表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後の女神  作者: 永井有実
1/6

prologue

連載形式をとりましたが、短いです。

4章+αで終わる予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

Prologue


 白いヴェールを纏ったままの娘が一人、窓際の椅子に座り、先程永遠の愛を誓った相手を待っている。静かにドアを開き、部屋に足を踏み入れた青年は『おや?』という顔をする。青年は微笑みをうかべて、娘にと近づいていった。

「――」

 黙ったまま、娘の顔をおおったままのヴェールを持ち上げる。

 娘の唇がやわらかく微笑みをつくりだそうとするのを額への口づけでとめた。

「ムリはもう必要ない」

 他人の視線は、もうないから。

「ムリじゃないわ」娘は立ち上がり、その背でヴェールが揺れる。「これ、素敵。気に入ったわ」

「約束は……」

 今度は娘が、その両腕をのばして青年の言葉をとめた。

「ありがとう。素敵なヴェール」

 青年は娘をすなおで美しいと思うし、娘は青年からの贈り物をいたく気に入っていた。

「ありがとう」

 娘の再度のお礼の言葉に、青年は娘をその両腕の中へと抱え込む。そうして、言葉を必要としない時間が訪れた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ