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ランカーズエイジ  作者: 朝倉牧師
居残り組編
62/98

取り戻された日常

楽しんで頂ければ幸いです


  八月五日、午後一時十五分。



 ランカーズから環状石(ゲート)破壊作戦の申請が出ていたとはいえ、隊長であり主戦力の凰樹(おうき)がいない状態での申請であった為に成功するか半信半疑だった対GE民間防衛組織は、環状石(ゲート)破壊作戦の成功に驚きを隠せなかった。


 特に対GE民間防衛組織事務所所長影於幾(かげおき)之滋(ゆきしげ)は、「ランカーズは凰樹のワンマンチームだと思っていたが、どうやらそうでは無いみたいだな」と、凰樹だけを重用していた今までの方針を変更する必要がある事に気が付いた。



 今回の環状石(ゲート)破壊作戦が成功した事により、他の居住区などからランカーズの引き抜きなどが更に悪化する事は容易に想像でき、上層部では移住の阻止などに今まで以上の労力をさかなければならない。


 特に神坂(かみざか)蒼雲(そううん)窪内(くぼうち)龍耶(たつや)霧養(むかい)敦志(あつし)の三人には以前から引き抜こうとする勢力が多数存在していた為、今後も一定距離以上を守る護衛などの手配と共にそれらの行動に注意する必要があった。


 今回も健康診断などの手配と共に作戦に参加したメンバーの軟禁が決まっており、移住などを考えない様に丁重なもてなしを用意する事が決まっている。



 影於幾だけでなく、多くのAGE隊員はランカーズの他のメンバーを凰樹にくっついて戦果を貰いお零れでレジェンド枠に潜り込んだお情けランカーなどと陰で呼んでいたが、その認識そのものが間違いであった事を思い知らされ、唯一、桐井(きりい)眞子(まこ)率いる守備隊のメンツだけは「やっぱり奴らも化け物の仲間だったか」「機会に恵まれてなかっただけで、アイツらならこの位やるだろうな」などと、その成果を当然のように受け入れていた。


 桐井は僅か数か月前に共闘した窪内たちが遠い存在に変わった事に、「ま、いずれこうなると思ったけどね……。ちょっと怖いけど」と、自らの予想よりはるかに速い速度で成長し続けるランカーズの隊員に驚きを隠せなかった。



 この日、今迄通り各種手続きが必要な人はそれぞれに振り分けられ、役場や学校などではこの数ヶ月でこの作業に慣れた者まで出現していた。


「はい、次の人~。多分これからもこの作業は増えるんでしょうね……」


「まあ、人が増える事は良い事さ。それに住む場所も食糧を生産する場所も増えるし」



 今回攻略したエリアでの石化からの復帰者数は少なかったが、これから人口が増えれば増える程この食糧問題は深刻化してくるので田畑など食糧生産に向いた土地を大量に取り戻した事は大きい。


 しかも今回復帰した者の中には教職員や役場の職員などが結構な数でいた為、これから復学した学生の増加に対応して新しく学校を開校しようと考えられていた為に居住区の教育委員会などからは復帰を喜ばれていた。



 今回奪還に成功した荒れ地と化している田畑を整備すれば、早ければ年内にも様々な作物を生産可能になるだろう。


 農地を所有していた農家には最新式の農法を覚えてそれをこの場所で行うか、それともこの農地を高額で手放し新し土地と家で別の職に就くかの選択を迫られる。



 奪還した元廃棄地区に存在した学校を再整備して学校を新しく作る為には幾つも問題があるが、近隣の居住区からも応援が来ている為に何とかできそうではあった。


 また、再開発する区域については居住区の上層部で利権に絡む様々なやり取りが繰り広げられており、実際に工事をする状況になれば他の居住区域から永住権などをチラつかせて大手の建設会社などを引き抜く算段などもされていた。



◇◇◇




「お母さん!!」


麗子(れいこ)……良かった、無事だったのね。こんなに大きくなって」



 荒城の屋敷の一室で目を覚ました瑛里奈(えりな)は娘である喜多川(きたがわ)麗子と八年ぶりの再会を果たしていた。


 石像に変えられた瑛里奈は共に石像に変えられた荒城家の屋敷の一室に大切に保管され、この日、ランカーズが石化元である環状石(ゲート)を破壊した為、元に戻る事が出来たからだ。



青海(おうみ)君。佳津美(かつみ)の我儘で君の人生を大きく狂わせてしまった事を謝罪させて欲しい。本当にすまなかった」



 荒城の祖父である荒城(あらき)鋼三郎(こうざぶろう)は瑛里奈に対して頭を下げ、何度も謝罪の言葉を繰り返していた。



「やめてください。私はGEに敗れてお嬢様の護衛任務に失敗する所だったのです。任務を遂行できなかった私の方こそ……」


「もうあの時の話は聞いていると思うが、凰樹(おうき)(あきら)という少年の助けもあり、佳津美は無事にこの街に戻る事が出来たのだ。君達が命懸けで佳津美を守り抜いてくれたからこそ、あの少年の助けが間に合ったのだ」



 もし仮に、瑛里奈達が最初から逃げるという選択肢を選んでいれば、特殊トイガンの銃撃音を聞き付けて輝があの場に駆けつける事は無かったかもしれない。


 そうなっていれば、あの場にいた全員が石像に変えられる結末も十分に予想できた。



「その少年には後で私からもお礼を言わないといけませんね」


「…………それは少し難しいかも知れんが」


 鋼三郎は少し表情を曇らせ、そう口にした。


「まさかその後でGEに?」


「その逆でな。環状石(ゲート)を二つ。その上、()()移動災害と言われるヴァンデルング()トーア()ファイント()を撃破した事により、彼はもはや世界的に有名になり過ぎた。助けられた者も数十万人に上り、直接会う事に制限まで掛かっておる」


 鋼三郎であれば孫娘である佳津美を通じて自宅に呼び込む事は可能だが、現状国の監視下に入っているといっても過言では無い輝と面会するのは不動産王である鋼三郎と言えども少しばかり苦労するような状態となっていた。



「……本当に実在する人なのですか?」


 常識的に考えて、おおよそありえない戦果を聞き、瑛里奈は凰樹が架空の人物か何かではないのかと疑った。


「本当よお母さん。凰樹君は今私と同じ高校に通ってるから」



 麗子のこの言葉を聞き、瑛里奈は更に驚いて「高校生? 麗子より年上でも十八歳?」と護衛の任務中ではありえない声のトーンで疑問を口にした。


 AGEの登録が十歳からである事を考えるとギリギリ考えられなくもない歳ではあったが、麗子が「今年入ったばかりの高校一年生。確かまだ十六だったかな?」と言った瞬間、信じられないという表情になった。



「あの頃から異様な強さではあったが、今はもうこの国の切り札に近い扱いになっておるな。儂の方に入った情報ではあらゆる機関が彼を引き抜こうとあれこれ水面下で動いとるらしいが」


 各居住区だけでは無く、国の枠を超えた動きが活発化し始めていた。


 特にW・T・Fの被害で頭を悩ましている国や、隣国でW・T・Fが発生した国などでは輝を引き抜こうと様々な工作を裏で画策していた。



「まあ、彼はともかく、今回青海(おうみ)君を助け出してくれた彼らには十分な礼をせねばならんだろうな」



 今はおそらく軟禁中だろうがなと、今までの経験で窪内や神坂達の状況は十分に了承しており、お礼をするのは軟禁が解けた後で良いだろうと考えていた。


 


◇◇◇




 九年前に妻をGEの手により石像に変えられていた日本史担当の深山(ふかやま)直弥(なおや)も、健康診断や役場での今後の為の説明などを終えて自宅に戻っていた。


 夕食は独り身の長かった深山が作り、九年ぶりに最愛の妻との食事を楽しんでいた。


「九年……、長くはあったが待った甲斐があった」


「九年……か。長い間ひとりにしてごめんなさい」



 深山は最愛の妻である弥生(やよい)が石化から復帰した事に対しては嬉しい反面、不安の様な物も抱えていた。


 それを感じ始めたのは三年ほど前だが、あの当時に石化が解けていたとしても弥生は二十四歳、そして深山は三十歳だ。


 現在では更にその差は開き、今年深山は三十三歳を迎えたが、弥生はあの時のまま若々しく二十四歳のまま。


 実際に歳が離れた為に折角石化から解放されたにも関わららず離婚をする夫婦も珍しくは無く、現在では喜多川の父親の一件も世間ではそこまで攻められるような事では無くなっている。



「いや、九年も助け出せなかったのは俺に力が無かったからだ……、随分と……歳も離れてしまったな」


 深山は迷いながらもその言葉を口にし、弥生がその言葉にどう反応してくるか、静かにその言葉を待った……。



「そうね、少し歳の差夫婦になっちゃった事は仕方ないわ。でもごめんなさい」


 やはりか、深山はその言葉も覚悟してはいたが、せめて弥生を石像から元に戻せた後の姿を見れて良かった、そう考えていたが……。



「実は私、同い年より年上の人の方が良かったの、あの時は言い辛かったけど。今の直弥さん……、とっても素敵よ」



 そう、あっさりと弥生は深山の斜め上を行く言葉をつづけた。


 その言葉はもしかすれば優しい嘘であったのかもしれないが、それは九年待ち続けた深山が報われる言葉でもあった。



「そういえば、直弥さんの学校の生徒で瀬野君っている?」


「ああ、アイツは……」



 瀬野が永遠見台高校(とわみだいこうこう)入学後に起こした伝説となっている事件の数々、怪我人が出る事は珍しいが、その怪我は全部その事件で悪乗りし羽目を外し過ぎた生徒の自業自得で起こっている。


 深山も何度かその事件の収拾に駆り出されている為、瀬野の悪戯に頭を悩ませる事も一度や二度ではなかった。



「その瀬野君からお酒が届いてるの。『奇跡の再会』って面白い銘のお酒ね」


「結構酒は飲んでいるんだが、初めて聞く酒だな……。いや何処かで聞いた事が……、あ……」



 奇跡の再会は西条の酒造で作られているが、頑固な杜氏が大切な人との再会を祝う為に採算度外視で作り上げた銘酒中の銘酒で、おいそれと市場になど出回らない為にその存在を知る者すら少ない。


 酒飲みもこの酒が必要な人の為にあえて購入は控え、この酒の存在を知る一部の人だけが再会を祝って送る事もある、そしてこの奇跡の再会は必ず七百五十入りの瓶を二本紐で括られており、その状態こそが購入者がこの酒に手を出していない証拠とされている。



「折角だから呑みましょう。二人で飲むのも久しぶりだし」



 弥生はそのうちの一本を開けてお互いのコップに酒を注いだ。


 二人は再会を祝して乾杯し、コップに注がれた酒をお互いに飲み干した。


「九年ぶりの再会を祝って乾杯。美味しい……、こんな状況なのに、こんなにいいお酒を造ってる所があるのね」


「そう…だな……、今まで呑んだ酒の中で、これ…が……一番旨い…………。瀬野は……、アイツはうちの生徒で、ちょっと悪戯が過ぎる事もあるが、悪意を持って誰かを傷つける事なんて一度も無い。本当に人の心がわかる奴さ」


 それは深山が今まで飲んでいたどんな酒よりも旨く、そして流れる涙のせいでほんの少しだけしょっぱかった……。


 瀬戸がこれだけの銘酒を送ってくれた事も嬉しかったが、再会した弥生と九年ぶりに交わした盃が心に染みわたったからだ。


 深山は以前神坂(かみざか)から銘酒『奇跡の再会』の話を聞いた事があり、その時はまだ石像に変わったままだった弥生の事を思い出し、その時の記憶そのものを頭の隅に追いやり思い出さない様にしていた。


 しかし弥生に聞いた話では瀬野は深山の再会を祝う為にどういったルートかこの入手困難なこの銘酒を入手し、入手する為の苦労話など何も言わずそれを無造作に手渡して立ち去ったという事だった。




「私も、こうしてまた再び直弥さんと一緒にお酒を呑む事が出来るなんて思わなかったわ。本当に奇跡みたいな事ね」



 防衛軍も年に数十程は環状石(ゲート)を破壊するが、工業地帯や生産拠点などを優先され、県内でひとつかふたつ環状石(ゲート)が破壊されればいい様な状態だ。


 低レベルであっても今回の様に犠牲者の数も少ないような場所は優先順位が低く、もう少し大きなエリアを支配下に置く環状石(ゲート)が優先されて破壊されている。


 その為、今回の様な環状石(ゲート)を破壊するには、ランカーズのメンバーの様に自らの力でその奇跡を引き寄せる他は無かった。



「奇跡さ。感謝してもし足りない程の……」


 おそらく、その奇跡を起こした奴らはそんな事を考えてもいないのだろう。


 彼らにとっては、既にAGE部隊による環状石(ゲート)の破壊という行為が日常に組み込まれているのだから……。



「良い生徒に恵まれたのね」


「ああ、弥生を助けてくれたのもうちの生徒だ。神坂(かみざか)蒼雲(そううん)窪内(くぼうち)龍耶(たつや)霧養(むかい)敦志(あつし)伊藤(いとう)聖華(せいか)楠木(くすのき)夕菜(ゆうな)竹中(たけなか)(ゆかり)宮桜姫(みやざき)香凛(かりん)……。あいつらにはよく礼を言わんとな……」



 今はおそらくどこかのホテルに軟禁されているであろう、ランカーズのメンバーを思い、そして「明日の登校日にでもお礼を、……まあ無理か」と、冷静に窪内たちの状況を理解していた。



◇◇◇



 そして当の神坂達はというと、いつも通りホテルに軟禁され、いつも通りにあまり意味の無い健康診断などをおこなっていた……。


 今回は夜に祝勝会なども用意されているという話だが、大広間にも臨時のカフェが設置されており、お菓子や果物それにアイスなどが大量に用意されていた。



「やっぱりこうなるっちゅう訳でんな」


「今回は輝がいないからこんな状態の大広間まで解放されてる分マシだろ。とりあえず明日の登校日は中止にならないそうだが、俺達はまた数日此処で軟禁らしい」



 凰樹がいた場合、大広間あたりに顔を出せばそこで偶然を装って誰が接触してくるか知れたものでは無い為に、部屋に閉じ込めてすべてルームサービスなどで対応させられていた。


 部屋の前にはSPが何重にも警備体制を敷き、蟻一匹無断では立ち入れないような状態だった。



「仕方ないっスね。でも今回の報酬で増えたポイント見たら輝さんも驚くと……」



 もう既にあまり意味の無いレジェンドランカーページのポイントを確認していた霧養は其処に表示されている情報を見て思わず声を失っていた。



「どうした? 今回の報酬は俺とお前が十億ポイントほど多いだけだろ? 順位に変化は……って。げほっ!! なんだこれ?」


 神坂は思わず飲んでいた水を噴き出して咳き込み、其処に表示されていた凰樹の総獲得ポイントを二度見していた。


「総ポイント六百五十六億やて? 凰さんなにやらかしたんや?」


「何か情報は……、これっスね」


 更新されていた凰樹の情報を確認した窪内たちは、【防衛軍との共同作戦によるヴァンデルング()トーア()ファイント()二体の撃破&共闘ボーナス】と書かれおり、その内容がおそらく凰樹の手によるW・T・Fの単独撃破に間違い無い事を見抜いていた。



「口止め料って訳やな」


「AGEに助けを求めた上に単独撃破されましたじゃ防衛軍の沽券に係わりまくるからな。防衛軍は日本全土で頑張ってるから別にW・T・Fを処理できなくても無理はないんだろうが」


「まあアメリカでも何万人も正規軍を石像に変えて暴れまくってるって話っスからね。他にも国を滅ぼしまくってる移動災害っス」



 現状、W・T・Fほど恐れられている存在は無く、レベル十を超える高レベルな環状石(ゲート)も移動してこないだけマシなどと言われていたりもする。


 そのW・T・F撃破の報酬に比べれば、今回増えたランカーズの報酬など微々たるものだった。



「援護射撃も碌に無しにW・T・Fを撃破したんやろか?」


「流石に輝でもあの再生速度だと無理な気がするぞ。刹那……一秒も無い位の隙だろうが、その間だけでも誰かが援護射撃をしないと…って荒城がいたか」


「ゆかりんか龍耶(たっち)がいたらそんな心配は無用っスけど。俺や蒼雲(そううん)さんの場合、威力あり過ぎが災いして乱れ撃ちになりそうでその一瞬限定だとちょっと不安っスね」



 今の神坂や霧養の攻撃力なら、再生力を無視して撃ち続ければ反撃の隙など与える事はないが、逆に凰樹が斬りこんでいくタイミングを逃しかねない勢いだ。


 それに今のM4A1改弐であれば暴発の危険性はないが、凰樹や荒城が使っていた物と同じであれば、やはり神坂や霧養の纏う(ヴリル)に耐え切れず、途中で爆散した事だろう。



「何見てるの? ……なにこれ?」


「凰樹君、向こうでも何か仕出かしたみたいですね」


 部屋でくつろいでいた宮桜姫達も手にそれぞれジュースなどを持って大広間に集まり、表示されているポイントを見て苦笑していた。


「向こうの居住区もあきらがいた事は不幸中の幸いと思ってるのは間違いないだろうけど、あっちの防衛軍のえらい人とかがあきらを引き留めたりしないかな?」


「可能性はゼロやおまへんが、流石に戦力惜しさに学生AGEを首都に留めたら防衛軍の面目丸潰れやさかいありえまへんな。協力要請とかで手を打つんちゃいます?」



 流石に窪内は向こうの上層部の動きには聡く、向こうが妥協して来そうなラインを正確に見切っていた。



 三例目という事もありマスコミが騒がなかった事が幸いし、今回の軟禁は僅か三日で解かれた。


 この辺りも周囲の感覚が麻痺してしてきている証拠ではあるが、マスコミ各社は【首都圏にW・T・F発生!!】【今まで出現した各国では甚大な被害も今回は奇跡的に被害なし!!】などの大きな見出しで特集を組んでいた事も大きかった。


 何時の時代でも首都圏への被害に対する報道は大きく取り上げられるが、地方で同時に何か起こっても扱いは大体小さい。


 まして、今回は首都に出現したのがW・T・Fという事もあり、マスコミ各社はその詳しい情報の収取や関係者への取材の為に完全に出払っていた。



 翌日八月六日の夕方、今回の一件でガンナーガールズのコンサートに参加できないと考えた神坂は警戒厳重なホテルを抜け出し、存分にコンサートの最前列で生歌を堪能したという。





読んで頂きましてありがとうございます

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