表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ランカーズエイジ  作者: 朝倉牧師
怒涛の文化祭編
98/98

最後のゲート崇拝教

文化祭3日目からの続きで全話に引き続き異空間内での話になります。


この辺りの話で少し色々な話が出てきます。


楽しんで頂ければ幸いです。


 凰樹はとりあえず神聖な十の剣ハイリヒ・ツェーン・シュヴェーアトで生み出した残りの七本の聖剣を消滅させ、ポンチョのような物を深々と被った二人の不審者に視線を流した。


 それが誰であるのかはとっくに気が付いていたが……。


「で、お前はどうする? お前と生徒会長が揃って環状石(ゲート)崇拝教だとは思わなかったが、さっき聞いた話から判断すれば敵と言い難いようではあるんだが……」


「私の事も気が付いていたなんて流石ですね。私は現存する数少ない魔法少女のひとりで、人類が不用意に環状石(ゲート)に近づかない様に警鐘を鳴らし続けてきました。結果として環状石(ゲート)崇拝教の一員ととらえられても仕方ありませんが、今となっては彼らとは完全に別の組織です」


 指に青い宝石(アウイナイト)の指輪をはめた生徒会長の母智月(もちづき)眞穂(まほ)は顔を隠す様にかぶっていたフードを捲って顔をあらわにした。


 そしてその隣にはブラックオニキスの指輪を身につけた情報技術部部長の瀬野(せの)右三郎(うさぶろう)が同じ様に顔を曝して戦うつもりはないと言いたげに、軽く両手をあげて見せた。


「俺はさっきの男と同じで、先祖代々この魔法の指輪を受け継いできた魔法使いでな。親父の話では俺達は魔法の指輪で力を得る神に祝福されし者という事らしい」


「神か……、もしそんな存在がいるならこの世界をこのままにしておかないだろう。それにお前はそんな力があるのにGE討伐に使わないのか? 共闘した時もそこまで特殊な事はしていなかったようだが」


「使ったさ……。この指輪で変身する魔法使いや魔法少女の力は魔力(マジカル)で、お前の使う(ヴリル)の約百倍の威力を持つ。しかし、GEや環状石(ゲート)魔力(マジカル)に高い耐性を持っているらしく、何の役にも立たんのだ。若干身体能力を強化できるので、普通の人間より少し有利ではあったが当時の同志凰樹と比べてもたいして差が無い程度だったしな」


 それは事実で、魔法使いや魔法少女達の魔法ではGEに殆どダメージを与える事が出来ない。


 その上、魔力(マジカル)(ヴリル)のどちらでも使用可能な魔法を使った場合、基本的に威力の低い(ヴリル)の方ではダメージを与えられるが、百倍の力を持つ魔力(マジカル)の方ではほとんどノーダメージという結果が出ている。


 身体能力の強化も、一般人であるはずの凰樹がそれ以上の能力を有している以上、今となってはそこまで強力な力という訳ではなかった。


(おに)(あやかし)など人ならざる存在と戦う巫女。異世界から極稀に迷い込む魔生物と戦う俺達魔法使いや魔法少女。他にも様々な存在と戦う者がこの星には存在した。しかし、その殆どは鬼や魔生物ごとGEに駆逐されて殆ど全員が石へと姿を変えた。生き残っているのはGEや環状石(ゲート)に警鐘を鳴らし続けてきた俺達や一部の巫女たち位だ」


「お前達は……、その魔法少女や魔法使いとやらは、いったいいつから存在するんだ?」


「魔法使いや魔法少女、それに鬼と戦う巫女などは千年以上の歴史を持つ。GEや環状石(ゲート)に関しては出現した後で……、だが」


 椎奈(しいな)(つむぎ)の実家である椎奈家は椎奈神影流(しいなしんかげりゅう)という裏の流派の家元でして、祓い巫女衆と呼ばれる組織の一員として古来より(おに)(あやかし)等この世の物ならざる存在からこの国を護ってきた。


 その歴史は軽く千年を超える。


 (おに)(あやかし)、それに怨霊などがいつから存在したかは不明だが、祓い巫女衆は人に(あだ)()す人外な存在に対抗する勢力としては最古参のひとつだ。


 魔法少女や魔法使いに関しては神の力を宿した指輪がいつからこの世界に流れて来たかも不明だが、魔生物などの出現とほぼ同時と考えられており、その正確な時期は分からないがその指輪を継承する者達によれば数百年程度は経過していると言われている。


 誰かに称賛される事も無く、誰からも感謝される事も無く、祓い巫女衆や魔法使いたちは人を護るという使命を果たし続けてきた。


「お前達の存在についてはある程度理解した。で、環状石(ゲート)崇拝教が行ってきたテロや殺人行為は? 理由がどうあれ許される事ではないだろう」


「それらは暴走した武闘派が独自に行っていたモノだ。GE共生派も元々は環状石(ゲート)崇拝教から派生した組織だしな。我々の先代が初めは不用意に環状石(ゲート)に近づかない様に警告していただけだったが、聞き分けのない馬鹿が多くて実力で排除させると息巻き、テロ活動や殺人などに手を出す教徒が現れ、それを咎めれば武闘派の連中は我々の前から姿を消した」


 瀬野は透明な水晶のアクセサリーを見せた。


「これが本来の活動目的である、『人類を不用意なまま環状石(ゲート)に近付けない』を遂行してきたものが身に着けている(しるし)だ。武闘派の連中は当て付けに紫水晶のアクセサリーを常に身に着けているが、それはお前が先程倒した男の指輪を模しているかららしい」


「つまりさっきの男が武闘派の頭だったって訳か」


「ああ、そして今回の一件で無事に武闘派の一掃は終わった。永遠見台高校(とわみだいこうこう)の文化祭を狙ったテロの情報を入手した時点で、どうやって防ぐかだけを考え、偽の情報などで誘い出して処理し続けた結果ではある」


「瀬野君はみんなが楽しみにしている文化祭を中止にしないよう、何度も私にお願いして来たんです。私は中止した方がいいと言ったのですが」


「同志凰樹も楽しみにしていただろうし、全生徒が色々と前々から準備を進めて来たんだ。今更中止になどさせられんのでな」


 調理部をはじめとする多くの部はこの文化祭での売り上げを活動資金として期待している。


 毎日弁当などの販売といった手段がある調理部は別として、始めから予算の少ない体育会系の部や魔滅晶(カオスクリスタル)などでの副収入の無い非AGE系の部などは常に予算が不足していた。


 全国的に見れば永遠見台高校(とわみだいこうこう)はかなり恵まれている方だが、それでも潤沢な予算と魔滅晶(カオスクリスタル)で稼げるAGE系の部と比べれば、どの部も活動ギリギリの予算でやりくりし、少ない小遣いの中から部費を集めて運営している。


 その為にもし仮に文化祭を中止しますなどと生徒会が発表すれば、屋台などの準備につぎ込んだ予算の回収すら出来ずに部としての活動内容を縮小しなければならない部まで出てきそうな勢いだった。


 当然それだけで永遠見台高校(とわみだいこうこう)に通う一癖も二癖もある生徒が終わらせる事などありえず、生徒会と全面的に敵対して後で何を仕出かすか知れたものではない。


「お前の屋上遊園地も無駄になるからか? あれもこの異空間である程度建設して屋上に移設しただけだろう?」


「流石だな。というよりもだが、実はあの屋上遊園地は実は数か月前から建設していた。外部から見えない様に不可視の魔法を使っていたので気が付かれなかっただけだ」


 まともに考えれば固定用のコンクリートが固まる時間やその他の処理を施すには、文化祭準備期間では到底終わると思えない。


 つまり瀬野は文化祭のテーマが決まるかなり前から下準備を進めていた事になる。


 確実にあのテーマに決まるように根回しなどを終えた後でだが。


「お前がよく姿を消したのは、この異空間を使っていたのと、その魔法のおかげって事か」


「その通りだ。まあ魔法など使わなくても身につけた体術で十分な事も多いがな。俺の手に余る相手などお前と霧養(むかい)位だ」


 元々瀬野の身体能力は高く、当時の凰樹とほぼ同等の能力を有していたことからも十分に常人離れしていた事は疑いようも無い。


 凰樹が幼い頃から対GE戦に特化してきたように瀬野は魔生物の情報収集や戦闘に特化し、そしてその後始末の隠蔽工作を行ってきたために諜報能力が異常なレベルに進化していた。


 流石に諜報能力などでは瀬野には足元に及ばないが霧養も対人能力はかなり異常で、まともに戦える相手は瀬野と凰樹位なものだ。


「なるほど……、ひとつ聞きたい事があるんだが環状石(ゲート)が何なのかやGEの正体についてだ。お前達なら何か掴んでるんじゃないのか?」


環状石(ゲート)が出現した時から先代……、俺の親父たちが調査を続けている。どの世界から送られてきたかなどの正確な事はなにひとつ分からんが、()()はスタンドアローン型の世界侵略兵器らしいという事は突き止めている。環状石(ゲート)から生み出されているGEに関しては魔生物に近い部分もあるが、魔力(マジカル)が効きにくい事を考慮すれば本来は我々魔法使いや魔法少女を殲滅する為の兵器だとも考えられる。もっとも送り込んでくる前の世界での話なんだろうがな」


「対魔法少女用侵略兵器か……。で、何故それを公表しない?」


「分かっているのは何者かがこの世界に環状石(ゲート)を送り込んだという事実だけで、そこに何の目的があったのかは知らん。GEについても我々の存在を公表する必要がある上に、公表した所で何の解決にもならないしな。それに対魔法少女や魔法使い兵器の恐れがあるなどと発表してみろ、全ての責任を我々に押し付けて現実逃避する馬鹿も出るだろ?」


 事実として、GEが出現した当初にこの世界に存在した魔法使いや魔法少女達は、真っ先にGEを殲滅する為に環状石(ゲート)やGEに対して攻撃を仕掛けた。


 そして環状石(ゲート)の内部構造などを突き止めたが、出来た事といえばそれだけで数十人いた魔法の力を持つ者は僅か数名にまで減らされ、本来であれば強大な力を持つ魔力(マジカル)がGEに対して無力であるという事がわかっただけだ。


「その可能性もあるか。不確定な情報で世間を混乱させるだけという事も理解はできる。人はそこまで強くないしな」


「もちろん有用な情報はしかるべき機関に提供し、人類救済の手助けをしてきた。魔滅晶(カオスクリスタル)を利用したGE用結界装置の開発、生命力を表示させるリングの基本設計図の提出、特殊BB弾の開発補助や特殊改造エアーガンの改造にも協力している」


 GEとの遭遇戦で生き残った魔法使いたちが環状石(ゲート)などから引き出した情報を防衛軍特殊兵装開発部の坂城(さかき)厳蔵(ごんぞう)大宮内(おおみやうち)幸村(ゆきむら)に渡し、ふたりはその情報を元に生命力(ゲージ)という力に辿り着いた。


 ブラックボックス開発をしたのはふたりに松奈賀(まつなか)伊造(いぞう)を加えた三人ではあるが、彼らの協力が無ければ特殊トイガンや特殊BB弾が開発されず、かなり早い時期に人類は滅亡していたに違いない。


 なお、松奈賀(まつなか)伊造(いぞう)の妻美耶子(みやこ)は指輪はGEとの戦闘で失ったが元魔法少女で、瀬野たち生き残りの魔法使いとの橋渡し役として尽力している。


坂城(さかき)の爺さんはとっくに色々知っていた訳か」


「いや、知っているのはほんの一部だ。当然ながら独力で気が付くまで魔力(マジカル)(ヴリル)の事も知らなかったくらいだ。流石に魔法使いや魔法少女の力を持たない者に、事情を詳細に説明する訳にはいかんのでな」


「俺はいいのか?」


 一瞬、この何も無い空間に吹く筈の無い風が通り抜けた気がした。


 瀬野はもちろん、普段は真面目で隙を見せない母智月までもがちょっと呆れた表所で首を傾げている。


「同志凰樹にはかなり前から気が付かれていると思っていた。とっくに()()()()()()()だと思っていたのだが」


「こちらがわ?」


「魔法使いや魔法少女。つまり人とは少し違う存在だ」


 凰樹は軽く顎を撫で、少しだけ首を傾げた。


「俺は人だと思うが」


()()()()()神聖な十の剣ハイリヒ・ツェーン・シュヴェーアトを使える人間など居てたまるか!!」


 滅多な事では感情を昂ぶらせない瀬野が叫びながら突っ込みを入れ、母智月は凰樹に見える様にビー玉程度の大きさの輪を指で作った。


「えっと、凰樹君は確実にこっち側の人間だと思ってるからいろいろ話てるんだけどな~。あのね、もしかしてこれ位の宝珠……、七色か金色に光り輝く珠とか持ってないかな?」


「宝珠? いやそんな物は見た事は無いが」


「えっと、ここと似たような空間に導かれたりした事も無い?」


「無いな」


 ここ……(ひずみ)と呼ばれる空間に似た場所の心あたりは環状石(ゲート)の内部に広がる特殊空間しかない。


 しかし、現実世界でないという事であれば心あたりがある。


「あの技……、神穿波(ラグナ・シュピラーレ)は偶然会得したと聞いているが、()()()()()神聖な十の剣ハイリヒ・ツェーン・シュヴェーアトはどうやって会得した? あれは偶然で何とかなる技ではないぞ」


「あれか。あれは霧養(むかい)の分身を参考にしてどうにか真似できないか考えていて作りだした技だ」


霧養(むかい)の分身か……、確かにあの技も特殊だが」


 霧養(むかい)の分身は多身(たしん)の術と言い、魔力(マジカル)を持つ者が使う分身の術とほぼ同じ物だ。


 本人には知らされていないのかもしれないが、もしかすれば昔、霧養の家系の誰かに魔法使いや魔法少女がいたのかもしれない。


 正式に認められている魔法少女や魔法使いの数は少ないが先祖に魔法少女などがいた場合、極稀だが魔力(マジカル)を有していたり、その片鱗を残している場合もある。


 霧養の分身はその分身の一体一体が強大な攻撃力を持ち、GEだけではなく召喚者が敵だと判断した目標を殲滅する。


 過去に動かない分身をGEが真っ先に攻撃していたのは、呼び出した本体である霧養よりも分身の方が凄まじい力を秘めている為、動き出す前に最優先で攻撃されていたに過ぎない。


「本当にただの人のままなのか……」


「とっくに魔法剣士にでもなってるのかと思ってたよ」


「魔法剣士?」


「俺達みたいに魔法の指輪を継承されて魔法の力を得る者の他に、自力で人としての限界を超えて神に迫る者がいる。人類の最後の希望で人ならざる守護神、それが魔法剣士……」


 人としての限界まで力を振り絞りそれでも倒せぬ敵が現れた時、その存在を倒すという強い意志と正しい心の持ち主の前にだけ現れる希望の結晶【宝珠】。


 それを手にした者は時が止まった世界で無限に力を得る事が出来、どんな敵も倒す力を得る事だ可能だ。


「悪いが俺はその魔法剣士とやらでは無いな。(ヴリル)の使い方が多少上手いだけさ。生徒会長の様に変身とやらもできない」


(ヴリル)の数値で言えばランカーズの隊員もかなり高出力ではあるが、まだ人の域を出てはいない。(ヴリル)の最大値はどうやっても一万だ。しかし同志凰樹が見に纏っている(ヴリル)はおそらく億を超える。でなければ流石に火炎嵐フラムマ・テンペスタースを食らって無傷とはいかんからな」


 ランカーズの隊員は凰樹の影響を受けたと考えられている。


 しかし、それでも(ヴリル)の数値は人の域を超えてはおらず、この先どれだけ(ヴリル)が成長しても最大値で数千が限度だろう。


神穿波(ラグナ・シュピラーレ)神聖な十の剣ハイリヒ・ツェーン・シュヴェーアトという技名は自分で考えたのか? 同志凰樹らしくない技名のように思えるのだが」


「技名は夢で同じ様な技を見てな。それを流用した」


「夢?」


「ああ、夢の中でこの位の大きさの奇妙な()()()が現れてな、それに手をかざすとそこから何となく色々な技の情報や名前なんかが……」


 瀬野と母智月の目がどんどん冷たくなってゆく。


 凰樹自身は夢の話をしているつもりだが、それが何なのかを瀬野たちはうすうす気が付いていたからだ。


「あの、凰樹君。もしかしてそのカードをこの場に出せたりするかな?」


「夢で見ただけだぞ? そんなカードを出せる訳ないだろう」


 凰樹が夢に出てきたカードをイメージしても当然そのカードが実際に現れる事は無かった。


 その事に逆に驚いたのは瀬野と母智月で、凰樹の呼びかけに応じてそのカードが姿を現すと思っていたからだ。


「ねえねえ、瀬野君はどう思う?」


「おそらく夢で見たというのは知識の宝札だろう、あれは宝珠と同格の存在だ。それに同志凰樹から神力(プラーナ)を感じる。それもかなりの高出力でな」


「…………、これだけ神力(プラーナ)を発してるのに魔法剣士じゃないの? そんなのありえないよ?」


「変身能力が無いのが決定的ではあるが。それにもし魔法剣士化してれば先程の火炎嵐フラムマ・テンペスタースを受けた時に自動で防御能力が発動しているはずだが、あの時も変身すらしていないしな。だが神聖な十の剣ハイリヒ・ツェーン・シュヴェーアトなどの魔法剣士しか使えぬはずの技を使う……。こんな状況は流石に俺でも理解不能だな。確かに魂の神格化は始まって無いように見えるし」


 魂の神格化が始まればその身体から神威(しんい)が発せられる事が多い。


 それこそが人から神を超える存在に進化した証だが、今の凰樹からは流石にその神威(しんい)が感じられなった。


「これ以上は分からないという事か?」


「こんなレアケースは流石に手におえんな。また情報が入り次第連絡をする」


「しかたがないかな。あの、私達の事なんだけど……」


 凰樹がまともに戦って勝てる相手ではない事位、瀬野と母智月は十分に承知している。


 袂を分かったとはいえ環状石(ゲート)崇拝教といわれても仕方のない状況で、顔見知りであろうがなんだろうが、今までの凰樹であれば処理する事に何のためらいも無い筈だ。


「人類に無害であれば問題無いだろう? 俺と敵対する気も無いだろうしな」


「今まで通りという訳だ。()()はお遊びに付き合ってもらうだろうがな」


「ほどほどにしておけよ。これからもよろしくな」


 人類に仇なす環状石(ゲート)崇拝教もここに壊滅した。


 これで文化祭を心置きなく楽しむことができる筈だったが……。


「文化祭の事で、少し頼みがあるんだが」


「大体予想できるが、何とか交渉してみよう。屋上遊園地の件だろう?」


「流石だな。頼んだぞ」 


 これで明日の予定も大丈夫。


 それを確認した後で、凰樹箱の何もない真っ白な空間を後にした。



グラスト創刊コン用あらすじ


 一九七五年に世界中の様々な場所になんの法則も無く突然出現したピンク色をした鉱物の環状石、通称ゲート。出現から暫くは殆ど無害で単に破壊不可能なそれは十年後の一九八五年に人類、そして地球上の生物全てに対して突然に攻撃を開始した。


 環状石から出現し世界中で猛威を振るう謎の生物通称GE。


 人類が人を殺す為に開発し続けてきたあらゆる兵器が通用しないGEとの戦いは熾烈を極め地球上に存在していた生物は急速に生存圏を奪われ、代わりにGEが其処を支配下に収めていた。

 GEに襲われたものは全て、生物の種類を問わずにその身体を灰色の石に変えられ、なすすべも無く石に変えられていく。


 多くの国が滅亡し、人類は僅かに残る安全区域でGEの影におびえながら暮らしていた。


 少年少女が対GE民間防衛組織、通称【AGE(エイジ)】に登録し、GEとの戦いを繰り広げる。永遠見台高校(とわみだいこうこう)に通う生徒、凰樹おうき(あきら)も仲間と共にAGE(エイジ)として活躍し、環状石(ゲート)を破壊することに成功していた。さらなる脅威W・T・Fにも立ち向かい、多くの街や人を救い出してゆく。


読んでいただきましてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ