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7話:「だから俺の話を無視をするなっ!」


ベルナルドは、サラムコビナ支部建物内の職員用ラウンジのソファでくつろぎながら新聞を読んでいる。この世界の一般企業などの待合エリアと比べると静粛で、質の良い調度品が用いられ、簡単な飲食物が提供されている。新聞・雑誌などの読み物の持ち帰りは可能だ。

ベルナルドが読んでいる欄は、各大陸の武器・防具店などの各大陸の経済情報の記事が載っている。

「俺を置き去りにして、優雅に新聞読むとはどういう事だ、え、おい?」

不機嫌な声が聞こえた方向を向くと、そこには不機嫌なラインヴァルトがいた。

「む、もう終わったのか、もっと愉しんでくるのかと思っていたのだが。今回は早いな」

「それはどんな意味だ?」

不機嫌な声のまま、ラインヴァルトが尋ねる。

「――――それより知っているか?、アディガリア大陸オリィステイト王国を拠点としている「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」がこのポートリシャス大陸の極東地域のイズモに進出するみたいだぞ」

「俺の質問は無視かい・・・それを聞いて俺にどう答えろと言うんだ?」

ラインヴァルトは、何とも言えない表情を浮かべる。

――――さて、ここで少しこの世界には主要な大陸はどれくらいあるのか簡単な説明を。

ラインヴァルトとベルナルドがいるこの大陸――――ポートリシャス大陸をはじめ、アルフレア大陸、ヴァリアウィング大陸、アディガリア大陸、トリールハイト大陸、タイノブラウ大陸、バスチアラングル大陸、ロアールフリート大陸の8大陸が存在している。

この各8大陸にも連合警備隊は存在しているのか?、もちろん存在し、命知らずで英雄志願の冒険者を管理取り締まる冒険者管理局もある。

ベルナルドが言った「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」は、主にアディガリア大陸の冒険者と一般市民に向けて商売運営をしているが、昨今の冒険者の動きが多様化をしてきたためなのだろう。これまで、市場としての注目度は高くなかったが、中長着的な消費の牽引役に期待してか、それとも将来の収益拡大の足場を築くためか、ポートリシャス大陸極東ヤマト王国を拠点に冒険者や連合警備隊極東本部に武器を提供販売している2つの商店「トリオカ武器商店」と「シラトリ防具商店」のあるヤマト王国に進出せず、隣国のイズモ皇国と進出契約調印をした。

「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」の社長兼最高経営責任者は「ポートリシャス大陸で最も活力がある地域で非常に意義がある」と大きな期待を寄せている。

「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」が道具商品の他に複数の施設を組み合わせる目的は、主として集客力向上のためだ。飲食施設や娯楽施設などの複数の施設が集まっている。

道具類の商品も豊富で質も高品質、集客力向上のために飲食施設や娯楽施設などの複数の施設を建設する「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」のポートリシャス大陸極東進出は、極東全域の商店の集客の影響も大きいため、その衝撃はポートリシャス大陸の各方面に広がっている。

以前に紹介した「トリオカ武器商店」と「シラトリ防具商店」の武器開発は、「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」のポートリシャス大陸の進出も少なくとも関係がある。

だが、たがが一つの大型商店の進出でアタフタするような「トリオカ武器商店」と「シラトリ防具商店」ではない。

――――ここ最近、ポートリシャス大陸に他大陸の大型武器商店、防具商店、道具商店などの進出計画が相次いでいるためだ。各商店もポートリシャス大陸の冒険者や一般市民の集客を当て込んでおり、「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」の開店を受けて集客競争は激化することは間違いないだろう。

「もちろん、ラインヴァルトに「ジャックフロスト&ジャクランタン複合産業道具店」のアクセサリーを買いに行ってもらおうと思っている。婚約者が欲しいとか言っていたんだ」

ベルナルドがいたって真面目に答える。

「なんで俺が、お前の婚約者の欲しがるアクセサリーを買いに、極東のイズモに行かなきゃならんのだっ!!」

ラインヴァルトが大きな声で反論する。

「ついでに、ヤマトにも出向いて本場の「トリオカ武器商店」と「シラトリ防具商店」の和菓子も買ってきて欲しい」

ベルナルドは、ラインヴァルトの反論を無視するかのように言う。

「だから無視かいっ!!、それと遠いわっ!!、お前は、移動手段の汽車でどれだけかかると思っているんだっ!?、その前に自分で買いに行けよ!」

「前々からお前は言っていたじゃないか。「極東地域の最大高級歓楽街「ヤスクニ」の女とヤリたいな。ここの高級歓楽街「エデン」の女の味には飽きたぜ」とか」

「だから、他人が聞いたら誤解するような発言はやめてくれっ!!」

極東地域の最大高級歓楽街「ヤスクニ」がある場所は、ヤマト王国だ。そこは、極東地域の最大高級歓楽街だ。綺麗でセックステクニックの高い高級娼婦の数も、極東地域随一。それが「ヤスクニ」である。ポートリシャス大陸には高級歓楽街は「ヤスクニ」を入れて、神聖グランクール帝国の高級歓楽街「ヴァルハラ」、自由都市サラムコビナの高級歓楽街「エデン」を入れて三つ存在している。

「む、いつも言っている事じゃないか。「極東地域の女は、エルフと同じで締まり具合が最高らしいからな。もし行く機会があれば味見をしてやるぜ」とか」

「言ってないっ!!」

「だが、味見をするのは一般市民の女性や高級娼婦にしとけ。政治的やら何やらでややこしくなるから武家のお嬢さんとかには手を出すな」

ベルナルドが真剣な表情で言ってくる。

「だから俺の話を無視をするなっ!、」

「・・・・手を出すなと言えば、手を出すタイプだったな、お前は。それで第四次極東戦争(第一次極東戦争は、ヤマト・イズモ戦役。第二次極東戦争は、ホウライ・ムツ戦役、第三次極東戦争はヤマシロ・ホウオウ戦役)が勃発しても知らないからな」

「起こるわけがないだろうがっ!?」

極東地域の軍事力、政治・経済力で周りの国々に強い影響力を持っていた強国は、ヤマト王国、イズモ皇国、ホウライ共和国、ホウオウ王国の4カ国である。

「むう、そんなに極東に行きたくない理由があるのか?」

「理由なんかあるかっ!、今言ったように遠すぎると言っているだろうがっ、それに来年にはここにも

「トリオカ武器商店」と「シラトリ防具商店」が進出するし、他にもホウライ共和国の「ムラマサ武器・防具店」とかも進出するだろ?」

呆れた声でラインヴァルトが言う。

「「ムラマサ武器・防具店」のアイスクリームは美味しいらしいが・・・俺が期待しているのは「「トリオカ武器商店」がこの地域限定で売り出す、トリ肉や豚肉、そして食用飛龍肉の方が良いな。

やはり極東産の肉だと思うか?」

「そんなのわかるわけないだろうが!!」

「女性の締まり具合がわかるのに、それはわからないのか」





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