魔王の妹
音のする方へ行くと、ヒトモドキがこっちに走って来た。
「地面が威嚇している!この前貸したマーメイドじゃないか!オホホホ!あっ、なんで?」また変な事言ってるよ。なんなのこいつ?
そう思っていると、突然ヒトモドキの胸の辺りから拳が出てきた。後ろにギャングのボスでも居るのかな?
「お前は人でもスライムでもない。混ざって壊れた哀れな何かだ。」
そう言ってヒトモドキは死んだ。こいつらの死ぬ時の意味深なセリフはなんなんだよ。
そう思っていると、ヒトモドキの真後ろにロングコートっぽい姿の黒髪黒目の単眼の女が立っていた。さっきの拳はコイツのか。お前ゾンビだらけの街で警察の特殊部隊の女と追いかけっこしてなかった?特殊部隊の名前とかネットリ呟いたりしない?
そう思っていると、こっちに気付いたみたい。
「ダンジョンの生き物なのに逃げるなんて不思議ねと思ったけど、そういう事…。コレが向かって行ったって事は君は外から来たのかな?君は何?」
敵意は無いみたいだけど、リアル単眼ってめっちゃ怖いな。めっちゃ見てくるよ。
とりあえず答えておくか。
「スライムだけど?」「あら、喋るのね。でも何か違う様な…。」
なんか反応薄くない?てかこの顔なんか見覚えが…あっ、もしかしてこいつ魔王の妹じゃね?なんかあの絵の単眼娘に似てるし聞いてみよ。
「お前魔王知ってる?」
「いきなりどうしたの?魔王ってヤナちゃんの事?最後に会ったのは400年位前だったかな…。あの娘、元気にしている?」
そういや現役魔王ってモブ子だったな。あいつ400歳超えてんの?それなのにあのモジモジっぷりなの?まあいいか。
「いや、やたらと芋を食う幼女の方。モブ子はこの前イモ祭の時に会ったぞ。」
「芋?あぁ〜、姉さんの事ね。…モブ子?」単眼女が不思議そうな顔をしている。そりゃそうか、俺が勝手に付けたあだ名だし。
「めっちゃ背が高くてめっちゃ胸がデカくて偉そうな言い方する魔族。あっ、素に戻るとモジモジする地味な顔の奴な。」
「やっぱりヤナちゃんじゃない。あの娘可愛いでしょ。フフッ。」
まぁギャップにドキドキしたのは否定しない。ゴミ呼ばわりされたけどな。
てかやっぱこいつ魔王の妹だったな。
そういやこいつの名前って何?とりあえず聞いてみよう。
「つかお前の名前何?俺グミって言うんだけど。」
「グミってまた可愛い名前ね。私はギョロメ。よろしくね、グミちゃん。」ギョロ目?まんまじゃね?てか名前適当過ぎんだろ。誰だよ、変な名前つけたの。親か。
そう思っていると察したのか説明してくれた。
「変な名前って思った?この名前は父さんが付けた名前だからね。姉さんも黒い服を着ていたからクロって名前になったのよ。面白いでしょ?」「はぇ~。」
父さんってあのオデとか言いそうなでっかいおっさんだよな。やっぱ見た目通りアホなのかな?
(妾達の父を阿呆呼ばわりか。尻を叩くぞ。)(サーセンした。)魔王に怒られた。
その後、俺の事は魔王がよく知ってるから聞けば?って言ったら、暫く黙った後に「うん、なんか大変みたいね。姉さんと久し振りに話をしたわ。元気そうね。」と言った。大変みたい?そうなんスよ。
その後、この先の階層の事なんかを色々教えてくれた。っていってもゲイリーが言ってたのと殆ど同じだったな。
知らなかった事と言えば、次の階層から道幅が広がって天井が高くなるって事位かな。
オーガがでかいからそれに合わせてダンジョンがデカくなるんだと。
デカリザードマンよりデカいの?ヤバくね?モブ子位デカい?有り得るかも。
そんな事を考えていると、リザードマンとオークがこっちに走って来た。肉が来たよ。やったね。
棍棒を構えるとギョロメが「私が片付けてあげる。」と言って振り返って顔からビームを出して薙ぎ払った。なにそれ?多分目から出したよな?俺にもできる?目が無いから無理か。
ビームに薙ぎ払われたリザードマン達が真っ二つに焼き切れて死んだ。怖っ。
ダンジョンの壁も切れてるよ。ヤバっ。
あ、肉落とした。貰っておこう。やったね。
肉を拾っていると、ギョロメが話しかけてきた。
「君、棍棒しか使わないの?他の武器は?」
一応色々持ってるけど使い方がイマイチわかんないんだよな。こいつ強そうだし使い方教えてくれるかな?聞いてみよ。
「ナイフとかちっちゃい弓矢とか持ってるけど使い方がイマイチわからん。お前武器使えるなら教えて?」「いいよ。教えてあげる。この先に小部屋があるからそこで色々教えてあげるね。付いてきて。」
なんか教えてくれるみたい。やったね。
俺はギョロメに付いて行く事にした。
道中、何度かモンスターが出てきたけど、ギョロメが全部片付けてくれた。
ゴブリンもリザードマンも文字通りワンパンで倒していく。なんで殴ったら粉々に爆散すんの?お前ネ◯サ◯タマのニンジャ?
たまにビームも放っていた。
お前本当に武器使えんの?




