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1話 それは転生か


 

 見慣れない天井。だが、見たことがない訳でもない。不思議な気分だ。まるで昔に戻ったような…。


「どこ、だ?…ここ」


 スカイティアの部屋に比べれば、狭いと感じる。だが、掃除は行き届いた部屋に俺はいた。ここが死後の世界ってやつか?と頭に言葉が浮かんでくるがいつもとは違う不思議な感覚だ。思考が遅く感じる。


 不図思い、綺麗で汚れのないベッドから立ち上がると体が目に入る。そこには引き締まっておらず、だらしなく出た腹があった。心なしか…いや、完全に身長も低くなっている。手もぶよぶよだ。


「…昔の俺か」


 ボソッと俺は独り言をつぶやく。そういえば、この部屋は俺たちがクラスで転移させられてきた時の城の客室にそっくりだ。__鑑定。自らの手を見ながら、そう念じる。



 須賀すが 幸平こうへい


 どういうことだ!?昔の名前?それに情報量も少なすぎる。名前だけ?おかしいその気になれば、体内の水分量から残りの寿命まで見えてたんだぞ?


 …レベル1

頭にそんな言葉が浮かぶ。そうか…そういうことか。


 これは過去に戻ったってことか、それとも転生か。過去に戻ったというの確実だ。だが、もはや、これは別人だ。200年も前だぞ?誰だよコレ。豚じゃねーか。

 よし、大体の状況は把握できた。要するに昔に戻ったってことだな。じゃあ、やることは2つ!あの時の全盛期のステータスに戻す。それができたら、スカイティアを作る。んでもってグリューとは戦わない。これはチャンスだ。神が…いや、神は俺だった。女神が俺にくれたチャンスだ。天空の女神カイネに感謝しないとな。


 __鑑定のレベル上げるか。…あれ頭痛くなるんだよな。 

 鑑定鑑定鑑定『鑑定のレベルが2に上がりました』鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定『鑑定のレベルが3に上がりました』鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定鑑定__。


 いてー。慣れてなきゃ、頭割れるなコレ。


 __鑑定。




 須賀 幸平(16)男

 スキル 

鑑定レベル4


 スキルが少ないな。次は魔法か。


 手の平に火の玉をイメージする。が何も出てこない。もしかして詠唱しなきゃダメなのか?しょうがないな。スカイティア流といか、【リエイの書】の詠唱しか覚えてないぞ。


「火の精よ。我に力を『火球ファイアボール』」


 おお、でた。なんだろう魔法を使っただけなのに謎の感動があるな。よし、続けて__


「スガ様、ご夕食の準備が整いましたので、ご案内に参りました」


 夕食?


「ああ、すまない。ところで今は何時だ?」

「…日が入り終わりました」

「そうか、先に行っててくれ」

「…承知しました」


 そうか、時計は高級品だったな。それは置いといて、それは置いといてだ。あのメイド、ドア越しに舌打ちしなかったか?…そういうことか。スカイティアの時は威厳が無くなるからと言われてこの口調にしていたんだったな。もう慣れて戻すのは大変だろうな。戻す気もないがな。

 まあ、いい。夕食などとらなくても死にはしないし、寧ろ、空腹耐性が取れるならいいだろう。と、続きをやっていくか。



 _______________


 20分経ったが、昔の比べるとスキルの習得も成長も早い。早すぎるくらいだ。練習方法を知ってるからって、昔なら一日みっちりやらなきゃいけないのが、20分だ。これが早すぎると言わずして何というのか。


 須賀 幸平(17)男

 

 ステータス

体力240/240

魔力 40/200

攻撃160

守備170

魔攻340

魔守210

俊敏100

 

 スキル

鑑定レベル6

魔力操作レベル18

魔力感知レベル11

火魔法レベル3

水魔法レベル2

風魔法レベル3

地魔法レベル1

光魔法レベル2

闇魔法レベル3

重力魔法レベル4

空間魔法レベル2


 よし、まあ、いい感じだな。そしたら__鑑定。__火魔法。__!


『並列思考の復元に成功しました』


 ん?復元?復元だと!?習得ではなく、復元どういうことだ?こんなことはなかったぞ。転生の影響か。それなら納得がいく。いや、納得しなければいけないと言った方が正しいか。それにしても、並列思考が手に入るのはあと数年後になるはずだ。まあ、速いにこしたことはないな。そうとも限らないか、もし、この行動が少しでも未来に影響を与えているのだとすれば、何処かで確実にずれは生じるはずだ。それでもし、もしあいつらに危害が及ぶようなことが遭ったらどうする?どうもできないか。…そんなことで死ぬような奴らじゃないか。


『思考加速の復元に成功しました』

『予想の復元に成功しました__予想のレベルが一定に達しましたので、簡易未来予測が派生しました』


 __並列思考。スキルを発動して思考を増やす。今回生み出すのは魔法を担当する思考だ。これさえ手に入れば、いつでも最高の状態で魔法を練習できる。

(じゃあ、任せたぞ魔法担当)

(任せろ。今日中に全魔法を20まで上げてみせようか)

(待て、昔の魔力回復力はないぞ)

(なければ、得ればいいだろう。魔力核を開いて暴走させる)


 ふむ。いい考えだが、果たして今の体は耐えられるのだろうか。最低でも痛覚操作のスキルが欲しいな。…やるか。__魔力操作。武器生成。


 体を巡っていた魔力を右手の平に集めていく。それは次第にナイフのような形になっていく。


『武器生成の復元に失敗しました』

『武器生成を習得しました』


 魔力量の違いか、復元に失敗してしまった。まあ、魔法担当も何も言ってこないから大丈夫だろうな。問題はその後だ。取得したのにもかかわらず、ナイフの形が安定しない。操作の方は問題ないと思うからたぶんは魔力量だろうな。早めにひらかなくては。


 トントン


 部屋にノックオンが響く。


「夕食は持ってきてくれ。今は忙しいんだ」

「…幸平くん?わたしだよ」


 わたしって誰だよ。と、思ったが知ってるな。


「鍵はかかってないぞ」

「失礼しまーす」


 この人懐っこい声とクラスでも女神やら天使やらと言われていた顔には聞き覚え、見た覚えがある。__鑑定。


 神原かんばらりん(16)女

 ステータス

体力320/320

魔力540/540

攻撃80

守備140

魔攻240

魔守290

俊敏200

 

 スキル

鑑定レベル2

魔力操作レベル1

光魔法レベル5


 光魔法のレベル高いな。


「鈴か」

「ふぇ?名前?」


 グリューなしでカイネと戦えてたやつが何を狼狽えているんだ。名前か、そう言えば、未来では?昔では?基本誰でも名前で呼んでいたからな。名前で呼ぶようになるのはいくらか先か。めんどくさいからこのままでいいな。


「何かおかしなことでもあったか?」

「え?幸平くんに名前で呼ばれるのって初めてだったから」

「そうか。で?何の用だ」

「なんか雰囲気変わったね。気にしなくてもいいんだよ?誰ん位だって得意不得意があるんだから。きっと幸平くんにしかできないことがあるはずだよ!」


 何言ってんだこいつ。俺にしかできないことなんか滅茶苦茶あるぞ。創世神あのやろうぶっ殺したから、一から世界を作れるのは俺しかいないわけだしな。他にも…そういえば俺にできることはスランもできるんだったな。


「それで?励ましに来たのか?だったら出ていってもらえないか?俺は色々と忙しいんだ」

「そ、そう?ごめん。ご飯に来なかったから落ち込んでいるのかなって思って」

「それだけか?」

「え?」

「それだけか?それだけの様なら早く出ていってくれ。さっきも言ったが俺は色々と忙しいんだ」

「…わかった。あんまり気にしちゃだめだよ?」


 なんだこいつ。人の話聞かなすぎだろ。


「おいっ!豚何スカしてんだよ」


 鈴を送り出す(ほぼ強制)をするためにドアを開けるともうほとんど記憶にない男三人組が立っていた。


 鹿井しかいりょう(17)男

 ステータス

体力360/360

魔力240/240

攻撃360

守備270

魔攻260

魔守110

俊敏350

 

 スキル

魔力操作レベル1

火魔法レベル2

身体強化レベル1

格闘レベル3


 おー初期がほとんど俺より高いな。恵まれてんな。

『鑑定のレベルが7に上がりました』

 

 あ、レベル上がった。


 三角みすみ 啓二けいじ(17)男

 

 ステータス

体力230/230

魔力400/400

攻撃140

守備190

魔攻380

魔守310

俊敏240

 

 スキル

魔力操作レベル1

水魔法レベル1

風魔法レベル1


 ユニークスキル

言語理解


 増えた項目はユニークか。となると次は称号だな。まあ、とりあえず鹿井取り巻き二号の鑑定をするか。


 高橋たかはし龍太りゅうた(16)男


 ステータス 

体力240/240

魔力200/200

攻撃150

守備460

魔攻240

魔守510

俊敏180

 

 スキル

身体強化レベル1

身体硬化レベル2

状態異常耐性レベル1

自動回復強化レベル1


 ユニークスキル

言語理解

鉄壁レベル1


 壁だなこれは。体力の低い壁ってメタルボディでも持ってんのか?


「何か気に障ることでもしたか?鈴にはさっきも言ったと思うが俺は忙しいんだ」

「何スカしてんだって聞いてんだよ!?」

「それに豚の分際で神原さんを名前で呼んでんじゃねーよ」


 嫉妬か。男の嫉妬程、醜いものはこの世にないな。それに名前で呼ぶのは当然のことだろう。そうじゃなきゃ、スカイティアの幹部の半分以上はクライシスになるからな。


「何か不満か?」

「あ?そんな口調にしただけでてめーが無能ってことに変わりはねーぞ」

「嫉妬か?俺は不満かと聞いたんだがな。恋は盲目というが、耳まで悪くなるのか?」


 その言葉に鹿井が糸目で分かるほどにキレ、須賀の顔目掛けて拳を振るう。が、そんな怒りに任せた拳が須賀に当たることはなく、軽く受け流しながら接近され、足をかけられ何の抵抗も出来ないまま倒される。


 首に肘を入れられてまともに喋ることのできない鹿井に向けて須賀が言葉をかける。


「どうした?随分と無様じゃないか?子供でもあの程度躱せるぞ?」


 その言葉に取り巻きと鈴はハッと我に返る。そしてすぐに取り巻きたちが須賀を剥がそうと近づく。


「おい、離れぞ」


 そんな言葉と共に殴りかかってくる三角の腕を掴み、引き寄せながら立ち上がり、三角に鹿井の顔を踏ませる。三角が驚きつつも鹿井を避けて倒れようとしたため、ダメージ自体はそこまでないが、少ないながらも仲間割れまがいのことは起きるだろう。


『体術の復元に成功しました』


「痛ぇな。はやくどけよ」


 鹿井はそんな言葉を吐きながら、三角を突き飛ばすようにしてどかすと立ち上がる。この一連の動きを見た高橋は完全に委縮してしまっている。そこで鈴が動いた。


「もう喧嘩は止めて!!」

「ほら良かったな。これ以上無様をさらさなくて済みそうだぞ」

「幸平くんどうしちゃったの?昨日…今日の朝みんなで集まってた時までいつも通りだったのに」


 鈴はそのまま少し涙ぐんだ声で言葉続ける。


「まるで、人が変わったみたい」 


 中々いい線いっているな。どちらかというと少し早まった感じだな。


「お前マジでぶっ殺す!」


 鹿井がさらにキレてポケットからナイフを取り出す。それに特に怯むことなく、須賀は前進する。


「ほらどうした?そのナイフは飾りか?」

「クソがあああ」


 ナイフを構えて特攻してくる。鹿井のナイフを蹴り上げ、宙を舞ったナイフを掴むと鹿井の後ろに回り込み髪を掴みながら上を向かせ、ナイフを首に当てる。


「このナイフは切れ味があまりよくないな。首を斬ったら痛いだろうな」


 須賀の独り言のようなその言葉に鹿井は怯える。その様子を見て満足そうに笑いながら須賀は手を放し鈴に声をかける。


「俺は忙しいんだ。みんなを連れて先に行っててくれないか?」


 鈴は怯えた鹿井とその取り巻きに声をかけて、立ち上がらせると須賀に声をかける。


「ご飯一緒に食べないの?」

「さっきも言ったがな、俺は今忙しいんだ」

「わかったよ。夕食は持ってきた方がいいの?」

 

 須賀はその言葉に半分呆れながら答えた。


「ああ、頼む」



 リエイ・クライシス


 ステータス

体力931200000000

魔力846933100000

攻撃776346400000

守備738304800000

魔攻647238140000

魔守1377236450000

俊敏2857400000000


 スキル

魔力操作レベル24000

魔力感知レベル15000

熱源感知レベル12000

火魔導レベル106

水魔導レベル202

風魔導レベル170

土魔導レベル90

光魔導レベル240

闇魔導レベル80

身体強化レベル3600

身体硬化レベル3400

破魂攻撃レベル20

スカイティア流格闘術レベル980

スカイティア流武器術レベル14000

掌握レベル400

念話レベル100

再生レベル8000

高速演算レベル64000

未来予測レベル2000

並列思考レベル18


 ユニークスキル

言語理解

神眼

神圧

存在否定

重力支配

時空間支配

痛覚支配

感情支配

法則支配

炎熱支配

酷寒支配

物理無効

精神攻撃完全無効

状態異常完全無効

自然影響完全無効

合成

創世

遊戯

絶対契約(配下)

魔法の極み

魔導の極み


 称号

スカイティアの王

魔物たちの長

天空の支配者

人族の天敵

魔物の天敵

神殺し

創世の後継者

遊戯の後継者





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