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変なスライムの物語  作者: フラフラ
変なスライム、冒険者になる。
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準備体操

「説明は、だいたいこんなもんじゃな。」

そう言うと、魔王はクッキーを口に運んだ。魔王の説明を聞いている時に、メイドが紅茶と一緒に持ってきたやつだ。

俺は食えないってか、この体での食い方を知らないがな。

「この世界、異世界人にほぼ支配されてんじゃん。」

「サクサク。そうじゃな。」

「この世界ヤバくない?」

「そうじゃな。ゴクリ。」

そうしていると、魔王は食べ終わったようだ。

「取り敢えず、体の動かし方から教えるかの。」そう言って魔王は、椅子から立ち上がり、溶けた。魔王が着ていたローブの中からスライムが出てきた。透明で、プルプルしている。俺とは大違いなんだけど。

「この姿の方が、教えやすいのでな。」

「お前何でも有りかよ。」

「まずは、自分の体に意識を向けよ。魔力を感じるのと同じじゃな。」

授業が始まった。意識を向けるってのはわかるが、魔力ってなんだよ。

「魔力とか知らねーよ。」「そこからか…。」

スライム化した魔王は、呆れていた。「コツを掴むまで、お主の体を乗っ取る方が手っ取り早いの。」突然、魔王が覆い被さってきて、消えた。今、乗っ取るとか言ったよな。

「では、始めよう。」

俺の体が勝手に動いている。これが乗っ取られている感覚か。縦に伸びたり、平らになったり、イボイボになったりした。実にスライムらしい?動きだ。なんとなく体の動かし方が分かってきた。

次は、歩き方のようだ。転がる、跳ねる、どうやってるのか分からないが、滑る様な動きもできる。さっきの体の動かし方の応用で、触手のような感じで体を伸ばして、歩いたりも出来る。キモっ。

次は、物の掴み方?のようだ。触手を伸ばして、魔王が飲んでた紅茶のカップを掴む。掴むっていうのか?取り込んで、固定してる感じだな。ん?これ、触手の先に意識を向ければ、見えるぞ。なんか胃カメラみたいだな。掴んだカップを振り回しているが、取れたり落ちたりはしないみたいだ。高そうなカップなんだから振り回すなよ。

カップを皿に置いた後、壁を登り、天井に張り付いた。

体の変形、移動、掴むを一緒にやってるのかこれ。「これくらいの高さから落ちると死ぬぞ。」急に喋んな。

すると、魔王が分離して、服に戻って行った。スライムから元の姿に戻ったようだ。俺、天井に張り付いたままなんだけど。

「さあ、そこから降りてみよ。」そういう事か。取り敢えず、天井に一部だけ貼り付けて、限界まで細長くなった。細うどん位まで体を細くしたら、ギリギリ地面に付きそう。地面に付いた。体の一部が付いたら、今度は地面に張り付いて、天井に張り付いていたのを離して細長くなったのを元に戻す。これなら、落下死はしないな。

「うむ、まあ、合格じゃな。」これで良かったらしい。

次は魔法らしいが、さっきの執事が来て、「お食事の用意が出来ております。お持ちいたしましょうか。」と聞いたら、魔王がソワソワしだした。

「俺魔法使えんの?」「当たり前じゃろう。面倒じゃな、お主が使える魔法は全部流し込んでおくか。」コイツ、飯が絡むと急に雑になるんだな。突然体?頭?の中に魔法が大量に思い浮かんできた。「今日は何かの?」「オークと芋の煮込みと、プリンでございます。」オークが煮豚?シチュー?にされている。プリンは多分異世界人が広めたよく知る黄色のアレだろうな。あと、また芋食うのかよこの魔王。朝も肉と芋食ってたろ。

陶器のピッチャーとコップ、肉と芋だけのおでんみたいなのと、プリンが運ばれてきた。そういえば、この異世界ってあの小さい樽に取っ手が付いたみたいなジョッキって無いんだな。異世界物だとよくあるのに。

魔王が食い終わるまでに、さっきブチ込まれた魔法の知識を整理しておこう。

火、水、風、土、光、闇、肉体、魂、時間、空間、が使えるようだ。

光と闇はよくわからんが、前の4つはアレだ、ファイヤーボールとかのやつだ。わが魔力をどうのこうの…ファイヤーボール!ドカーン、ってやつだ。

肉体はバフ、デバフ、回復と、体に関する事らしい。

魂は精神干渉とか所謂呪いなんかの事らしい。呪いって魔法なの?

時間は、若返えらせたり年をとらせたり出来るらしい。魔力量さえあれば、無駄無駄の親子とか死にまくってるギャングのボスだとかヤバい神父とか手フェチの殺人鬼の奥の手みたいな事も出来るんだとか。使いすぎると次元が歪んだりするんだと。そこは魔法でなんとかしろよ。

空間は、転移とかみたいだな。これで異世界人なんかをこの世界に召喚しているらしい。ホイホイ連れてくるな。あと、異世界物あるあるのチート収納の所謂アイテムボックスもこれの系統なんだとか。

それぞれ組み合わせたりすると別の新しい属性?になるみたいだ。使い方を理解すると、毎回組み合わせなくても、そういう魔法ということで直接使えるようになるらしい。魔法って不思議。

魔王がこっちを見ている。何だよ。

「魔法はなんとなく使えそうだと思ったら使ってみると良いぞ。それと、鑑定は見たい情報だけ見る事も出来るぞ。一々全部鑑定していると、面倒じゃからの。」なんとなく使えそうって…コイツ飯食ってる時テキトー過ぎんだろ。あと、鑑定ってそういうのも出来るのか、便利。魔法かぁ…。あ、何となく使えそう…。

水を作って…丸めて…飛ばす。飛んだ。放物線を描いて飛ぶビー玉位の水の玉。ポチャッ。あ、やべ…。魔王の食ってるおでんの皿に入った。

「次やったら窓から放り投げるぞ。」「サーセンした。」飯関係でのみ、コイツは怒るみたいだ。

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