第14話 大出世
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「また明日、王宮へと来てくれないか?」
陛下がアナスタシアへと言った。
「分かりました」
「その時は、ロインのやつも一緒に連れてきてくれ。呪いが解けたことも婚約も祝ってやらねばな」
「ありがとうございます。王妃様も明日には回復すると思いますので、また様子を診させてください」
「そうしてもらえるとありがたい」
陛下には次の公務があると言う事なので、その日は王宮を後にした。
♢
翌日、アナスタシアはロインと共に王宮を訪れた。
「お待ちしておりました。国王陛下がお待ちです。ご案内します」
王宮の従者によって、案内される。
そして、昨日と同じ王妃様の元へと通された。
「よく来てくれた。妻は目を覚ましたよ」
そこには陛下と王妃様の姿があった。
王妃様はベッドには居るが、上半身を起こしていた。
「主人から聞きました。あなたが、救ってくれたと」
「回復したようで何よりです。念のため診せて頂いてもよろしいですか?」
「はい、お願いします」
アナスタシアは王妃様の脈を確認する。
「間違いなく、正常に戻っていますね。だいぶ体力を消費していますので、しばらくは安静にお願いします」
「分かりました」
昨日までの異常な脈の速さも、瞳孔の散大も無くなっている。
体内に入っていた薬物を完全に浄化することができたという証拠だ。
「本当にありがとう。アナスタシアさん、謁見の間に来てくれるか? 君に渡したいものがあるのだ」
「え!?」
「これは借りの一部だと思ってくれ。ロインも謁見の間で待機しててくれ」
「承知しました」
それから、ロインと国王陛下は一足先に謁見の間へと向かっていく。
アナスタシアは応接間に通されて待機している。
「アナスタシア様、準備が整いました。ご案内します」
王宮の執事によって謁見の間に繋がる扉の前まで案内される。
「謁見の仕方は分かりますか?」
「ええ、それは大丈夫だと思います」
アナスタシアは過去に何度か他国の王と謁見する機会があったので、謁見の仕方は大体わかっている。
「かしこまりました」
アナスタシアは扉の前で息を吐く。
わざわざ、謁見の間で渡したいものとは一体なんなのだろうか。
「時間でございます」
従者2人によって、扉が開けられる。
赤い絨毯の上をゆっくりと歩いていく。
両脇には王都と王都の近くに拠点を置く貴族たちが並んでいる。
そこには、公爵とロインの姿もあった。
指定された場所でアナスタシアは下膝を突いて、頭を下げる。
「面を上げよ」
陛下の言葉でアナスタシアは顔を上げる。
「貴殿は王妃の命を救ってくれた。この国とって重要な人物の命を救ってくれた事、高く評価すべきだろう」
「ありがとうございます」
そこで、陛下は一呼吸置いた。
「アナスタシア、貴殿に“白銀の聖女“の称号を授ける。これは、ミュルヘン王国国王としての宣言である」
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