人間達VS名持ちの特殊個体
「ん?あのスライム、鑑定してきたぞ。」
大男に感知された!?。
「えっ、スライムって鑑定とかするんですか?」
若い男は驚いている。
「この辺のスライムは、たまに変わった行動をする奴がいる。特殊個体だろう。」
特殊も特殊。俺、転生者だもん。
「特殊個体?レアモンスターじゃないですか!」
若い男は特殊個体と聞いて興奮しているが、大男は特に何とも思っていないようだ。
「まぁ、アイツの所に持っていけば小遣い程度の稼ぎにはなるか…。とりあえず鑑定してみるか。」
大男そう呟いた後、何かが飛んで来たような感覚がした。
これが鑑定か。なんかあんまりいい気はしないな。
「ふむ、やはり特殊個体…クフッ。フフフッ。」
何故か大男に笑われた。なんだよ。
「どうしたんですか?」
若い男は不思議そうな顔をして大男に聞いた。
「コイツの名前…フッ…グミだってよ!…クフフフッ!!。名持ちの特殊個体だけどよ、久々にくだらねぇ名前の奴だ…グッ!!。」
大男は肩を震わせてる。
笑ったな?
若い男はよくわかってない顔をしている。
「変な名前ですけど、そんなにおかしいですか?」
俺も気になる。
「だってよ…フフッ。グミって、なんか糞踏んで引き伸ばした音みてぇだろ?フフフッ。」
コイツサイテーだな。頭小学生かよ。
「名持ちの特殊個体?って事はそれなりにレア?なんですよね?捕まえましょうよ!」
若い男はあんまり気にして無いみたいが、金になるからか、ロックオンされた。こっち見んな。
「あぁ、構わねぇが、先に薬草採ってからでもいいんじゃないか?」
どうやら俺を捕まえて何処かに売り払うつもりらしい。
そうはさせるか、とりあえず逃げよう。
「あっ、逃げようとしてませんアレ?」
若い男に気付かれた。
「みたいだな。仕方ねえ、俺が捕まえておくから、お前はさっさと仕事してこい。」
「はいっ!いってきます!」
俺は全力で逃げ出した。力の限り。持てる全てを出し切って。ベストを尽くせば結果は出せる!
ゆっくり歩いてくる大男に呆気なく捕まった。
「コイツおっせぇな…。」
クソッ。