錬金術を使ってみよう
奴隷共を連れて王都を目指しているけど、こいつら臭すぎんだろ。臭いのせいか獣がやたらと寄ってくるんだよな。たまに鎖の巻き付いた犬みたいなのも出てきたし。
暫く進んでいると、ゲコが川の近くで休憩すると言い出した。
「こいつら臭いしここで洗わね?」
俺がそう言うと奴隷共が悲しそうな顔をしていた。臭いんだもん。
「んまぁ、水浴びするだけでも違うからねぇ。石鹸でもあれば尚良いんだけど。」とゲコが言った。石鹸あるの?
「石鹸ってどこで売ってんの?」
「錬金術師の店だねぇ。」
石鹸は錬金術で作れるみたい。異世界物あるあるだな。なんで石鹸?錬金術じゃなくてもよくね?
てか俺、錬金術セットと薬のレシピ本持ってたよな。
俺は薬の本を取り出して読んでみた。石鹸は錬金釜で動物の脂と腐食毒を混ぜたら作れるみたい。前の世界とちよっと違う?苛性ソーダなんて無いか。
ヤベー毒ならあるけどこれで代用できるっぽい。これってそうなの?それとも魔法?魔法って便利。
脂は無いな。デカ乳奴隷何人か居るし、そいつらの両乳切り落として煮出すかな?
あ、ゲコなら脂持ってる?
「なあ、動物の脂持ってない?」
「持ってるよ?瓶1つ小銀貨1枚ね。壺だと小金貨1枚だよ。何に使うの?」
金取んのかよ。商人だし当たり前か。
「石鹸作る。」
「作れるのかい?なら交渉しようか。」
俺はゲコと交渉する事にした。でも物の価値とか知らないから多分テキトーに丸め込まれたな。
脂壺1つにつき石鹸2個渡すことで話がついた。
早速錬金術セットを取り出して作ることにした。
本に書いてるレシピはこうだ。
鍋に脂をぶち込んで魔力を流す。
脂が溶けてきたら錬金術の棒でグルグル掻き回して全体が溶けるようにする。
溶けきって液状化したらヤベー毒液をポタポタ垂らしながらグルグルかき混ぜ続ける。
なんか光りだしたら毒液を入れるのを止めて、更に素早くかき混ぜる。
この時点で好きな香りを付けられるらしい。
ウンコの臭いの石鹸とかカレーの匂いの石鹸とかもできるんだと。この世界カレーあんの?ウンコの臭いとか本末転倒じゃね?
その辺に生えてた山椿の花をもいでぶち込んだ。いい香り。
また暫くグルグルして、光が点滅した後にカッと光ったら出来上がり。エ◯ゲの絶頂シーンかな?
鍋に流してる魔力を止めて、おたまとかで掬って何かの容れ物に移す。
素早くやらないと固まるんだと。
固まったらまた魔力を流してグルグルするらしい。
容れ物の中で固まったら取り出して出来上がり。
こんなんでいいの?
容れ物が無かったから盗賊達の頭を切って脳みそを掻き出して掃除してからそこに石鹸を移した。フローラルな生首だな。
皆がドン引きしている。なんで?
「う〜ん、これなら壺2つで1塊位だねぇ。」
めっちゃ量が多かったらしい。
石鹸を取り出して削ってちょっと食ってみた。
石鹸の味だな。当たり前か。
盗賊の肉片が付いてる部分をナイフで削いでから四角く成形した。
奴隷共に投げ渡して「これで体洗えよ。」って言ったら複雑な顔をしていた。なんだよ、石鹸だぞ?
体を洗い始めたら喜んでたな。何故か泣いてる奴も居た。なんで?
俺はその間、する事が無いから奴隷共の服を洗濯していた。くっさ。パンツのこのシミ何?萎えるわぁ…。
全員が体を洗い終わると、ゲコ達も体を洗うと言い出した。
服を脱いでたけど、蛙人って腹が白いんだな。触ってみたらいい触り心地。ビンタされた。ひどくない?
チクチクはそのまま洗ってるけど、お前全裸なの?そういや某階層守護者も風呂回ではそのままだったな。虫ってそうなの?
アカメも服を脱いで洗ってる。体は人間の女と変わらないんだな。
そんなに脇やら股をガシガシ洗わないでくれる?なんか萎えるわ。見ていると「何スか?」と言われた。なんでもないッス…。
奴隷共は暫くは全然泡立たなかったけどコイツらは一回で泡々だな。あいつらどんだけ汚かったの?
洗濯物を干し終わったから暫く見てたら、エルフのガキが体を洗ってくれた。
うーん、貧相な体。お前こんな体なのにあんな事されてたの?かわいそう。
いい匂いのスライムになった。やったね。
体を洗い終わった俺達はメシにする事にした。
そこで俺は思い出した。
そうだ、串焼き屋さんやりたかったんだ。
俺は皆に串焼きを食わせることにした。




