プロローグ
はじめまして。こまいぬです。
読んでいて心が躍る小説を書きたい。そんな一心で、自らの心と頭に浮かんだストーリーを小説にさせていただきます。
こんな世界があればいいのに。いや、いつかそうなる。
そう、心で思っていただけるような小説になるよう精進いたします。
「ピピピピッ」「ピピピピッ」「ピピピピッ」
僕の一番嫌いな音が・・・僕の頭に鳴り響く。
自らの意志では抵抗しているけれども、体に刻み込まれたような動きで時計を止める。
「起きなさぁーい。朝ですよー。」
昔の記憶だ。充実していた子ども時代の朝と違って、今はなんと空虚なのだろうか。
シャワーを浴び、ニュースを見ながら軽い朝食をとる。
「はぁ。」つまらない毎日だ。体が自然と猫背に曲がる。
「狛村くん。ちょっといいかな。」
ふと我に返ったとき、僕は会社の自分の席でPCを見ていた。
「はい!今行きますっ。」
威勢のいい返事だろう・・・外用の。
狛村というのは僕のことだ。
会社の終業ベルが鳴ると、僕は帰路につく。
何の変哲もない毎日だ。
その日も長い帰路を無事終えるつもりだったんだけどね。そうじゃなかった。
漫画やアニメのような世界にいつも行きたい行きたいと思っていた僕だけれども、
実際にそんな場面に遭遇すると困ってしまうものだ。
ましてや、それが新たな冒険の1ページ目だなんて気付くものかね。
「なんて厄日なんだろうなぁこりゃ。」こんな場面に遭遇しちまうなんてさ。
僕の冒険の1ページ目は、蒸し暑い夏の夜に寂しい空き地から始まったんだ。