第一話 いつもの日常plus黒衣の少女
今日もいつも通りだ。
今日もいつも通り学校に行っていつも通りに生きている。
何も問題はない。
問題がないのが問題なのかもしれないけれど。
たとえば、打ち込めるものもない。趣味もこれと言ってない。自分のこともあんまり好きではない。
それだけで死にたいなぁなんて考える。
新たな刺激がほしいんだと思う。死ぬっていうのは一度しか味わえないある意味究極の刺激だ。人の自殺とかで盛り上がるのって一瞬だけど盛り上がるときはあっという間に盛り上がる。
それって死が非日常だからってことだよね。
そうやって佐藤舞という自分は死を分析したりしている。
多分友達が知ったらひくだろうな。
こうやって毎日毎日考えてるうちに本当にわけわかんなくなってくる。
自分が死にたいのか死にたくないのかなぜ生きているのか。
そんな時だった。
黒い服に黒い髪、黒い靴に黒い傘。そんな女の子が現れたのは。
あんな子この辺にいたっけ、などと考えている間に彼女はこちらにやってきた。
小学生程度に見えるのに、服と色のせいでアンバランスだ。
「お姉ちゃん。死にたいの?」
私はその言葉にひるんでしまった。
誰この子、なんで私のこと知ってるの?誰にも言ってないのに。
「あは、あたり?」
その子の目が赤色に光っていた。気持ち悪い。得体のしれない恐怖。
逃げようとしたがうまく足が動かない。
「わたしね、リリアっていうの、よろしくね。ちなみに死神です!」
にっこりと満面の笑みのリリアと裏腹私の顔は引きつっていた。