表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
変なスライムの物語  作者: フラフラ
変なスライム、冒険者になる。
18/146

魔王とイモ祭

俺はギルドを出た。「気持ちいぃ〜。」ギルドの中で、ヤバい受付嬢がなんか言ってる。もうやだあいつ。

とりあえず、魔王を探すか。ゴリラがその辺にいるって言ってたけど…居たよ。屋台の横でまた芋食ってる…。どんだけ芋好きなのあいつ?

「おい、芋食い幼女。」「モグモグ。ん、妾に何か用?」お前それ食堂で初めて会った時も言ってたよな。まぁいいや。鑑定持ちの事聞くだけだし。相変わらず芋食ってる魔王に近付こうとした。ボコッ。「うわっ、何だ!?」気付かずに歩いてきた冒険者に蹴られた。ムカつくから殴ってやる。痣位にはなるだろ。「死ね!」バキッ。「ぎゃあぁ!脚がぁ!」えっ?今ので脚折れたの?脆くない?お前スライムかよ。

「全く、何をしておるのじゃ…。ほれ。」魔王が呆れながらこっちに来て、冒険者に魔法をかけた。膝から下がひん曲がっていた脚が、元に戻っていく。魔法って不思議。

「うぐぅ…。えっ!?治ってる!?」俺を蹴った冒険者が驚いている。お前ら回復魔法とか見慣れてるんじゃないの?異世界人か?。

「災難だったの。モグモグ。もう行くがよい。次からは、モグモグ。足元も注意するんじゃぞ。」魔王が芋を食いながら、冒険者にそう言うと、冒険者は呆然としていた。何こいつ、初心者か?それとも、回復魔法って、普通はそんなに即効性無いの?あ、芋魔王がこっちに来た。「お主、まるでこの世界の人間みたいじゃな。」この世界の奴等ってこんな感じなの?沸点低くない?まあいいや、魔王に鑑定の事聞かないと。

「あのさ、鑑定って割と皆持ってるもんなの?」「お主、さっきの奴の心配くらいしたらどうなのじゃ?。」「なんか殴ったら脚折れたみたい。」「他人事のように…モグモグ。お主がやったのじゃぞ?」「サーセン。」お前も芋食いながら説教すんな。

「それで、鑑定の事か?妾は今忙しい。後でいいじゃろう。モグモグ。」「芋食ってるだけじゃん。」「そうじゃな。」「食いながらで良くね?」「行儀悪いぞ。モグモグ。」どの口が言ってんの?。芋奪うぞ。

「まぁ、良かろう。鑑定はな、モグモグ。一部の種族と、異世界人と、モグモグ。極々稀に成る、限界を超えた者が持っておる。まぁ要するに、モグモグ。かなり珍しい部類じゃな。」「はぇ〜。」「もう良いか?妾は行くぞ。」

限界を超えた者って、称号の限界突破者の事だろうな。俺の周り、限界突破した奴多すぎんだけど。あ、でもキャベツも持ってたな。ハイエルフがその一部の種族って事か。

魔王が何処かへ行こうとしている。鑑定の事を聞く以外に考えてなかったな。ついでだし、魔王に付いていくか。「おい、俺暇だから付いていくわ。」「構わんぞ。」俺は魔王とイモ祭を周ることにした。

魔王がやった事といえば、芋を食う、また芋を食う、商業ギルドで芋を買い付けて家に送る手配、芋50箱とか聞こえたんだけど。あ、この家ってのは、普段住んでる家の事で、この国の王都にあるらしい。何で魔王が普通に他所の国の王都に住んでんの?この国の奴、危機感無さ過ぎない?そして、また芋を食う。コイツ、俺が数えてただけで、芋を20個位食ってんだけど…。しかも全部ただの丸焼きのジャガイモ。口ん中バモバモすっぞ。

夕方位までひたすら芋を食っては移動しを繰り返した魔王は、この街の家に戻ると言い出した。俺も付いて行って良いらしい。やったね。

またあの屋敷まで来た。門番と少し喋って、中に入る。やあ、扉の前のセバスチャン。お前ずっとここに居んの?狛犬か?そんな訳ないか。

家の中に入ると、魔王を大人にした感じの奴が居た。広間の床に座って本を読んでいる。なんでこんな所で?部屋行けよ。こっちに気が付くと、立ち上がって歩いて来た。背、高っ。胸、デカっ。顔は…なんかモブっぽいな。誰?そう思ってると、魔王を見て

「曾祖母様、お帰りなさいませ。そのゴミは何であるか?」と言った。ひいおばあさま?コイツ、もしかして現役魔王か?あと、ゴミって言ったか?この中の下。

「おや、来ておったか。久しいのう、ヤナ。150年ぶりかのぅ、芋食うか?。コレはな、来てはいけない筈の存在じゃ。」

このモブ子はヤナっていうのか。芋食わそうとすんな。あと、来てはいけない存在って何?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ