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創作世界と終末作者  作者: みげぞう
8/9

過去

次の日、彼の葬式が行われた。


 私はそのことを創馬の叔父さんから教えてもらったが行けなかった。


行けば創馬の死を受け入れるのと同じだから……


そんな私に叔父さんは「あぁ、わかった。無理はしないでな。」と一言だけを言って葬式に向かってくれた。


 私はこれ以上何かをするということができなかった。物事を始めようとは思わなかった。

だって、私の物語は終わったのだから……


もう、涙は枯れ果てた。ただ、彼が死んでしまった事実に背を向け耳を塞いで逃げることしかできなかった。


一人部屋にいる私に這い寄ってくるものがあった。


「こないでよ!」

それに向かって叫ぶ、部屋中に木霊する。


それには形は無い、でも私はそれを知っている。

創馬がいなくなった日からずっと後ろにいるもの……『絶望』

そいつにはこられては困る、私はまだ諦めるわけにはいかないのだから……


まだ、信じていなければならないのだから……


「お願いだから、帰ってきてよ………。」

行き場を失った願いが部屋中に響き渡った。


それから数日後……

創馬の叔父さんが訪ねてきた、「仕事で遠出をするから一緒に行かないか?」と私に勧めてくれた。たぶん、長い間一人にすれば私もどうにかなってしまうかもしれない、自分でそうわかっていたからこそ、その勧めを受け入れた。

軽く身仕度を整え、叔父さんが運転する車に乗り込んだ。


「……メイちゃんはさ、明日を創れるんだよね。昨日は創った?」

 私はその言葉を聴いて目を見開いた。


創馬のことで気付かなかったが明日を創っていないのに今日がきている。


「……なん…で?」


「……メイちゃんの力は明日を創る力じゃないんだ、運命を否定する力なんだよ。」


運命を否定?意味がわからない。


「君が創っていたのは人類の明日じゃなく、少数…と言っても100人程度の明日死ぬという運命の否定だったんだ。」


「じゃあ、私は創馬に嘘をついていたってことですか?」


私は恐る恐る聴いた。


「いや、創馬は知っていた、その上で君の助け方を考えていた。過去の俺みたいにな……」


過去の俺みたいに?


「叔父さんは何を知っているんですか?」


叔父さんは黙り込んだがすぐに苦笑いを浮かべながら話し出した。


「あぁ、知ってるよ。俺は大切な人を犠牲にしてやっと、全てを知ることができたんだから……」


「叔父さんは何を無くし……。」


 私が発した言葉が地響きとともに響き渡る咆哮によって掻き消された。


次の瞬間私の乗る車体を黒い影が覆った。


そして、逃げる間もなく車体が軋み………


少女を乗せたまま車体は踏み潰された。




       少女は死んでしまった



          ■■■■

どうしてだ~……どうして彼女が死んだんだ?


途中までは順調だった、どこで狂ったんだ。


オイラが書き紡いだ物語で彼女はメインキャラクターだ。

彼女がいなくなればこの物語はバッドエンドだ。


オイラは最後は怪獣になった男が少女の声で心を取り戻し、共に生きていくこれでハッピーエンドのはずだったのに………。


はぁ、これはオイラが創った物語だぞ。なぜオイラの思い通りにならないんだ~?


おい、これを読んでるそこのお前~、何か知らないか?


なにも、知らない~?………だろうな。


このオイラの物語に影響を与えるほどの力を持った奴など聞いたことが無い。


 おっと、失礼。名乗るのを忘れていたな。オイラは『ヨミ』だ。

オイラとか言ってるしわかりづらいと思うが一応女の子だ、よろしくな~。


………えっ!?物語の内容が面白くないって?


うぅっ、今は関係ないだろ~オイラ泣くぞ!


まぁ、そういうことだから新しい物語を創らないとだなぁ~。


ん?どうやって創るだって?紙に書くんだよ。そして、それを元に世界を創れば完成だ。


 なんで、世界を創れるか?だって、そりゃあ、オイラが神様やってるからだ。なんか、神選抜戦(ジャンケン)で勝っちまって神様になっちまったから人生ならぬ神生を楽しんでるところだ。


メイ達の物語は終わりにするのかだって?


 まぁ、続けれないこともないがキャラクター達のことを考える限りこれ以上続けるのは辛いだろうからな~、オイラはこの世界は消すことにしたぜ……というか消したしな~。


だって、そうだろ?自分の大切な人を失った主人公は今後も暴れ続けてあの世界はしゅーりょーだ。


えっ?今から書いてハッピーエンドにすればいいって?

おぉ!お前ら頭良いな!


…………と言いたいところだが、それは無理だな~。オイラが創れるのは世界とキャラクター達と主人公が存在する前の物語だけ何だよな。それから先は主人公が勝手に選択して物語は続いてくんだ。だから、始まってしまったものは止められないんだよな。


だから、何のためかは知らないが誰かがオイラの物語に影響を及ぼしている、それもオイラより強い力を持った奴がな。


………うん?なんかソイツを探していくみたいな雰囲気になってるけどオイラは探さないからな。


面倒くさいし、怠いし、絶対相手の方が強いし、まだ、読み終わってないラノベあるし、ストーリー全然進めてないゲームあるし、今日アニメグッズの宅配来るし。


だから、次のを創ればいいんだよ。オイラの物語を邪魔することしかできない暇人は多分次も邪魔してくるだろうしな。


…………本当に暇人なんだろうな~。


さぁさぁ、次はどうしようか。やっぱり、アクション物は燃えるよなぁ~。でも、オイラは友情系も好きなんだよ。あとあと、生存を賭けて命懸けで戦うヤツとか…………よし!決まった!



次は……………


そうしてオイラはまた机に向かって物語を書き始めるのだった。



頑張るぞ。






投稿遅れてすみません。(土下座)


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