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第8話 本物と偽物

 翌日、アナスタシアの体調はすっかり良くなっていた。

1日、十分な睡眠を取ったことによって聖力は完全に復活している。

これでやっと本調子といった所だ。


「おはよう。アナスタシアさん。昨日は良く眠れましたか?」


 朝食をとりながら、ガルン公爵が尋ねてくる。


「おかげさまで、すっかり良くなりました。ご心配をおかけして申し訳ありません」

「謝る必要なんてないさ。回復して良かった。朝食を終えたら話がある。少し、いいか?」

「もちろんです」


 そうして、朝食を終えるとリビングのソファーに座る。

対面にはガルン公爵とロインが座っている。


「まず、ロインの呪いを解いてもらったことに対する報酬だ。受け取ってくれ」


 ガルン公爵は革の袋をアナスタシアに手渡した。


「重たい……」


 中身を確認すると、王金貨が入っていることが窺える。


「王金貨で30枚入っている。今後の生活の足しにでもしてくれ」

「30枚!?」

「何だ、少なかったか?」

「い、いえ、少し貰いすぎなのではないかと」


 王金貨は金貨の上の硬貨だ。

一枚で金貨10枚分。

普通に生活したら5年や6年はなにもしなくても暮らしていけるほどの大金だ。


「いや、アナスタシアさんはそれだけのことをしてくれたのだ。どうか受け取って欲しい」


 医師も、薬師も呪術師も、死霊術師も呪いを解くことは不可能だと言った。

しかし、ここにいる聖女アナスタシアはその呪いを解いた。


 この額でも足りないとガルン公爵は思っていた。


「わかりました。公爵様がそこまでおっしゃるなら、頂戴します」

「ありがとう」


 今のアナスタシアにお金が必要なのは確かなのだ。

地位も名誉も職も、全てを失ってしまったのだから。


「所で、噂で聞いたのだが、教会の聖女が新しくなったそうだな」

「ええ、その通りです……」

「彼女は、本当に聖女なのか?」


 ガルン公爵は真剣な眼差しを向けてきた。


「というと?」

「新しい聖女にロインの呪いを見せてもなにも見えなかった。しかし、アナスタシアさん。あなたには見えていた。本物の聖女はあなたなのではないか?」


 おそらく、この公爵にはアナスタシアが置かれている状況が全てわかっているのだろう。


「その通りだと思います。呪いは聖力が無いと見えませんから」


 傷を癒すことは癒しの魔法が使えるものなら誰でもできる。

しかし、呪いは違う。


 呪いを解くには神より授かった加護、聖力が必要なのだ。


「その新しい聖女というのは、ちょっと癒しの魔法が得意なだけかと」

「やはり、そうだったか。所で、アナスタシアさんはこれからどうするつもりだったんだ」

「王都からは出ようと考えてました。ここには私のことを知っている人間が多くいますから」

「そうか、じゃあ、もう一つ私から頼まれてくれんか」


 公爵はにこりとした笑みを浮かべて言った。

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