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#5

「え〜と、風車の修理? 先輩、これなら安全そうだしこれにしませんか?」

「ええ〜っ、希はこの復活した魔王の討伐が面白そうだと思うんだけどなぁ」

「それはもうちょっと強くなってからだね〜」

「いや、強くなってもやりませんし、大体何で学校の掲示板にそんなのがあるんですか」

「誰かが復活させちゃったんじゃない? まあ希は修理の依頼でもいいよ」

「あ〜。そういえば黒魔術部が最近何か大掛かりな儀式をするとか言ってたような〜」

「――先輩。そこにはしばらく近づかないようにしましょう」


 私は掲示板に貼られている紙を一枚剥がして、購買部で受付を済ませる。


「今回の依頼は現物支給と依頼料で選べるけど、どっちにする?」

「どう違うんですか?」

「現物支給の方が依頼料より沢山の物資を貰えるから基本的には現物支給の方がお得ね」

「じゃあ現物支給の方でお願いします」

「オッケー」


 受付を終わらせた私は先輩達の場所へと戻っていく。


「それじゃあ行きましょうか」

「何か時間かかってたけど何かあったの?」

「依頼の説明を受けてたんだ」

「ふ〜ん。そうなんだ」

「え〜と、場所は風車研究部ですね」

「あ〜。そこなら私、場所しってるよ〜」

「それでは先輩、案内お願いします」

「レッツゴー」


 校庭に出て運動部の活動を横目にしばらく進むと、校庭の端の方に風車が2つ並んで立っていた。

 片方は回転が止まっているので、これの修理だろうか。


「――この学校って風車があったんですね」

「そうだよ〜。この風車で学校の電力の一部をを養ってるんだ〜」

「おお〜。凄いねぇ」

「かなり大きいですね」

「う〜ん。見てると何だか目が回ってきたよぉ」

「それじゃあ、希ちゃんが風車と逆回転すればいいんじゃないかな〜」

「おお〜、それは名案だねぇ。やってみるよっ」


 逆回転を始めた希ちゃんを無視して、私は風車の下にある扉から風車研究部の部室に入っていく。


「――あの、風車の修理の依頼で来たんですけど」

「ああ、連絡は受けてるよ。私が風車研究部の部長だ。けど、修理なんて出来るのかい? 本当は技術部に頼もうと思ったんだけどあっちも手一杯てみたいでね」

「部品さえあれば何とかなると思います」

「そうかい。錬金術って言うのがよく解らないんだけど、まあ直るんなら何でもいいか。ついてきてくれ」


 私達は部長さんの後ろを付いていくとかなり古い発電機が置いてあった。


「こいつが壊れちまっててね。修理出来そうかい?」

「――う〜ん。先輩どうですか?」

「そうだね〜。――――うん、大丈夫。これなら何とかなりそうかも」

「本当かい?」

「じゃあ、ちゃちゃっと直しちゃおうよ」

「けど、直すには部品が必要だね〜。部長さん、鉄って無いですか? 量もなるべく多いといいんですけど」

「う〜ん。残念ながら鉄は余ってないね」

「――どうしましょう?」

「鉄……鉄……あっ、そういえば掲示板でロボット部からの依頼もあったよ。もしかしたら依頼を解決したら鉄を分けてくれるかもしれないねぇ」

「希ちゃん、お手柄だよ。先輩、ロボット部へ行きましょう」

「そうだね。それじゃあ私達は材料の調達に行ってきますね〜」

「ああ、そんなに急がなくてもいいから頼むよ」


 私達は購買部で追加の依頼を受けてロボット部の部室へと向かっていく。


「――あれ? 本当にここなんですか?」

「えっと、実は私もロボット部の場所はしらないんだ〜」

「じゃあ、あの人たちに聞いてみたら?」


 希ちゃんが指を指した場所にはプールで水泳部が泳いでいた。


「あの人達がロボット部って事は無いだろうけど、地図ではここなのよね」

「地図の間違いとかじゃないの?」

「コウちゃんがそんなミスをするとは思えないんだけど、どうだろうね〜」


 私達は近くにいた水泳部の人に話しかけた。


「あの〜。この辺にロボット部って無いですか?」

「ん? あいつ等に何かされたのか?」


 なんだろう、あまり評判はよくなさそうな気がする。


「その、実は――」


 私が要件を言おうとしたら急にプールのフェンスの上についているサイレンが鳴り出した。


「またあいつ等か。みんな〜、プールから出るんだ〜」


 えっ、何であんな所にサイレンなんてあるの? 

 それにサイレンが鳴っているっていうのに、水泳部の人達は慣れているように落ち着いてプールから外へと避難していくってどういう事?


 水泳部の人達がプールから避難すると、プールが真ん中から真っ二つに割れて下から何かがせり上がってきた。


「えっ? なにあれ?」

「おお〜っ。何か凄いねぇ」


 プールの水が全て下に落ちて空になり、その場に高さ18メートルはあるロボットが登場した。

 ――そして、そのロボットはカタパルトのような物から発射されて空へと飛んでいってしまった。


「なななななな、なんですかアレは!?」

「うぉ〜、カッコイイ。希もアレ乗りたい」

「ロボットだったね〜」


 私達が驚いていると、水泳部の人が話しかけてきた。


「どうやらロボット部が驚かせちまったようだね。あいつ等ロボットはプールを割って発進しないとダメとか言ってプールを勝手に改造しちまったんだ」

「……その、大変なんですね」

「まあ、プールにウォータースライダーを付けてくれたりもしてるんだが、こればっかりは何とかして欲しいもんだな」

「いいな〜。希もウォータースライダーで遊びたい!」

「今は駄目だけど、部活が無い時は一般にも開放してるから今度な」

「ホント? 絶対に来るよっ」

「あの〜。私達ロボット部の部室に行きたいんだけど〜」

「ああ、ロボット部ならそこの掃除道具入れから地下に降りた所にあるよ」


 水泳部の人が教えてくれた場所を見ると、プールの横に不自然に掃除道具入れが並んでいた。


「……何であんな物が」

「何でも学校の秘密基地に行くには掃除道具入れから行かないといけないらしくてね。まあ、詳しい事は解らないんだけど」

「そうですか。教えていただきありがとうございます」

「おお〜っ。なにそれカッコイイ!」


 希ちゃんはさっきから、はしゃぎっぱなしだ。

 もしかして、アニメとかゲームが大好きなのかな。


 私達は水泳部の人に別れを告げて掃除道具入れに近づき扉をあける。


「――これは、小型のエレベーター?」

「一人用みたいだね〜。まあ、5個も並んでるしこれなら全員一度に降りられるね〜」

「あんなロボットを作る非常識な人達だし、注意して行きましょう」

「――希。錬金術もじゅうぶん非常識だと思うんだけど」


 私達はそれぞれ小型エレベーターに乗り込んで地下へと降りていった。






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