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変なスライムの物語  作者: フラフラ
変なスライム、旅立つ。
35/149

旅立ち

勇者達が逃げた後、俺達も解散する事にした。皆それぞれ自宅や宿に帰るんだって。

俺だけ宿無しなんだけど?誰が泊めて?ヤバ嬢以外なら誰でも良いからさ。あ、キャベツもいいや。

そういえば、イモ祭が終わった翌日に魔王が帰ったけど、帰り際に俺はもう念話を自力で使ってるって言ってたな。鑑定に出てないのに?そういや俺、普通に会話してたな。なんで?

あ、魔王の監視役はゴリラがハゲの依頼でゴブリン討伐するからって別の冒険者が一緒に行ったらしい。

あのビキニアーマーおばさんだって。だから居なかったのか。うわキツ。

それはそうと、する事も無いしギルドの食堂をウロウロしていると、弓使いがやって来た。

「お、居た居た。」「あれ?お前帰ったんじゃないの?忘れ物?」「いや、お前に用があるんだ。」「なに?」「もし良かったら、俺達のパーティーに入らないか?」

なんか勧誘されたけど、いいのか?

「なんで?」「いやさ、ゴブリン討伐で動きを見てたけど、最後の方はケイン達と違和感無く連携が取れてたからさ、ウチに来てくれないかなって思って。戦い方はともかく、お前も能力が高いのは確かだからな。クリスさんも認める位だし。」「はぇ~。」

なんか評価高くない?俺思い付きでしか行動してないぞ?この前チ◯コ持ち帰ってハゲに思いっ切り怒られたぞ?

「俺達は明日、装備を整えてからこの街を出るから、それまでに決めておいてくれよな。もしパーティーに入っても良いって思ったのなら、明日の朝ここで待っていてくれ。じゃあな。」

弓男がそう言って出て行った。どうせなら泊めてくれない?

まあ別にする事も無いし、付いて行ってもいいかもな。あ、俺キャベツの研究対象だけど、出ていってもいいの?明日聞いてみるか。朝まで何しよう…。

もしかしたら泊めてくれるかもって魔王ん家に行ったら、駄目だって言われた。なんで?まあ泊めてもらっても俺眠れないんだけどな。

仕方ないから朝まで街をウロウロする事にした。

する事が無いから、朝になるまでかなり長く感じたな。

朝になったから、ギルドに向かった。暫くすると、弓男達が来た。

「おはよう。ここに居るって事は、メンバーに入ってくれるって事だよな?」「する事ないし、入ってもいいかなって。」「そうか!ありがとう!早速メンバー登録するか!」

そう言って受付に向かった。

「アァ〜、グミちゃんだぁ〜。おはよぉ〜。」コイツとも今日でお別れか。さみしい。

「パーティーの追加申請を頼む。」「はぁ〜い、カード出してねぇ〜。」あれ?なんか普通。なんだよ。なんか複雑。俺はモヤモヤしながらカードを渡した。弓男もカードを渡した。ヤバ嬢が受付の奥に行くと、少ししてから戻って来た。「はぁ〜い。これで完了ねぇ〜。グミちゃぁ〜ん。カードをぉ、確認してねぇ〜。」「ウッス。」

カードを確認すると、パーティー名とかが追加されていた。カードはこんな感じ。


冒険者ギルド登録証

種族: スライム 名前:グミ

性別:無し ランク:D

パーティー名【満月と狼】

支部名【ボーケン国 ウルフ支部】

以下、余白。

ウルフって街の名前?だからパーティー名が満月と狼なの?まんまじゃね?

裏面も追加されてた。


冒険者ギルド登録証

備考欄:人語の理解可能  

意思の疎通、一応可能

パーティー加入支部名【フジイ王国 ニシキ辺境伯領 ノースフォート支部】

以下、余白。


ここってノースフォートっていうのか、たしかに城壁とかあるけど、北の砦ってまんまだな。あと、あの角刈りの名字ってニシキっていうのか。日本人の血が入ってんのかな?まぁフジイ王国だし、あり得るか。

「よし、これでメンバー登録は完了だな。【満月と狼】へようこそ。これから宜しくな!」「よろしくな!」「よろしくね!」「よろしく…。」普通に歓迎されたんだけど、昨日話し合ったのかな?

「よろしく。キャベツん所行きたいんだけどいい?」「いいけど、何しに行くんだ?」「一応聞いとこうかなって。」「何をだ?」「俺出ていっていいのかって。」「そうか。」

それから俺達は、キャベツの所に行った。

出て行っても普通にオッケーらしい。監視の魔法はかけっぱなしでも、魔力をほぼ消費しないから問題無いんだと。そうなの?

それから俺達は改めて自己紹介をした。

弓使いことゲイリーは28歳らしい。ゴリラより年上じゃん。敬語使ってたのはゴリラが格上だからかな?

ズタ男ことケインとヤクザ女ことアリスは同い年の18歳で、幼馴染なんだと。何お前ら?主人公?

フワフワ女ことペネロペは24歳なんだって。お前見た目ガキじゃん、意外と歳いってんなって言ったら機嫌悪くなった。なんだよ。

全員15歳から冒険者登録してるらしい。なんでも、冒険者登録できるのが成人になってかららしく、この世界の成人が15歳なんだって。これも異世界物あるあるだな。待てよ、俺0歳なんだけどいいのか?

自己紹介が終わってから買い出しに付き合っていると、ゴリラとクソ農民に会った。

俺がDランクになったのとパーティーに入ったのを聞いて農民がショックを受けてた。なんだよ。

ゴリラは頑張れよって言ってたな。

お前らこれからどうすんのって聞いたら、ゴリラは一度故郷に帰るって言ってた。あいつの出身は亜人帝国なんだって。農民はゴリラに付いて行くらしい。お前絶対獣人目当てだろ。このケモナー。

昼位に買い出しが終わって、俺達は出発する事にした。一応ヤバ嬢にもじゃあなって言っておいたけど、「また来てねぇ〜。」って返された。なんか冷たくない?

ハゲにはヤバ嬢が伝えとくって言ってた。

街を出る時、馴れ馴れしい門番に街を出るって言ったらなんか泣いてたな。

「やあ同胞、俺は行くぜ。達者でな。」一応同胞にも挨拶しておいた。相変わらず猛スピードで走り回ってるだけだがな。

これから何処へ行くのかゲイリーに聞いたら、南下してダンジョンのある街に向かうらしい。やっぱあるんだな、ダンジョン。

街からどんどん離れていく。

ダンジョンってどんな所だろうか。

たのしみ。

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