃん。マジかよ。材質はアダマンタイトだって。出たよアダマンタイト。異世界物あるあ…ハァ!?それ総アダマンタイト製!?嘘ぉ…。

アカメ達も連れてまた王都をウロウロした。また色々買っちゃったよ。リリーお前なんで乳鉢とか欲しがるの?チョイス渋くね?

聞いたらリリーの祖父母が薬草とかハーブとかで色々作っててよく手伝ったりしてたんだって。だから草に詳しかったし字も書けたのか。なっとく。

昼過ぎ位に公園に行ったらアイスクリームを売ってた。もう何でもありかよ。ほぼ前世じゃん。でもアイス売ってるのがどう見ても悪魔なんだけど?アイスって隠語じゃないよね?リリーに変なもの食わせたら殺すぞ。あ、普通のアイスクリーム?サーセン。

皆がアイスクリームを見た途端に暑い暑いって言うからアイスクリームを奢ってやった。お前らはついでだからな?

てかそんなに暑い?俺特に何も感じないんだけど?もしかして今って夏?春頃にこの世界に来て4ヶ月位だしそんなもんか。

リリーはチョコが好きみたい。チョコアイスの3段重ねを買ってやったら喜んでた。かわいい。ペロペロ舐めてる。あ、落とした。泣かないで?また買ってあげるから。やめて?涙目にならないで?泣かないで?泣いたら殺す。

夕方位になったらアカメ達がそろそろ帰るって言い出した。明日フォレストトロール?を狩りに行くらしい。なにそれ?おいしい?もし狩れたら肉ちょっとくれない?

帰り際にアカメがキモいのに「マサゾウ…5日後の夜、空いてるッスか?」って言ってキモいのに抱き着いて上目遣いで聞いてた。お前のそんな仕草見たくなかったんだけど?

その後キモいのとアカメがなんかコソコソと話をしていた。おいキモいのお前どこ膨ら…見なかった事にしよう。

なんか見たくないものを見せ付けられた後、アカメはチクチクと帰って行った。

リリーがキモいのに「夜に2人で何かするの?」って聞いた。やめて?お前にはまだ早いからな?いや…もう経験…やめとこ。かわいそう。

キモいのがリリーに聞かれて「ンニョヘヘッ!」って笑った。なんだその笑い方…うっわ…キッモ…。リリーお前なんで引いてないの?なんで?俺ドン引きなんだけど?

その後俺達はまた王都をウロウロした。

夜になったから晩飯を食いにまたキモいのオススメの別の店に入ったら、魔王とギョロメとなんか二足歩行の年寄りの三毛猫が長椅子に座ってた。なんかあの猫尻尾が2本あるんだけど…。あれ?てかこの猫ってもしかして…。

魔王がこっちに気付いて俺達を呼んでいる。一緒にメシ食おうだって。奢ってくれるの?やったね。

俺達は魔王達と一緒に晩飯を食う事にした。

リリーが魔王達の真ん中に座ってるギョロメの膝の上に座らされて揉みくちゃにされてる。やめて?揉みくちゃにしないで?もし傷付けたらどんな手を使ってでもお前ら全員殺すからな。リリーお前なんでちょっと照れてんの?なんか悔しい。

この三毛猫って妹?って聞いたらそうなんだって。三姉妹揃い踏みかよ。冗談抜きにこのメンツで世界滅ぼせるんじゃね?てか長女が幼女で次女が大人で三女が老婆ってなんなの?混乱するんだけど?リリーを揉みくちゃにしないで?くすぐらないで?リリーお前なんでちょっと嬉しそうなの?くやしい。グギギ…。

この三毛猫の名前はタマ・ジンゴロウ・ネコらしい。ネコ…。

どうやらコイツは転生者もとい転生猫らしい。うん、そんな気がしてた。

名前の順番は元いた世界での名前、元いた世界の飼い主の名前、あのオッサンが付けた名前らしい。ジンゴロウ…?タマ…?

お前何なの?って詳しく聞いたら、元々は貧乏長屋に暮らす独り者の年寄りに飼われていた猫だったらしい。貧乏長屋…?お前いつの時代の猫?

寛永9年頃に猫又になったんだと。寛永…?猫又…?

年寄りの飼い主はコイツが化け猫になっても前と変わらずに可愛がってくれたんだと。よく豆腐と煮干しをくれたんだって。ヘルシーだな。

てか飼い主肝座り過ぎじゃね?それともボケてた?

でも化け猫になってから10年後位に飼い主が死んだんだと。かわいそう。

年寄りだったし持病もあった上に飼い主が死ぬ数年前からあった飢饉が本気でヤバくなったのが原因なんだと。飢饉…?飢饉って言った…?

飼い主の葬式は飼い主の住んでた長屋の皆がやってくれたんだと。よかったね。

葬式とかが全部終わって墓の前で泣いていたら、飢えた流れ者に斬り殺されてこの世界に転生したらしい。かわいそう。

長屋…寛永…飢饉…コイツ江戸時代前期の化け猫じゃね!?マジで!?化け猫って居たんだ…。

そんな話をしていたら、あり得ない量の食い物が運ばれてきた。テーブルの上に隙間が全くないんだけど?お前らどんだけ食うの?

それからリリーとキモいのは腹パンパンになるまで食い物を食わされてた。俺はどんだけ食ってもなんともなかったな。なんで?

魔王達は平気な顔してバクバク食ってた。お前らの胃袋どうなってんの?ギョロメと魔王はともかく、猫も同じくらい食ってんだけど…。どこに入ってんの?その尻尾?触っていい?

1人と1匹がしこたま食わされた後、今度は狂った量のデザートが運ばれてきた。嘘だろ…?

リリーがチョコレートパフェに手を伸ばしてる。パフェあるんだけど…。

てかお前もう限界だろ?滝みたいな汗かいてんじゃん。なんでそんなに食いたいの?諦めて…うわ…パフェ1つ平らげたよ…。子供ってよく食うな。怖っ。

お前の腹すげー事になってんぞ?爆発しない?フーフー言いながら虚空を見つめないで?不安になるから。やめて?どこ見てんの?何か見えてんの?やめて?リリー大丈夫?なんか言って?答えろ、殺すぞ。

てか魔王達なんでまだ食えるの?しかも食後の紅茶とか言ってるんだけど…。

そうして壮絶な晩飯が終わった。

俺達は帰るぞっていって礼を言っておいた。猫がリリーに飴玉を渡している。リリーもうやめとけ。絶対もう食えないから。やめとけ。口開け…あ、流石に諦めたか。かしこい。いい子。かわいい。あ、食べやがった。コイツ…。まあいいか。

店を出る時に魔王が「久しぶりの再会じゃからの。今日は朝まで飲み明かそうではないか。」とか言ってるのが聞こえたんだけど…。嘘だろ…?

店を出たけど、リリーが腹を抱えながらヨタヨタと歩いている。飴玉を口の中でカロカロ鳴らしてる。かわいい。なんでこんなになるまで食ったの?

キモいのもなんか小刻みに歩いてる。キモっ。目ぇひん剥いて口噤んで鼻水出してプルプルしてる。なんて顔してんだお前。キモっ。

そう思っていると、ギョロメがこっちに歩いてきた。「リリーちゃん、忘れ物。」って言ってぬいぐるみを渡している。そういやメシ食う時に長椅子に置いたんだっけ。

リリーがぬいぐるみを受け取って「あいがと!」とギョロメに言った。かわいい。口に物入れたまま喋るな。殺すぞ。

俺達はゆっくりと家路についた。

キモいのに礼を言って部屋に入り、リリーを着替えさせて寝かし付けた。

こうして、1日かけた王都散策が終わった。おやすみ、リリー。



















翌朝、案の定リリーは腹を壊して1日中トイレに籠もった。

馬鹿じゃねぇの?

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