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5章-3.口は災いの元だ 2022.12.24

「お前ら集まったか。今晩10億の男の首を取りに行く」

「なっ!? 本当に見つかったんですかい?」

「あぁ。間違いないだろう。口外するなよ? 横取りされたらかなわないからな」


 俺は変わらず男たちの話し声に耳を傾ける。


「確か生死は問わねぇんだったよなぁ?」

「あぁ、その通りだ。たとえ死んでいても男の頭部さえ引き渡せば10億だ。さっさと殺しちまうのが無難だろう」

「んで? 夜中にサクッと寝込みを襲うってことですかい?」

「その通りだ。そのつもりで準備してくれ」


 気配と話声から、店主のほかに集まったのは5人の男のようだ。


「ダメじゃ! 男は悪い人間じゃないんじゃ! 考え直してくれ!」

「煩いな。いい加減にしろっ!」

「ひっ!」

「は? 避けた……だと……?」


 俺はちらりと少女の姿を見るため物陰から顔を少し出した。どうやら店主に殴られそうになった所で、その拳を少女が躱したらしい。


「おい死神……、よく見たらお前、少し見ない間に随分と身なりが良くなったじゃないか。肉付きも良くなっているな。どこかでたらふく食わせてくれたお人好しでもいたのか? 随分お世話になったみたいじゃないか」

「……」

「どこの誰だか知らないが、余計な事を……。ナツメ、邪魔になるから死神を拘束して地下に入れておけ!」

「へい!」


 その瞬間だった。ナツメと呼ばれた男は目にもとまらぬ速さで少女から大鎌を取り上げると、一瞬にして少女を拘束してしまった。そして少女を縄で縛りあげると連れて行ってしまう。少女は懸命に暴れていたが全く歯が立たない様子だった。


 これはあまり良くない状況だ。俺がこの後こっそり少女を助け出したとして、少女を連れて逃げる事は難しい。すぐに気づかれて追われることになるだろう。また、このまま俺が姿をくらませれば、俺が住んでいたアパートが被害にあうはずだ。最悪大家の佐藤が巻き込まれるかもしれない。世話になった佐藤を巻き込みたくはない。となれば、残された道はあまりなさそうだ。


 兎にも角にも、まだまだ情報が圧倒的に足りないだろう。俺は引き続き隠密し男たちの会話から情報を得る事とした。

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