狂気のダンジョン人間
7階に下りたけど、正直敵がデカくなっただけで特に苦戦しなかったな。デカオークの肉がいっぱい手に入って嬉しい。
ボス部屋の宝箱の中身は破壊不能のツルハシが出てきた。なんで?
試しにダンジョンの壁をツルハシで叩いてみると、簡単に崩れた。すごくね?
これがあれば鉱山送りとかにされても生きていけそう。そんな未来は来て欲しくないけどな。
壊れないツルハシを仕舞った後、8階に下りた。
8階も苦戦する事無く進んだ。ここでもデカオークの肉を大量に手に入れた。せっかくだし、外に出たら串焼き屋でもしようかな?あ、塩とか買わないと。
ボス部屋の宝箱の中身は、宝石が付いた変な釜と宝石の付いた変な棒だった。なにこれ?
鑑定してみると、錬金釜と錬金術に使う専用の棒みたい。
この世界の錬金術は陣を描いて手を置いたりする方じゃなかったな。
棒とかなんでも良くね?って思ったけど、この錬金術専用の棒じゃないと溶けるんだと。なんで?
よくわからないがこれで俺も錬金術師だ。やったね。
何が作れるのか知らないけど、あの本をじっくり読めばわかるかな?誰か教えてくれない?魔王なら知ってる?
(知っておるが、どうせなら学園に通えば良かろう?)
また魔王がいきなり話しかけてきたよ。心読まないでくれる?てかずっと見てんの?暇かよ。
(そうじゃ、暇なのじゃ。悪いか?)暇だったんだな。逆ギレしてんの?
(てか学園って何?)
(王立魔術学園じゃ。王都にあるからの、暇なら行くと良い。お主なら入学試験も簡単に受かるじゃろう。)
(はぇ~。)
ペネロペが卒業した学園かな?このダンジョンを踏破したら行ってみようかな。
俺は錬金術セットを仕舞った後、9階に下りることにした。
9階は人間?が出る階層だっけ。
ゲイリーの説明曰く、意思の疎通が出来ないらしいけどどういう意味?吠えるだけ?そもそも喋んの?
そう考えていると、同じ顔で同じ革鎧姿の人間が4匹、こっちに向かって来る。気付いてはいないみたい。
てか何こいつら?核戦争後の世界の方のゲイリーか?
構成は剣2匹、魔法使い1匹、弓使い1匹だ。なんか見覚えのある構成だな。
お前ら満月と狼とか名乗ってない?
とりあえず種族だけ鑑定しよ。
鑑定
種族:人擬き
ダンジョン人間で確定だな。ヒトモドキって…。そう思っていると、ヒトモドキ達が何か喋りだした。
「馬の翼?幸せですよそりゃあもう。とにかく、私のおばさん溶けたんだけど?いらっしゃいませ。」は?
「私はマヨネーズを蹴り飛ばします。つまりそれは楽しい筈のゴブリンです。ともだち。」何それ?
「気持ちいいチーズの土手煮だな。俺のフェンリルがとろけるぜ。俺にも心は有る筈だ。このゴミ!クズ!マヌケ!あ、ビールください。」何なのこいつら?
「こっちに上向きのゴブリンが来るのかもな。神の裁きは昨日送ったぞ。それでは皆さんさようなら。僕の椅子知らない?」
何言ってんのこいつら?意味不明過ぎんだけど…。そう思っていると、俺に気付いたみたい。
「なんだよ。」「かわいそう。」「はぇ~。」「やったね。」
なんか聞き覚えのある事を言いながら襲いかかってきた。ひょっとして俺の真似してる?なんで?
「も"っ!」「ん"に"っ!」
変な掛け声と共にヒトモドキ剣士2匹が斬り掛かってきた。変な声出さないでくれる?
普通に避けて棍棒で殴ったら死んだ。弱くない?
剣士2匹が死に際に「ずっと見ているぞ。」「お前を見ているぞ。」と言ってきた。怖っ。
「てかこいつらマジで弱くない?余裕じゃん。」弓使いのヒトモドキが俺の考えてる事を言い出した。本当キモいなこいつら。
そう思っていると、魔法使いが急に「オ"ウ"ゥ"エ"ェ"!!」とゲロを吐くような声を出して、ファイヤーボールを飛ばしてきた。「本当何なのこいつら?」また弓使いに先に言われた。ひょっとしてこいつ、心を読んでる?
ファイヤーボールを避けて近付いて棍棒で殴るとあっさり死んだ。死に際に「お前は何なんだ?」と言われた。スライムだけど?
て「かこいつらやっぱ弱くない?」また弓使いが俺のセリフを盗んだ。怖い怖い怖い。リアルタイムでセリフ盗んでくんのやめて?とりあえず死ね。
残った弓使いも棍棒で殴るとあっさり死んだ。死に際に「何故この世界に来た?」とか言ってた。来たくて来た訳じゃねーし。
なんかこいつらと戦うと頭おかしくなるな。あ、宝石落ちてる。やったね。
そういえば、こいつらって宝石しか落とさないんだよな。
肉食えばよかったな。
また見つけたら今度は食ってみよう。
ヒトモドキの宝石を仕舞った後、俺はしばらく9階をウロウロしていた。
ダンジョン人間はなかなか見つからないが、今まで出てきた通常モンスターがいっぱい出てきた。まあ相手にならないんだけどな。
また暫くウロウロしていると、遠くの方で誰かが戦ってる音が聞こえる。
他にも冒険者がいるのかな?
俺は音のする方へ向かう事にした。




